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■マネジメントの範疇の見直し■~法的ではなく実体的に規定される。~

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おはようございます。 曇天の川崎の朝です。 昨日の夕方に少し降った雨が、今日は本格化しそう、雨具を忘れずに。 雨具と言えば、間もなく訪れる梅雨、今年の関東地方の入梅予想日は、 6月8日頃とのこと。 鬱陶しいと思うより、季節の移ろいを楽しみましょう。 「平成25年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)」気象庁  http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/sokuhou_baiu.html ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントのパラダイムの前提には二組ある。 ▲事業経営上の前提  ②マネジメントの範囲は法的に規定される。 ドラッカーは、顧客は、企業が提供していると思っているものを 買っているのではないとした。 続いて、マネジメントの範囲について、指摘する。 かって、マネジメントとは指揮命令であるとの前提にたっていた。 そのベースは調達側企業とサプライヤーの関係、”系列”にある。 ”購入してあげる”企業と、”購入していただく”サプライヤーという関係である。 その関係は対等ではなく、サプライヤーが企業に従属することによって成り立っている。 系列の中で、企業のマネジメントがサプライヤーに及ぶ。 しかし、知識や技術は、企業規模に関わりなく進歩する。 企業が必要とする技術を持っているのは、サプライヤー側であり主役である。 そして、系列の力関係に基づく指揮命令の通用しない関係が重要となってきている。 これは、マネジメントの範囲は、法的にではなく実体的に規定されるということを示している。 ドラッカーは、マネジメントは、経済連鎖におけるあらゆるプロセスを対象とし、 その成果と仕事ぶりに焦点を合わせなければならないとする。 「今日必要とされているものは、マネジメントの範疇の見直しである。  あらゆるプロセスを対象としなければならない。  企業において、それは経済的プロセスの全体でなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■顧客にとっての価値■~経営戦略は、そこからスタートする。~

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おはようございます。 今日も晴天の川崎の朝です。 30数年前にデビューし脚光を浴びたロシア人ピアニスト、ラザール・ベルマン。 彼のCD「巡礼の年」が売れている。品薄状態で、CDメーカーは予想外だろう。 なにが起こったのか、原因は村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の 年』に登場するからだ。 市場、顧客はいつどのように生まれるかはわからない。 バタフライ効果と言うべきか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントのパラダイムの前提には二組ある。 ▲事業経営上の前提  ①技術と市場とニーズはワンセットである。 ドラッカーは、特定の知識や技術は、 必ず特定の市場や顧客を作る訳ではないとした。 そしてそれは、ノンカスタマーが顧客以上に 重要になったことを意味するとした。 さらに、企業は自らの製品やサービス、用途が、 自分たちが意図したどおりに市場に受け入れられると 考えてはならないと付け加える。 なにを中心にして考えるべきなのか? それは、顧客にとっての価値である。 顧客は、企業が提供していると思っているものを買っているのではない。 たとえば、メガネを購入する顧客は、価格を重視する人、 デザインを中心に選ぶ人、使い心地やメーカーによる人など様々である。 いくら企業が自信をもって作ったデザインの眼鏡であろうが、 価格が受け入れられなければ顧客とはならない。 また、フェラーリ社は移動手段としての自動車を販売はしていない。 高級スポーツカーとしてのステータスを提供している。 これは、企業が作る製品やサービスの基盤となる技術や意図が、 そのまま顧客に受け入れられなくなったことを意味する。 ドラッカーは、企業の持つ技術や意図は制約条件に過ぎず、 重要なことは、顧客が何を価値と考え、家計全体の中で いくらその製品に代金を支払っていいかと考えるかであるとする。 従って、企業の経営戦略は、そこからスタートしなければならない。 「顧客は供給者が提供していると思っているものを  買っているのではない。  顧客にとっての価値は、  供給者にとっての価値や質と異なる。」 ~P.F.ドラッカー「マ

