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■多角化を一体化する■~単純さと複雑さの調和~

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おはようございます。 どんよりとした雲が空を覆う川崎の朝、 この雲、台風の影響を受けてるんでしょうね。 大きな影響がないことを祈ります。 生憎の天候ですが、良き週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、 多角化には、適切なものと 不適切なものがあり、 そこには調和が必要だとする。 企業は、市場や技術を選択し そこに集中しなければならない。 しかし、いかに集中が大事でも、 多角化を受け入れなければ、 過度の専門化に陥り、 陳腐化の危機にさらされる。 同時に、いかに多角化が避けがたくとも、 集中しなければ、 経営資源が分裂し分散してしまう。 単純さと複雑さ、専門性と多様性は ともに必要なのである。 ドラッカーは、 多角化を調和させ、 一体性を保つための方法は 二つしかないとする。 ◆これまで対象としてきた市場に、 多角化した異なるなる事業や技術を投入すること。 ◆これまで使用してきた技術を、 複数の市場に投入すること。 「単純さと複雑さはともに必要である。  単純さと複雑さは事業を反対方向に引く。  この二つを対立させてはならない。  調和させなければならない。  共通の軸によって多角化を一体化することこそ、  トップマネジメントの仕事である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)

■体力を消耗させる業病■~不適切な規模を知る。~

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おはようございます。 朝から雨の川崎の朝です。 しばらく天候不調が続きそうですね。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 組織の規模に応じたマネジメント。 ドラッカーは、 不適切な規模になる原因は不明だが、 その兆候ははっきりしているとする。 それは、 科学技術の進歩、自然環境や政治、 経済状況等の変化、 そしてそれらの変化と 歩調を合わせるであろう 消費者のニーズやウォンツの 変化等である。 例として、 大規模では生きていけない 産業としての出版業と、 大企業と小企業は繁栄できるが、 中企業では不適切な 国内航空会社を上げる。 これらが不適切となる理由を 明確に示すことは容易ではないが、 兆候ははっきりしているとする。 「不適切な規模の組織には、  肥大化した分野、活動、機能が必ずある。  著しく努力を必要とし  多額の費用も必要としながら、  成果をあげられない分野がある。  他の分野でいかに利益をあげても、  その肥大した分野がそれ以上を吸い取る。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 40 規模のマネジメント)

■渉外のための機関■~株主が唯一ではない。~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 段々快復模様ですね。 今日は、23年前まで2年間赴任した 静岡に遊びに行ってきます。 20年も経てば随分変わってるんでしょうね。 地酒、魚、おでん楽しみです。 三連休をお楽しみ下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 機能する取締役会が必要とされる、 三つの理由 その3点目。 ▲渉外のための機関が必要である。 企業は諸々のステークホルダーと 直接接触しなければならない。 ステークホルダーは様々で、 従業員のほかに、株主、地域社会、消費者、 取引先、流通チャネルなどがある。 これらのすべてが、 企業の現状、問題、方針、計画を 知らなければならない。 誤りは、特定団体の利害当事者が、 企業の運営に携わる場合に発生する。 彼らは自分たちだけが 企業のステークホルダーと決め込み、 自ら所属する団体の利益にのみ 興味を持ってしまうようになることだ。 「ドイツの労働組合やアメリカの消費者運動は、  企業の利害当事者として、  彼ら自身を取締役会に加えるよう要求する。  その要求には一理ある。  彼らがまちがっているのは、  自分たちだけが唯一の利害当事者であると   信じている点だけである。  彼らは数多くの利害当事者の一つにすぎない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 39 取締役会)

■無能なトップマネジメント■~乗っ取りが起こる。~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝、 ぐっと涼しくなりましたね。 西日本から、東日本にかけ 明朝まで大雨の予報です。 お気を付け下さい。 金曜日、今日もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 機能する取締役会が必要とされる、 三つの理由 その2点目 ▲成果をあげられないトップマネジメントを 交替させる機関が必要である。 脆弱なトップマネジメントは、自らの活動や、 人事やポジションに対しての権力を持つ 取締役会を恐れる。 しかし、トップマネジメントは 自らが無能な存在を排除できる取締役会を 作り上げなければならない。 ドラッカーは、社会は無能で 成果を上げられないトップマネジメントを 許しておかないとする。 企業は社会に許されて初めて、 生存できる。 「トップマネジメント自らが、  無能なトップマネジメントを  除去できるだけの取締役会をつくらないときには、  政府がそれをつくることになる。  あるいは乗っ取りが起こる。  乗っ取り屋が狙うのは、  苦境にある企業ではない。  潜在能力を生かしきっていない企業、  トップマネジメントが成果をあげていない企業である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 39 取締役会)

