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■生産的コストとは■~資源の生産性による評価~

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おはようございます。 久しぶりの川崎の朝は、雲の多い暗い朝です。 ずい分涼しく、過ごしやすくなりました。 一挙に秋に向かうのでしょうか? ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コストポイントは、四つに分類される。 そして、それぞれに異なったコスト管理が必要となる。  ●生産的コスト  問うべきことは、  ・何が最も大きな成果をあげるか、  ・いかにして最小の活動とコストで最大の成果をあげるか  である。  ドラッカーは、生産的コストに対しては増分分析の考え方を適用することが有効であるとする。  どういう意味か?  生産的コストは、成果を生みだすためのコストであり、  成果が増加している間はコストを追加していくべきである。  なので、成果の増加とそれに要するコストの増加を比較する  増分分析という考え方が有効になる。  生産的コストは、人、時間、資金という  三つの主要資源によって得られる成果、つまりその生産性  によって評価しなければならない。  ・人:給与1000円当たりの産出高と利益  ・時間:労働時間および設備の稼働時間当たりの産出高と利益、  ・資金:全投入資金1000円当たりの産出高と利益である。  したがって、機会に資源を集中し、生産性を上げることが、  生産的コストの管理のための唯一の効果的な方法である。 「生産的コストの分析において問うべきは、  『何が最も大きな成果をあげるか、  いかにして最小の活動とコストで最大の成果をあげるか』  である。 」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)      

■コストポイントの四つの分類■~コストポイントと成果の関連~

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おはようございます。 それまでとは打って変わった好天の高知。 またぞろ、DOCOMOのiPhone販売の話が出てきたが、今回は信ぴょう性が高い。 様々紆余曲折が伝えられてきたが、契約者数減少を食い止めるために選択肢はないのだろう。 いずれにせよ、消費者には競争激化はメリットになるんでしょうね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コストポイントは、四つに分類される。  ●生産的コスト   顧客が喜んで代価を支払ってくれる価値を提供するための活動のコスト。 生産、販促、知識、資金、営業等のコストが属する。  ●補助的コスト   自らは経済価値は生み出さないが、経済活動を行うために不可避なコスト。 輸送、受注事務、製品検査、人事、経理等のコストが属する。  ●監視的コスト   何か悪いことが起こらないようにするための活動のコスト。    競争力の限界を早く知るためのコストや、仕入れ先や流通業者の状況を知るための  活動等のコストが属する。  ●浪費的コスト いかなる成果も生むことのない活動のためのコスト。 機械の故障で、待ち状態の従業員、積荷を降ろした後のカラの輸送トラック、数人の乗客で飛行するジャンボジェット機などの無為のコストが属する。 「コストポイントを成果との関連において 性格づけするこの分類はきわめて重要である。 なぜならば、それぞれ種類の違うコストポイントに対しては、 違うコスト分析が必要でありコスト管理が必要だからである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■コストは一つの体系■~全体の流れの中で理解する~

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おはようございます。 台風一過の晴天、雲が一掃され抜けるような青空、気持ちが良い。 今回の帰郷で初めての好天、今日は龍馬が脱藩時に歩いたとされる梼原町近くにある墓参りに行ってきます。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 生産活動にはコストが伴い、そのコスト自体は目的でも、手段でもない。 そして、低コストあるいは効率的であるという生産方法は存在しない。 存在するのは、顧客にとって最も安い製品やサービスをもたらす生産方法である。 コストは、最終的に顧客に影響する。 なので、コストはバリューチェーン全体のバランスを考慮する必要がある。 一つのコスト削減が他の活動に影響を与えてはならない。 “木を見て森を見ず“は避けなければならない。 あるコストの増加には目をつぶり、総コストの大幅減を図るというトレードオフこそ 望ましい。 「あらゆるコストポイントをコストの流れの一部として 理解しなければならない。 いかなるコストポイントに対する対策についても、 「ほかのコストにいかなる影響を与えるか」を 問わなければならない。 」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■設計と購買の統合■~メーカー自らが流通チャネル~

