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■クララ・シューマンの弟子■~暗譜させられていたから~

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おはようございます。 東の空が薄っすらとピンクに 染まる川崎の朝です。 昨日は陽春の気候、今日も晴れますが、 風が強いため体感温度はぐっと下がりそうです。 油断無きように。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 おばあちゃんは若い頃、 クララ・シューマンの直接の弟子として、 ピアノを弾いていたが、 何度かブラームスの前で弾いたことが 最高の思い出だった、 とする。 そして、もちろん良家の子女として、 プロのピアニストになることは 許されなかったが、 夫が存命でまだ体の具合のよかった頃には、 コンサートで演奏していた、 と続ける。 音楽についての おばあちゃんの記憶は衰えることはなく、 あるときドラッカーが ソナタを練習していた時、 隣室にいたおばあちゃんが入ってきて、 ”変二”のところを”ニ”で弾いている、 と言った。 そこで楽譜の出版元に問い合わせしたところ、 おばあちゃんの言う通りだったという返事があった。   「「おばあちゃん、どうしてわかったの」と聞くと、  「あなたの歳の頃から弾いていたし、  あの頃は暗譜させられていたからね」が答えだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■胃袋をつかむことが大事■~音楽を楽しめなくなったこと~

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おはようございます。 晴れ、暖かな川崎の朝です。 今日も暖かな一日となりそうですね。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーはさらに、 おばあちゃんに対して、 おじいちゃんに別れられてしまうとは 思わなかったのかと聞いたところ、 彼は夕食には戻ってきていたから 大丈夫と思っていたとし、 私は間抜けだけど、 胃袋をつかんどくのが大事だって ことぐらいは知ってたから、 と答えた。 おじいちゃんは、 かなりの財産を残したが、 おばあちゃんは、 インフレのためすっかり 貧乏になってしまったため、 大勢の召使いを抱えて アパートの二つの階を使っていたものが、 やがて、召使いの部屋二つを使って 一人住まいするようになった。   「体の具合も徐々に悪くなっていった。  だがおばあちゃんは、  関節炎と耳のせいで、  音楽を楽しめなくなったことを  こぼすだけだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■おじいちゃんの最後の愛人■~ダグマー・グーグフェルテン~

おはようございます。 小雨が降る川崎の朝、 昨日の強風は止んだようですね。 昼間は晴れて、暖かい一日になりそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんは、 「ボンドさんは奥様の最後の愛人でした」 と言ったベールの人について、 根堀葉堀り開いた。 おばあちゃんは、 それはダグマー・グーグフェルテンだとし、 おじいちゃんは、 本当に彼女にとって 最後の愛人だったかもしれないと言った。 そだけど彼女は、 おじいちゃんの最後の愛人 じゃなかったのだよ、 と続けた。 ドラッカーは、 おじいちゃんにそんなに沢山愛人がいても 平気だったのかと聞いたところ、 おばあちゃんは次のとおり答えた。 「もちろん気になったわ。  でも、愛人も持てない人と  一緒になる気はなかった。  うちの人がどこで時間をつぶしているかも、  ろくろく知らなかったのよ」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■艶福家のおじいちゃん■~奥様の最後の愛人~

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おはようございます。 心配された大雪ですが、 斜面に薄っすらとかかる程度で、 今は雨降りの朝です。 足元が滑りやすくなってるところも ありますので、十分気をつけて下さい。 火曜日今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんの結婚生活は、 明らかに幸せなものだったようで、 寝室には亡夫の写真を飾り、 命日には部屋にこもっていた。 ところがそのおじいちゃんは、 有名な艶福家だった、 とする。 ドラッカーが七歳の頃、 大通りを歩いていると、 お抱え運転手付きの車が 追い越して止まり、 中からの手招きに近寄ってみると、 厚いベールの女性と エプロンの女性がいた。 その召使いであるエプロンの女性が、 ドラッカーに、 フェルディナンド・ボンドさんの お孫さんではないかと聞いた上で、 「ボンドさんは奥様の最後の愛人でした」 と言って、 車はそのまま立ち去っていった。 「私はすっかりどきまぎした。  が、人に言えないほどではなかった。  そうして話は、おばあちゃんの耳に達した。  おばあちゃんは私を呼びつけ、  ベールの人について根堀葉堀り開いた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■ゴシップが必要なミミ-■~それこそ節操がない。~

