■エルザ先生は「ソクラテス式問答の名手」■~ゾフィー先生は「禅師」~
おはようございます。 まだ少し雨が残る高知の朝ですが、 この雨も昼までの様ですね。 週明けの月曜日、 今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ゾフィー先生は生徒が絵を描けずにいると、 クレヨンや絵筆を手にとり、 非写実的な手法で幾何学模様のような絵を 描いて見せたがそれはちゃんと ネコの絵だとわかった。 いくつもの線やかたちのなかから、 ふいにネコの姿が浮かび上がり、 生徒たちが歓声をあげると、 先生も目を細めるのだった。 ドラッカーは、 先生は生徒を褒めるとき、 ただ笑みを浮かべるだけだが、 褒められたほうにしてみれば 無上の喜びだったとする。 そしてクレイムズは、 先生は何があろうとも、 決して生徒を叱責しなかったとし、 ドラッカーは、 エルザ先生を「ソクラテス式問答の名手」、 ゾフィー先生を「禅師」と呼んだ、 とする。 ついでドラッカーは、 次のとおり驚くべき告白をしている。 「自分は収入を必要としていたため、 いずれにしても教職の道に入ることに なったかもしれないが、 エルザ先生とゾフィー先生という ふたりの素晴らしい恩師に出会わなかったなら、 それが実現する可能性は低かっただろう。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)