■機能する取締役会■~最高裁の役割を果たす。~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝です。 昨晩の中秋の名月は微妙でしたが、 今日は快晴の一日になりそうです。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、 取締役会は、本来の機能を 果たせない虚構である、 とした。 そして、次の三つの理由から 機能する取締役会は必要である、 と続ける。  ●審査のための機関が必要  ●成果をあげられないトップマネジメントを  交替させる機関が必要  ●渉外のための機関が必要 ▲審査のための機関が必要 トップマネジメントの役に立つだけでなく、 助言し、忠告し、相談相手となり、 危機に際して英知と決断を持って 行動する機関が必要である。 また、企業は社会にとって 重要な存在であるため、 次のような管理手段を 組み込まれていなければならない。 ・企業の使命や目的を考えさせると共に 目標と戦略を確認する。 ・計画、投資、予算を批判的に検討する。 ・人事と組織について最高裁の役割を果たす。 「誰かがトップマネジメントをして、  『事業は何か。何であるべきか』  を考えさせなければならない。  目標と戦略を確認しなければならない。  計画、投資、予算を批判的に検討しなければならない。  人事と組織について最高裁の役割を  果たさなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 39 取締役会)

■取締役会は虚構■~トップマネジメントの脅威~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝、 東京地方、日中は快復予報です。 今夜は十五夜、少し気温が下がりそう、 月見には上着が必要ですよ。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、 トップマネジメントが チームとして機能するための 厳しい条件を示した。 続いて、そのトップマネジメントの 統治機関であるべき取締役会について説明する。 ドラッカーは、 この取締役会を本来の機能を果たせない、 虚構であるとし、その根拠として、 次のとおり指摘する。 ◆大企業の所有権は、株主の手にあり 取締役会はもはや所有者を代表しない。 ◆非常勤取締役は、利害関係を持っていないので 企業に対して批判的な態度をとらない。  また、徹底的な検討を行う時間もなく、 統治機能を果たせない。 ◆トップマネジメントは、 自らに成果と業績を要求する取締役会を望まない。  さらに取締役会が衰退し、虚構になったことに満足し、 完全に消滅することさえ望む。 意味ある取締役会とは、 トップマネジメントに成果と業績を要求し、  成果と業績をあげないトップマネジメントを 排除する役割を持つもので、 都合の悪いことを質問し、 事前に報告することを要求し、 さらにトップマネジメントの提案を そのまま鵜呑みにせずに理由説明を要求する。 このようなことが、 トップマネジメントにとっての、 脅威となり牽制となる。 「不祥事が起こると、取締役会が愚鈍だった、  怠慢だった、情報を持たなかったといわれる。  だが、同じことが繰り返し起こるならば、  問題は個々の取締役会ではなく、  取締役会という制度そのものにあると  結論せざるをえない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 39 取締役会)

■最大限の自立性を持った行動■~考えと行動の周知徹底~

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おはようございます。 肌寒い川崎の朝です。 昨晩からの雨は止んだようですが、 暗い雲が空を覆っています。 日中は回復しそうですね。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ トップマネジメントが チームとして機能するための厳しい条件。 ◆自立性は、自らの考えと行動を 周知徹底させているときにのみ許される。 トップマネジメントの仕事は、 自らの分野について、 自立した責任をもって それぞれのメンバーが 執行しなければならない。 しかし、その"自立"は、 組織全体の成果を損なう様な独善や、 明らかな違反の無いことが前提となる。 その危険を防ぐために、 各メンバーは、 自らの考えと行動を 他のメンバーに周知徹底 しなければならない。 「トップマネジメントの仕事は、  意思の疎通に精力的に   取り組むことを要求する。  それは、各メンバーが、  それぞれの担当する分野で   最大限の自立性を持って  行動しなければならないからである。  そのような自立性は、  自らの考えと行動を   周知徹底させているときにのみ許される。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 38 トップマネジメントの構造)