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おはようございます。 未明川崎、まだ風雨の気配はありませんが、 今夜から雨~雪になり、 警戒級の大雪の可能性の予報もあります。 明日の出勤時の交通マヒが心配ですね。 お気を付け下さい。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんの姪の一人ミミ-が、 女優の卵になり、 ゴシップ紙を賑わせたことがあった。 おばあちゃんが、 このゴシップのことは聞きたくない、 と言ったのに対し、 孫の一人が 「上品ぶらなくてたっていいじゃない」 とまぜっ返したところ、 おばあちゃんは ミミ-は声も悪く大根だから、 役をもらうにはゴシップが 必要なことは分かってるが、 インタビューで男の人の名前だけは あげないでほしいと言った。 それに対して孫は、 その男の人たちは喜んでいるのだと 言ったところ、 おばあちゃんは次のとおり返した。 「だからいやなのよ。  あんな連中をいい気にさせるなんて。  それこそ節操がない。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)        

■街角のご婦人への親切■~レディーらしくないこと~

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おはようございます。 朝から小雨が降ってます。 この雨も上がりそうですが、 明日はまた雨、気温が下がれば雪となりそうです。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんの振舞についての話が続く。 この彼女の態度は、 アパートのすぐそばの街角に立つ、 誰もが見て見ぬふりをしている ご婦人に対しても変わらなかった。 おばあちゃんだけがきちんと挨拶し、 寒さを気遣う声かけをしていた。 ある晩などは、 街角に立つリジー嬢の風邪声を聞いて、 アパートの五階の部屋から咳止めを 持ってきてやっていた。 これを聞いた店の一人が、 ああいう人に話をしたり 咳止めを与えたりするのは、 レディーらしくないと 言ったのに対しては、 思いやりがレディーらしくないことなど決してない、 と答え次のように話した。 「あなたたちは、  亭主が変な病気でも  うつされるのではないかと心配している。  そのことについては、  私は何もできないわ。  でも、あの子が若い男に風邪をうつすのだけは、  防げるかもしれないじゃないの」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)    

■誰もが、「おばあちゃん」と呼ぶ■~相手にとって大事なこと~

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おはようございます。 雲暗く空を覆う川崎の朝です。 日中は晴れ、夕方から明日にかけて雨、 山沿いは雪になるかも。 良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ おばあちゃんは、 身体の色々なところの 具合が悪いにも関わらず 年中電中に乗ったり歩いたりして、 ウィーン中を動き回っていた、 とした。 そして、おばあちゃんは 「私が行ってやらなければ、誰が行ってやれるの」 と言っては、はるか遠くの郊外に住む 従姉の召使いの姪である 可哀想なポーラの所へ行くのだった。 実の娘も姪も、誰も彼もが、 「おばあちゃん」と呼んでいたが、 彼女は誰にも同じように親しく、 昔風に礼儀正しく接し、 長い間会っていなくとも、 相手にとって大事なことは覚えていた。 「何か月ぶりというのに、家の子供の家庭教師に、  「オルガさん、甥御さんはどうされまして?  工学部の試験はどうでした?それはそれは。  さぞかし鼻がお高いでしょう」  と言い、あるいは、大昔に自分の嫁入り道具を作ってくれた  家具職人の後継ぎの店に寄っては、  「コルベールさん、お店の固定資産の評価、見直してもらえて?  この間お目にかかったときは、大分怒っておられましたけど」  と尋ねていた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■ウィーン中を動き回っていた。■~お年寄りのための煎じ薬~

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おはようございます。 未明の川崎、雲が多いようですね。 昨日は雨模様で明日も雨の予報、 今日はまるで梅雨の晴れ間、 傘は不要でしょう。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 わが家の言い伝えによれば、 この簡潔な祝辞に対する 電報料金のあまりの高さに、 おばあちゃんはため息をついた、 とする。 そして、若い頃のおばあちゃんは、 小柄で相当の美人だったが、 残念ながら物心ついた頃には、 その面影はそれほどなかった、 と続ける。 夫を亡くした40歳そこそこの頃、 大病をわずらい、 以来動悸と息切れに悩まされ、 さらには関節炎にもかかり、 耳も遠くなりつつあったが、 後女は柄の太い黒い傘を手に、 大きな買い物袋を引きずるようにして持って 年中電中に乗ったり歩いたりして、 ウィーン中を動き回っていた。 「買い物袋には、  どこそこのお年寄りのための煎じ薬、  ギムナジウムの誰それのための古切手、  仕立屋さんにあげるために  フロックコートから取った  金属製のボタンなどの包みが入っていた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■おばあちゃんの祝電■~姪御への祝電~