■変化はノンカスタマーから起こる。■~顧客は誰か?~

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おはようございます。 今日も晴天の川崎の朝です。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントのパラダイムの前提には二組ある。 ▲事業経営上の前提  ①技術と市場とニーズはワンセットである。 ドラッカーは、特定の知識や技術は、 必ず特定の市場や顧客を作る訳ではないとした。 それは、なにを意味しているのか? つまり、企業は今持っている技術や知識では、 顧客や市場が特定できないのだ。 ある企業がシェアを30%以上取ることは難しい。 このことは、逆に言うと、70%以上は未だ顧客に なっていないことを示している。 しかし、多くの企業は、この手付かずのノンカスタマーが 市場の70%を占めているという事実に気付かない。 なぜ自社にとっての顧客ではないのか、 なぜノンカスタマーなのか、この理由を 知らなければならない。 そうでなければ、知らない内に顧客や市場は変化し、 ノンカスタマーを増やすだけとなる。 「 自分たちにとってのノンカスタマーが、  なぜノンカスタマーのままでいるのかを知る者はさらに少ない。  しかるに、変化は常にノンカスタマーから起こる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■基本的な資源は情報である。■~潤沢性の原理に従う。~

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おはようございます。 晴天の下、冷え込んだ川崎の朝です。 今日も一日頑張りましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントのパラダイムの前提には二組ある。 ▲事業経営上の前提  ①技術と市場とニーズはワンセットである。 次にドラッカーは、技術や情報とマーケットの関連について指摘する。 例えば、かつて、印刷技術は文学作品や、ニュースなどの文字情報のために発展した。 しかし、今や、医療分野やチップ配線など多岐にわたる。 また文字情報も、今やデジタル化がトレンドである。 このように、一つの産業や、技術が依存し合うことはことはないのだ。 あらゆる技術や知識が、あらゆる産業にとって重要であり、 重大な関わりを持つことを前提としなければならない。 「情報は特定の産業や企業が独占しうるものではない。  情報の使い道は一つではない。  使い道のほうも、特定の情報にこだわることはない。  依存しきることはない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■成果についてのマネジメント■~仕事をマーケティングすること~

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おはようございます。 風が強い晴天の川崎の朝です。 100万部突破した「色彩を持たない、、、、」の村上春樹が京大で講演を行った。 その中で、物語小説の重要さについて「読者がそれを読んで共鳴し、呼応することで、 魂のネットワークができていく。それが物語の力」と協調したとのこと。 内容の理解というより、文中の状況を共有し、物語を擬似体験する、 そのプロセスを楽しむことなのかなって思ってます。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントのパラダイムの前提には二組ある。 ▲組織運営上の前提  ③唯一絶対の人のマネジメントの仕方がある。 ドラッカーは、知識労働者の動機づけは、ボランティアの動機づけと同じとした。 そして、彼らは、仕事上のパートナーとしてマネジメントしなければならない。 パートナーシップとは、命令と服従ではなく、対等であり、そこには理解が必要となる。 何を理解するのか? 相手が何を望み、何を価値とし、目的は何か、成果は何かについての理解である。 組織の思いではなく、相手の思いが中心となる。 つまり、これは、仕事をマーケティングすることを意味する。 ドラッカーは、問題は人の働き方についてのマネジメントの仕方ではなく、 一人ひとりの人間の強みと知識を生かし、成果を上げるようにリードすることにあるとする。 「理論においても実務においても、  問題は、成果についてのマネジメントの仕方である。  ちょうどオーケストラやフットボールの中心が音楽や得点であるように、  人のマネジメントの中心となるべきものが成果である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■知識という生産手段■~ボランティアの動機づけと同じ~

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GW最終日も晴天ですね。 軽井沢のわが社の保養施設でのんびりし、今無事帰宅。 往復ともラッシュには巻き込まれずに順調な休暇でした。 明日からは、休暇をエネルギーにさぁ頑張りましょう! ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントのパラダイムの前提につは二組ある。 ▲組織運営上の前提  ③唯一絶対の人のマネジメントの仕方がある。 ドラッカーは、働く者の多くは、知識という生産手段を持つ 高度の知識労働者だとする。 そして、上司と部下の関係は、オーケストラの指揮者がチェロを演奏できないのと同じように、 部下の代わりの仕事を行うことはできない。 この知識労働者の動機づけは、ボランティアの動機づけと同じで、次の特徴を持つ。  ▽報酬ではなく、仕事そのものから満足を得なければならない。  ▽挑戦の機会が与えられなければならない。  ▽組織の使命を知り、それを最高のものとし、自らが組織に貢献できなければならない。  ▽よりよい仕事のための訓練を受けられなければならない。  ▽成果を理解できなければならない。 「つまるところ、フルタイムの従業員さえ、  これからはボランティアのようにマネジメントしなければならない。  有給ではあっても、彼らには組織を移る力がある。  実際に辞めることができる。  知識という生産手段を持っている。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■唯一絶対のマネジメント■~X理論とY理論?~