■意思決定の留保■~チームとしてのみ判断する問題~

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おはようございます。 雲が空を覆う川崎の朝です。 西日本から徐々に下り坂、 東京地方は深夜から雨の様です。 10月スタートの月曜、 今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ トップマネジメントがチームとして 機能するための厳しい条件。 ◆トップマネジメントチーム内で 検討しなければならない意思決定がある。 ドラッカーは、 トップマネジメントのメンバーは、 自らの担当分野についての意思決定を、 責任を持って行わなければならないとした。 しかし、ある種の意思決定は トップマネジメントチーム内でチームとして検討し、 判断しなければならないとする。 もちろん、それがどの問題であるかは、 あらかじめ決めておく必要がある。 例えば、 ▼事業の原理原則である 「われわれの事業は何か。何であるべきか」 の定義 どのような顧客満足を生み出しているのか、 今と異なるどのような顧客満足を生み出すべきか ▼既存の製品ラインの廃止 例えば、自動車メーカーが、 「トラック」という製品ラインから事業撤退すること。 ▼新たな製品ラインヘの進出 例えば、フィルムメーカーが、 「化粧品」という製品ラインに参入する。 ▼巨額の資本支出を伴う決定 企業や事業部門全体の屋台骨を揺るがすような支出 ▼主要な人事 部門運営や事業全体に関わる様な人事 「トップマネジメントのメンバーは、   自らの担当分野では   意思決定を行わなければならない。   しかし、ある種の意思決定は   留保しなければならない。   チームとしてのみ判断しうる問題がある。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 38 トップマネジメントの構造)

■ボスではなくリーダー■~トップマネジメントはチーム活動~

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おはようございます。 秋晴の空が広がる、 川崎の朝です。 窓からは清々しい風が入ります。 行楽日和の一日、お楽しみ下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ トップマネジメントが チームとして機能するための厳しい条件。 ◆全体の危機に際して、 一貫して責任を持つ キャプテンが不可欠である。 ドラッカーは、 トップマネジメントは 委員会ではなく、 チームであるとし、 そこにはキャプテンが 必要であるとする。 委員会とは、参加メンバーが 議題に対して意見を出し合い、 多数決でより良き方向性を 見出したりする機関である。 一方チームとは、 メンバーの一人ひとりが 固有のポジションに責任を持ち、 組織の成果に向けて全員が ベクトルを合わせて活動するものである。 したがって、チームには メンバーを導くキャプテンが 必要である。 ドラッカーは、 このキャプテンとは、 メンバーに対する 指示管理を行うボスではなく、 メンバーをけん引する リーダーであると定義する。 キャプテンの役割は重く、 危機に陥ったときには、 他のメンバーの責任を 一手に引き受ける意欲、能力、権限を 持たなければならない。 全体の危機に際しては、 一貫した命令系統が不可欠である。 「トップマネジメントは委員会ではない。  チームである。  チームにはキャプテンがいる。  キャプテンは、ボスではなくリーダーである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 38 トップマネジメントの構造)

■仲良しクラブとは違う■~人情や雰囲気に流されない~

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おはようございます。 まだ雲が多い川崎の空、 涼しい朝です。 天気は段々回復、 秋晴れの週末になりそうです。 良い週末をお過ごしください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ トップマネジメントが チームとして機能するための厳しい条件。 ◆メンバー同士が仲良くする必要はない。 トップマネジメントチームの各メンバーは、 それぞれの分野における意思決定責任者である。 トップマネジメントチームが行うべきことは、 学生のクラブ活動とは異なるし、 趣味の同好会とも異なる。 仲良しクラブではない。 自らの担当分野と組織全体の成果に 責任を持った決断を迫られる役割にとって、 温和で親しみのある人間関係は不要である。 成果に向けた正しさのみに 目を向けなければならないときに、 人情や気使いや雰囲気で 本質を見誤ることになってしまうことが あってはならないのだ。 しかし、それは、喧嘩ではなく、 他のメンバーの足を引っ張ったり、 けなしたりするものではない。 自らの意思決定と、 他のメンバの意思決定を 正しいものにするための方策である。 「トップマネジメントのメンバーは、   仲良くする必要はない。  尊敬し合う必要もない。  ただし、攻撃し合ってはならない。  会議室の外で、互いのことをとやかく言ったり、  批判したり、けなしたりしてはならない。  ほめあうことさえしないほうがよい。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 38 トップマネジメントの構造)

■責任を持たない意思決定■~最終的な決定権~

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おはようございます。 秋の青空が広がる川崎の朝です。 衆議院解散、にわかに選挙モード。 実質的に政権選択選挙でしょう。 賑やかしげな話題が多く、 浮足立った空気が流れてます。 有権者は、しっかりと見極めましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ トップマネジメントが チームとして機能するには、 いくつかの厳しい条件がある。 ◆担当分野の最終決定権を持つ。 ◆担当以外の分野について意思決定を行わない。 トップマネジメントチームの それぞれのメンバーは、 自らに割り振られた担当分野に関する 責任者である。 したがって、各メンバーは その分野に関する 最終的な決定権を 持たなければならない。 そして、同時に各メンバーは、 他のメンバーの責任分野、 自ら責任を持たない分野で 意思決定をしてはならない。 責任を持たない意思決定は 無責任でしかない。 「トップマネジメントのメンバーは、  自らの担当以外の分野について  意思決定を行ってはならない。  ただちに担当のメンバーに  回さなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 38 トップマネジメントの構造)