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おはようございます。 未明の川崎、今朝も雲が多いようです。 今日は冷たい雨で気温の上がらないようですね。 暖かくしてお出かけください。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 宿泊したホテル近くの食料品店の 女主人はドラッカーの姪御に おばあちゃんが送った祝電の話をする。 ドラッカーが生まれる前の話しではあったが、 忘れようのないもので彼女の電文は、 次の内容であった。 「電報を送るに当たっては、  最も簡潔たるべきことが  適切なことであるがゆえに、  この厳粛なる日に当たって、  いつまでもお幸せにとのみ  祝辞を贈るものなり。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■失われた世界■~おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物~

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おはようございます。 未明の川崎、雲が多いようです。 昨日は誕生日のメッセージ ありがとうございました。 毎年思うことは、 一年で一番寒いこの時期に、 暖房も整っていない自宅で 生んでくれた母親への感謝の念です。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 1955年、 ドラッカーが講演のために、 18年ぶりにウィーンを訪れたが、 この訪問は1937年にイギリスから アメリカに渡るとき立ち寄って以来 初めてだった。 このとき、到着した翌朝に ホテル近くを散歩中、 妻に頼まれていた あるオーストリア産の酒を買うために、 食料品店に入った。 昔その店に入った記憶はなかったが、 入った途端、レジスターに陣取っていた 女主人が声をあげた。 ここからドラッカーの おばあちゃんの話となるが、 この話をするときに 女主人はくすくす笑い出し、 ドラッカーもつられて笑い出した。 「つい二、三年前も、ハンスおじさんが  名誉博士号をお受けになったとき、  グレタおばさんがいらしたのよ。  失礼かと思ったけどホテルに果物をお届けしたの。  そうしたらご丁寧なお手紙をいただいて。  みんな素敵なご婦人方。  でも、あなたのおばあちゃんにはかなわない。  素晴らしい方だった。それに、変わってらしたわね。  姪御さんのこと、覚えていらっしゃる?」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

■屋根から人を驚かせる■~違う見方をする宿命~

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おはようございます。 未明の川崎、快晴の様ですね。 一日この天気でも、北風が強く、 体感温度は相当下がりそうです。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ”国賊”を賞賛するスピーチを し終わったとき、 一瞬静かになり、 みなきょとんとしていた、 とした。 そして、パーティの 女主人役だった友達のビビは、 その後何年も、ドラッカーのせいで 折角のパーティが 台無しになったと怒っていた、 と続ける。 ドラッカーが話しているとき 部屋に入ってきていた 何人かの大人は、 ほほえんでいたが、 重傷で除隊したばかりだった ビビの父親が、 脇に連れていってこう言った。 「自分の目で見、   自分の頭で考えることはよいことだ。   でも、屋根の上から叫んで   人を驚かせることは感心したことじゃないんだよ」 「これは観察者がよく言われることである。  人と違う見方をすることが宿命だからである。  もちろん観察者の多くはこの忠告に従う。  だが、私自身はあまり気にしたことがない。  本書においても、   ビビのお父さんの忠告には従っていない。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ  国賊を賞賛するスピーチ)

■客が期待し、自分が約束したもの■~みなきょとんとしていた。~

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おはようございます。 未明の川崎、冷え込んでます。 今日は大寒ですが日中は10度を超えた 暖かさになりそうですね。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ その時代、戦争は身近な存在で、 子供たちさえ、知り合いの名が 新聞の死亡記事に載っていないかと 覗いていた。 そのようなわけで、 その夜クランツ逮捕の事件の 話になっても不思議なことではなく、 親たちも隣の部屋で話題にしていた。 誰かがドラッカーに説明を頼んだのだが、 自身でも驚いたことに、 国賊クランツを弁護するどころか、 賞賛するスピーチを始めてしまっていた。 「法律を犯したかどうかは  重要なことに思えなかった。  彼は立派なことをしただけだった。  客が期待したもの、自分が約束したもの、  客が支払ったものを提供しただけだった。  話し終わったとき、一瞬静かになった。  みなきょとんとしていた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ  国賊を賞賛するスピーチ)