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おはようございます。 少し雲の浮かぶ川崎の朝、GW後半戦いかがでしょうか? 夏の参議選挙の争点となるであろう憲法改正議論が活発になっている。 全面に出てくるのは、96条で憲法改正のハードルを下げようということだが、 自民党を中心にした思いの中心には、 ”国防軍創出”に象徴される9条改正にある。 ここでもマスコミ先行の世論作りが目立つが、 国民全体の議論が絶対に必要な内容であることは間違いない。 インターネットでの選挙活動が可能となるが、 この議論こそ、FBを始めとするSNSの社会的意義、 真価が発揮されるときではないか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントのパラダイムの前提につは二組ある。 ▲組織運営上の前提  ③唯一絶対の人のマネジメントの仕方がある。 ドラッカーは、この”唯一の正しい方法があるはず” という考えの前提には次の二つの前提があるとする。  ▽すべての働く者は、フルタイムの従業員である。  ▽すべての働く者は、上司の指示によってのみ働く。 これらは、今日ではいずれも無効である。  働き方は、パートタイム、派遣、アウトソーシング等さまざまであり、 また、その多くが上司の指示ではなく、自らの判断で仕事を行う知識労働者である。 「人とそのマネジメントについての前提ほど、  頑固に守られているものはない。  これほど現実に反しているだけでなく、  非生産的な結果をもたらしているものはない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■仕事に合った組織構造■~組織は道具にすぎない。~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝、GW後半戦開幕で高速道路は既に渋滞、 これからが思いやられます。 皆さんお気をつけて、楽しんで下さい。 ”謝りたくない。” 人は自分自身の言動は正しいと思っている。 そうでないと自信を持った振る舞いができない。 しかし、人は誤るもの。 非を認めても人格が落ちるものではない。 逆に、それに気がつかない人は救いようがない、 と回りの人たちは、確実に見極める。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントのパラダイムの前提についての誤り。 ドラッカーは、あらゆる組織に万能な唯一絶対の構造は存在しないが、 守るべき五つの原則があるとした。 そして、この原則は、何をなすべきかではなく、 何をなすべきでないかを教えるとする。 ドラッカーはこの組織の原則を建築基準に似ているとする。 建築基準は、どの様な建物を建てるかではなく、 どの様な建物を建ててはいけないかの制約条件を示している。 この点が組織の原則と似ている点である。 組織構造はあくまでも仕事の道具なので、 仕事に見合った構造を選択しなければならない。 どの仕事に、いつ、どの組織構造を選択するかの判断は、 それぞれの強み弱みを知っておかなければできない。 ドラッカーは、必要なことは、唯一絶対の組織構造の探求ではなく、 それぞれの仕事に合った組織構造の探求であり、 発展であり、評価であるとする。 「生物にいろいろな組織構造があるように、 社会的な有機体である組織にも いろいろな構造がある。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)     

■組織構造はフラットに■~メッセージを半減させるもの~

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おはようございます。 雨模様の川崎の朝です。 今日は八十八夜、”夏も近づく八十八夜”。 間もなく暦の”立夏”、その直前に冷え込むことがある。 遅霜、そのとおり今日は肌寒い一日になりそうです。 明日からのGW後半は好天みたいですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントのパラダイムの前提についての誤り。 組織には唯一絶対の組織構造はない。 しかしそこには守るべき原則がある。 その第五の項目 ◆階層の数は少なくしなければならない。 働く人はその所属する階層によって、仕事や関心に違いがある。 それは当然のことであり、そうでなければそれぞれが その階層独自の仕事を遂行することは不可能である。 それぞれの階層の持つこの独自性は、他の階層との間に不調和を生む。 コミュニケーション・ギャップである。 階層の増加はこのような困難を生み出すのだ。 「情報理論が教えるように、  情報の中継点は雑音を倍加しメッセージを半減させる。  したがって、組織構造は可能なかぎりフラットにしなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (附章 マネジメントのパラダイムが変わった)