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おはようございます。 さっきまで、暗い静かな空だったが、突然叩きつけるような雨、近づく台風の影響だろう。 高知でも竜巻注意報が出ているが、竜巻の発生プロセスが明らかでないため、ひとまず出されたものだろう。 東電相澤副社長が今朝TBSのあさズバに出演していた。 火事場の火消し作業、目の前の緊急課題対応で手が一杯との旨の発言があった。 台風、竜巻、地震などがいつ起こってもおかしくない状況、この新たな事象に対しての対応は誰の責任で行われるのか。 転んでけがをした人の治療と生活保障をしているわけではない。 国家的一大事がいまだ進行中なのだ。 470億円の国費投入が決定したが、丸投げでは何も結果は期待できない。 コストと結果、そのプロセスを監視しなければならない。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬   マーケティング分析の要点、 その 1   コストセンターを見つける。 原材料費。 原材料は、製品の性格を決定する重要な要素であると同時に、コストにおいても大幅な割合を占める。 なので、よいものを安く購入すればいいというわけではなく、製品にとってなにがベストな部品なのかを設計段階から考慮する必要がある。 「この部分が機能するための最も安い方法は何か」を追求することだ。 また、家電製品等の消費財メーカーは、部品メーカー等の原材料サプライヤーからみると流通チャネルでもある。 原材料や部品は製品に、逆に製品は原材料や部品に適合するよう設計しなければならない。 このような、生産と流通のプロセス全体の中で、最もコストの安い原材料から最高の製品を生み出せるように、原材料と製品を結びつけなければならない。   設計と購買の統合、“資材管理”という考え方である。 「原材料や部品は製品に適合させなければならない。 あるいは製品を原材料や部品に適合するよう 設計しなければならない。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■輸送費は常に無視される。■~浪費としての認識~

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おはようございます。 今朝の高知は、ほんの一部ですが、久々の青空がのぞいています。 福島県民3名が、東電と役員を公害処罰法で刑事告発した。 多くの国民の心情も同意だろうが、原発ムラの圧力は圧倒的だろう。 この事故の影響は、地域も時間も際限なく広がり続けている。 これまでに経験したことのない危機にも関わらずメディア情報は限定的だ。 現在、政府はオリンピック招致に躍起になっている、これは経済政策にも大きく影響するイベントだ。 原発事故対応に手間取っている姿はこの招致活動に悪影響を与える。 トイレのない自宅に客を招くことはできない。 オリンピック招致のためには、騒がれたくないのだろう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬   マーケティング分析の要点、 その 1   コストセンターを見つける。 輸送費について。 輸送費は複数の企業間の物流で発生するものであるため、 一つの企業におけるコスト管理を困難とさせる。 そもそも、輸送や保管はそれ自体で独立した活動ではなく、 製造から販売までのバリューチェーンの一部である。 そして、包装、倉庫内移動、棚割などの製造段階から、 その製品を顧客へ出荷する段階の間で発生するコストもある。 これらの中間的なコストは、管理費として処理され、 輸送コストとしての管理が行われない。 なので、これらの活動における、無理や無駄、浪費は 改善されることがない。 「輸送費に対するコスト削減やコスト管理は、 生産費に対するものよりも早く効果をあげる。 単にこれまであまりにもわずかな努力しか 払われてこなかったためである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■どこにコストセンターがあるか。■~資金という最も高価な原材料~

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おはようございます。 今朝も雷鳴で明けた、高知の朝です。 今の時間は、雨は降らないが、いつ降ってもおかしくない暗い空です。 福島第一原発、汚染水漏れについて、マスコミの取り扱いが増えるに伴って、東電のずさんな対応が明らかになってくる。 貯蔵タンクの“点検強化という改善策”は、点検人員不足や点検・補修方法の欠陥を明らかにする。 強化しても続発する高濃度汚染水漏れは、点検以前の問題であるタンク構造自体が危険物貯蔵に向いていないという事実を明らかにする。 隠ぺい体制の中では、外部からは明らかにならないことが多い。 やるべきこと、できること、できないことを把握できているのか、とさえ訝ってしまう。 少なくとも、出来ないことは、出来るものに管理してもらうしかない。 結果は、一企業の責任範疇を超えている。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬   ドラッカーは、コスト管理においてはマーケティング分析を行うことが大切だとした。 マーケティング分析の要点、 その 1   コストセンターを見つける。 コストセンターとはなにか? わずかな改善が全体のコストの大きな削減をもたらすところ、 または、大きな改善であっても総コストの削減に結び付かないところ、 を指す。 それは、運転資金、輸送費、保管コスト、原材料費等バリューチェーンの様々なポイントに存在する。 運転資金に関して、ドラッカーは資金管理の重要性を説く。 利益率を上げることは、企業のフロント業務に直接結び付くため注視することが多いが、資金の回転率を上げることは、より容易である。 そして、そのためには、適切な財務構造の下での資金管理が必要となる。 資金管理の誤りの例  ・句の時期に製造し半年後に販売するための保管に要する資金は、低金利の借入れで賄うべきであるにもかかわらず、自己資本を使う企業。  ・季節的なニ、三か月の保管のために、長期融資を使い、一年中利息を払っている企業。 ドラッカーは、借金は一切しないという方針も、借りられるだけ借りるという方針も同じように間違いであるとし、正しい資金管理とは、経済の論理に従