■国賊を賞賛するスピーチ■~戦争は身近だった。~

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おはようございます。 青空が広がる川崎の朝です。 久し振りの好天、お出かけ日和です。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 観察者は育ちよりも 生まれつきのようであり、 ドラッカー自らについては、 八歳の頃にはかなりの 観察者になっていた、 とする。 本人がそれを知ったのは、 第一次大戦中の小さな クリスマス・パーティのことで、 その秋、戦時の闇商売の摘発が 連日新聞をにぎわしていた。 そのニュースとは、 食料不足の中、 ホテルとレストランのオーナーであり、 一流のサービスを旨としていたクランツ氏が、 牛肉を闇で仕入れ、逮捕、起訴され 国賊扱いされたというものであった。 クランツ氏は高値で仕入れてはいたが、 高値で提供したわけではなく、 配給切符以上の量を 提供したわけでもなかったが、 検察は、ホテル代とレストランの 席料を高くすることによって、 事実上、闇値で肉を 売ったものとして起訴した。 パーティにいたのは、 九歳以下の上流家庭の子供たちで、 彼らがクランツ事件について話をしても、 さほどおかしくはなかった。 「戦争は身近だった。  親戚や知り合いが出征していた。  どの子の親も、  新聞で戦死者リストを調べる毎朝だった。  子供たちさえ、  知り合いの名が載っていないかと  新聞を覗いていた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ  国賊を賞賛するスピーチ)

■自分は観察者だということ■~強制された水溜まり~

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おはようございます。 寒い小雨が降る川崎の朝です。 山沿いでは雪の予報もあります。 外出時にはお気を付け下さい。 良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは水溜まりが 好きであった。 しかも、デモのその日の水溜まりは、 いつもならばわざわざ入りたくなるような 水溜まりであった。 しかし、ドラッカーは、 その水溜まりは自身が 選んだ水溜まりではなく、 後に続く群衆によって、 強制された水溜まりだった、 とする。 そして、そこで進路を変えようとしたが、 後ろのざっくざっくという大群の足音、 物理的な圧力に圧倒され水溜まりを 通り抜けさせられた、 と続ける。 そのときドラッカーは、 真後ろにいた口髭の生えた女子医学生に 無言で赤旗を渡し、 隊列を離れ帰宅することにした。 帰宅途上ひっきりなしに すれ違うデモ行進に、 淋しくも感じ、 隊列に戻りたくもあったが、 同時に浮き浮きもした。 家に着いたとき、 早い帰宅をいぶかった母が、 「具合でも悪いの」と聞いた。 「「最高だよ。僕のいる所ではないってわかったんだ」と答えた。  11月のあの寒い日にわかったことは、  自分は観察者だということだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ 「僕のいる場所ではない」)

■水溜まりは好きである。■~人生で最高の日~

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おはようございます。 未明の川崎、 分厚い雲が暗い空を覆っています。 夜には雨が降り始め明日にかけ続きそうですね。 気温が下がれば、雪になるんでしょう。 遅くなる方は雨具をお忘れなく。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、そのデモの日 目覚まし時計で目を覚まし、 窓辺に飛んでいった。 大雨だと折角の行進が 中止になるおそれがあったが、 雨はやみ、星空が見えた。 赤旗を掲げたドラッカーを先頭に、 デモ隊は労働歌を歌い続け行進し、 ドラッカーは、人生で最高の日だと思った。 そして、ようやく集合地近くの 市庁舎のある広場にさしかかったとき、 ちょうど私の進路に、 水溜まりが縦に待ち構えているのが見えた、 とする。 「水溜まりは好きである。  この年になっても好きである。  じゃぶじゃぶいう感触がたまらない。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ 「僕のいる場所ではない」)