■外部コストの管理■~マーケティング分析によるチェック~

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おはようございます。 朝から地響きのような雷鳴の轟く、高知の朝です。 昨日は、時折雨が降る程度の天気でしたが、今日は本格的な荒天の一日の模様、日曜市は開催しないんでしょうか。   ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト管理の五つの原則。 その五 コストとは経済の概念である。 企業の多くは、自社内部のコストにのみ目を向けるが、消費者が製品を手にする際の最終消費価格にはその数倍のコストが上乗せされている。 倉庫保管、流通、販売チャネル等で発生するコストなどである。 企業はそれら、外部コストもマーケティング分析によりチェックする必要がある。 その分析の要点は、次の5点。 ・重要なコストポイントを見つける。 ・事業全体をコストの流れとして見る。 ・コスト顧客が支払うものとして定義する。 ・コストを基本的な特性によって分類し分析する。 「コスト分析は、企業を外部から見る マーケティング分析によるチェックがなければ、 信頼できる意味あるものとはならない。 コスト分析だけでは部分的な分析でしかない。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■コストとは経済の概念■~誰も、単に物を買っているのではない。~

おはようございます。 温度計は既に30度を超えている。 やはり高知の朝は蒸し暑い。 台風の影響は、いまのところ皆無だが、ニュースによるとこれから注意が必要らしい。 今日は絵金を見に赤岡に行こうと思うが、どうだろう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト管理の五つの原則。 その五 コストとは経済の概念である。 なにを言っているのか? 企業というものは、社会に対して経済的価値を生み出さなければ存続できない。 そしてこの経済的価値を決定するのは、消費者であり、消費者はコストを含めた価格でメーカーの製品を判断する。 いわゆるバリューチェーンである。 しかし企業は、製造に当たって企業の内部で発生するコストは全体の三分の一で、三分の二は、企業の外部で発生しているという事実を認識しない。 消費者は、単に物を買っているのではなく、自らの満足と効用を買っている。 なのでコストは、その満足と効用を引き出すために必要となる管理、修理、利用に関わるすべてのコストを合むものと考えなければならない。 企業がいくら単独でコスト管理しても、最終消費者は最終価格に転化されたコストを含む支払い総額にしか関心がない。 企業は、このバリューチェーン全体のコストを考慮しなければならない。 「消費者にとって重要なのは、全体のコストである。 コストが、原材料から最終製品にいたる一連の経済連鎖の どこで発生しているかはまったく関心のないことである。 消費者にとっての関心は、得るものに対する支払いの総額である。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)

■事業全体を視野に入れる。■~コストの他への押しつけ~

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おはようございます。 一時の涼しさが、徐々に夏戻り。 台風が近づいている、高知に今日出発します。 皆さんもこの2,3日の天候に気を付けてください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト管理の五つの原則。 No4 企業の現実の理解と同様に、コスト管理も事業の全体を視野に入れなければならない。 一本の木を見れば、枝葉を剪定したくなるが、 そうすると、本来の役目である防風林としての機能が損なわれる。 木を見て森を見ない。 例えば、在庫管理部門で、人員削減や、勤務時間短縮などのコスト削減策を実行すると、 生産部門の作業に不要な待ち時間ができたり、出荷遅れが出たりするかもしれない。 また、外注要員を雇い入れる場合に、コスト優先した結果、 納期に間に合わない、品質上の問題が発生するなどの結果になる。 「企業の現実を理解するには、  成果をもたらす領域すべてを  視野に入れなければならないのと同じように、  コスト管理の成果をあげるには、  事業の全体を視野に入れなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■活動そのものをやめること■~重要な活動は損なわれる。~

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おはようございます。 雲が多く、久しぶりに湿気の多い川崎の朝です。 蒸し暑い一日になるのかなぁ。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト管理の五つの原則。 第三 ●コスト削減の最も効果的な方法 ドラッカーは、最も効果的な方法は、活動そのものをやめることとする。 そもそも、無駄な活動のうち、その一部を削減しても効果は望めない。 しかし、マネジメントは、現状の活動や部門、いわゆる昨日の資源を、 自らの責任で廃棄することを躊躇する。 なので、”コスト削減キャンペーン”の宣言は、無効宣言に等しい。 その結果、本来行うべき重要な活動が損なわれてしまい、 重要でない活動はそのうち元のコスト水準に戻ってしまうのだ。 「コスト削減の最も効果的な方法は、  活動そのものをやめることである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■コストも多様である。■~種類による管理~

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今朝も涼しい朝でした。 来週は9月、このまま秋の気候になるんでしょうか。 温度感が読めない、これも自然環境の変化でしょうか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト管理の五つの原則。 その2 ●コストは種類によって管理しなければならない。 製品は、今日の主力製品からシンデレラ製品まで多様な種類に類型化できる。 そしてそれは、それぞれ異なった利益貢献度や将来性を持っている。 なので、製品はそれぞれに応じた分析と管理が必要であった。 コストも同様である。 部門、プロセス、目的、使用者、支出先等が異なればそれにふさわしい管理が必要 となる。 「コストはその種類によって管理しなければならない。  製品と同じように、コストも多様である。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■コスト管理の五つの原則■~最大のコストに集中する。~

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おはようございます。 この数日の深夜早朝の涼しさ、どうしたことだろう。 過ごしやすいことは良いことだが、極端な変化。 でも日中は暑いんだろうな。 福島原発の汚染水漏れで、東電が社長のもとに対策室を設置した。 遅い対応はいまさら言うまでもないこと。 国もこの件で遅まきながら動いたが、 税金の投入と管理体制強化の指示だけではだめでしょう。 メディアの対応が問題なんだろうが、国民も終息神話に慣らされてしまっている。 311の原発事故は、終息はおろか原因も現状も把握できていないということを忘れてはいけない。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、コスト管理の効果をあげるには、 いくつかの原則があるとして、その五つの原則を示す。 その1 ●コスト管理は、最大のコストに集中しなければならない。 既にドラッカーが述べたとおり、企業内部にはコストセンターしか存在しない。 資源も、成果も外部、つまり、市場や顧客がもたらすもので、 企業の内部プロセスは、外部から資源を取り込み製品を作り市場に送り出し、 顧客に認められれば初めて収益として受け取れることとなる。 つまり、結果は外部である市場、顧客が決めること。 そして、この顧客に受け入れられる製品も受け入れられない製品も 労力から見ると同等である。 また、業績の90%が業績上位の10%からもたらされ、 コストの90%は業績を生まない90%から発生する。 この90%を占めるコストに集中する必要がある。 「5万ドルのコストの一割削減に要する労力は、  500万ドルのコストの一割削減に要する労力とほとんど同じである。  換言するならば、コストもまた社会的な現象であって、  その90%は10%の活動から発生する。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■コスト管理の効果的方法とは?■~機会の最大化が中心~

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今朝の関東圏は、非常に涼しく、早朝はあわてて掛布団を手にしました。 このまま秋に突入はないでしょうから、しばしの息抜きに癒されましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 企業において、コスト削減キャンペーンは至極当然のごとく、年中行事として行われる。 ドラッカーは、”春の鼻風邪と同じように、うっとうしいもの”と揶揄する。 そういったキャンペーンをしても、半年も持たずにコストは元どおりとなるからだ。 例外として、倒産寸前の企業を引き受けた新しいマネジメントが、 利益を生まない製品や施設を廃止するなど当たり前のことを行って、 いくらかのコスト削減を実行できることはあるが、 これは再建に取り組むための若干の時間的猶予に過ぎない。 ではなにが、コスト管理の最も効果的な方法なのか? ”業績をあげるものに資源を集中することである。” コストはそもそも、何らかの業績を上げるために計画し使用するものである。 なので、コストの問題はその絶対額ではなく、業績額との比較である。 いかに低コストでも、業績に結びつかなければそもそもコストでさえないのだ。 それは単なる、浪費にすぎない。 ドラッカーは、コスト当たりの業績比を上げることを可能とするには、 ”機会の最大限の開拓”こそが王道であるとする。 機会の最大限の開拓とはなにか? 顧客の不満や欲求を発見し、それを満たすことができる機会を開拓することである。 この開拓に費やすコストこそが業績に結びつくコストとなる。 そして、そこでのコストは、企業の強みに結びつくことによって業績比の向上に貢献することとなる。 「機会の最大限の開拓こそ、  コスト当たりの業績比を上げコスト管理と低コストを実現する王道である。  機会の最大限の開拓が中心でなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(5章 コストセンターとコスト構造)     

■増分分析を行う■~明日の予測と予防のための手段果~

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おはようございます。 昨晩から涼しい川崎の朝です。 あしたから8月ラストの一週間、暑さを乗り切りましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ あらゆる製品には、ライフサイクルがある。 ●幼児期(導入期) →大量の資源を必要とするが、見返りがまったくない。 ●青年期(成長期) →投入したものの数倍の見返りを受ける。 ●成熟期 →今日の主力製品となり、資源の追加投入に対する見返りが急速に減少し始める。 やがて成長のためのコストが、得られる利益の増分と同額あるいは超過になり、昨日の主力製品となる。 そこで増分分析という考えが有効になる。 成果の増加する分量とその増加に要する追加コストを比較しようとする考え方だ。 この中で、成果の増加が、急激に減り始める時点があり、 そこまで達すると投入の増分は生産的ではなくなり、 見返りは急速に減少する。 この段階に達したら追加コストの投入を増やしてはならない。 ドラッカーは、ライフサイクルの成熟期こそがその段階で、最適点であるとする。 「アスピリンのように、急激な変化とイノベーションにさらされている産業にあって、  ほとんど変化がなく、陳腐化もせず、飽きられもしない製品がある。  しかし永久に続く製品はない。ライフサイクルの型はすべての製品が同じである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)     

■製品の性格の変化をとらえる■~予期したものと違う結果~

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おはようございます。 雲が多く、湿気溢れる川崎の朝です。 あっというまに8月も余すところ1週間、確かに朝晩ふっと秋めいた空気を感じることもある。 しかし、ゲリラ豪雨、熱中症にはまだまだ油断できません。 秋と言えば、消費税の導入判断がなされる。 安倍首相は「間違いない、正しい判断をする。」と話していた。 そこの信頼感がどうだろう、、、 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 製品の分類の次にドラッカーは、 衰退に向かっての変化を把握しなければならないとする。 衰退に向かう変化とは? ひとつは製品類型の変化、つまり 「明日の主力製品」が「今日の主力製品」に「昨日の主力製品」への変化、 もしくは 「開発製品」から「独善的製品」への変化である。 これらの変化をとらえるためには二つの原則がある。 第一の原則は、あらかじめ期待していたものとは異なる結果しか出ない場合は、 製品の類型が変化している可能性を疑う必要がある。 二つ目の原則は、今ライフサイクルのどの段階にあるかについてである。 あらゆる製品、市場、最終用途、流通チャネルが持つ、 「導入期」→「成長期」→「成熟期」→「衰退期」 のどの段階にいるかを判断することにより、製品の余命が明らかになるのだ。 そのためにはこの製品が伸びるためにの追加コストを分析することである。 第一の原則については、期待と業績の比較が重要であり、 ドラッカーは、そのためには、新製品に対する期待を 常に事前に書き留めておくことが必要であるとする。 「人間の記憶には驚くほどの融通性がある。  今日やっと営業費を賄っているにすぎない製品が、  三年前には産業に革命をもたらすと  期待されていたことを記憶している者は少ない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第4章 製品とライフサイクル)