■最年少の最新参者■~法律違反であることが気持ちを高めた~

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おはようございます。 未明の空は、どうやら晴れの様です。 昨日はしつこい雨でしたが、 今日は大丈夫そうです。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 1923年11月11日に行われた ウィーンの行進は、 ソ連のメーデーよりも古い 最古の「自発的デモ行進」だった、 とした。 そして、その行進の先頭は、 各地区の青年団で、 青年団の先頭は輪番となっていた。 その年は、ウィーン市第19区 ドゥブリング地区の青年団で、 そのまた先頭が、 ギムナジウム(中高一貫の進学校)の生徒であり、 その先頭を赤旗を掲げて行進する者が最年少の 最新参者であって、 それがドラッカーだった。 法的には、政治活動は14歳未満は 認められなかったが、 八日の違いが重大な問題に なるはずはなかった。 「逆に、法律違反であることが   私の気持ちを高めた。  全行進の先頭を進むことを引き受けたのは、  そのせいもあった。  当時の私がさほど目立たない存在だったことも、  引き受けた理由の一つだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ)

■赤旗を揚げデモの先頭に■~最古の「自発的デモ行進」~

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おはようございます。 未明の川崎、暗い空です。 ところどころ降った雨も、 今は降ってないようです。 今日はこれから晴れてきそうですが、 今週は雨が多そうですね。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 自分自身が 観察者であることに気づいたのは、 14歳の誕生日の8日前、 1923年11月11日のことだった、 とする。 そしてその日は、1918年に オーストリアが第一次大戦に敗れ、 ハプスブルク家の最後の皇帝が退位し、 共和制が宣言された記念日 「共和国の日」だった、 と続ける。 戦争に負けた日ではあったが、 社会主義者の町になっていた ウィーンでは勝利の日であり、 店は閉められ、 車の通行は止められた。 「ウィーンの町全体が、  赤旗を先頭に行進する労働者の手に渡された。  集合地の市役所前では革命歌が歌われ、  階級なき社会の到来が約束された。  ウィーンの行進は、  ソ連のメーデーよりも古い  最古の「自発的デモ行進」だった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ)

■観察者が生まれた■~記録、思索、熟考すべき人~

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おはようございます。 未明の川崎の朝、暗い空です。 明け方の地震は久しぶりに長く感じた。 内陸での震度4、常に気を付けておく 必要がありますね 連休明け、さぁ頑張りましょう。 今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 常々自らを”傍観者”と称する。 そして、この書でプロローグとして、 次のとおり書き始めている。 観察者自身に取りたてての歴史はなく、 舞台にはいるが演じてはおらず、 観客でもない。 そして、その観客は少なくとも 芝居の命運を左右するが、 観察者は何も変えない。 しかし、観察者は、 役者や観客とは違うものを、 違う見方で見、観察しそして解釈する。 本書は、時代史でも自分史でもなく、 登場人物はドラッカーの歩みに 合わせて登場するが、 自身についての本ではないとする。 「私の経験、生活、仕事は伴奏にすぎない。  ただし、本書はあくまでも主観的である。  写真と同じである。  本書は、私の心を打った人たちと  出来事について語る。  記録し、思索し、熟考すべき人たちと、  出来事について語る。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」(プロローグ)

■観察と解釈の価値■~多様な個と彼らの物語~

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おはようございます。 穏やかな青空の朝です。 今日は成人の日。 晴れ着の足元を気にする必要は なさそうな天候の様ですね。 三連休最終日、ゆっくりお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 自分自身に人物を創作する力があると 思ったわけではないが、 報告することはできるかもしれないと 考えたのだった、 とした。 そして、ここで選んだ人たちは、 時代を代表する人物でも、 有名人でもなかった、 と続ける。 登場人物のうち、本当の有名人は、 ドラッカーが八歳のときに 握手をさせられた ジークムント・フロイトだけだった。 「私は、私の心を打った人たちを登場させた。  それぞれが、それぞれの話をもつ人たちであって、  しかも、観察と解釈の価値のある人たちだった。  そして何よりも、社会とは、多様な個と、  彼らの物語からなるものであることを  教えてくれる人たちだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 観察と解釈の価値のある人たち)

■人物を創作する力■~写真は日光を伝えない~

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おはようございます。 夜明け直後の川崎の朝、 空には雲がびっちりです。 連休中日の日曜、天気はイマイチの様です。 ゆっくりお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 データが人柄を伝えず、 写真が牧場の日光を 伝えないのと同じように、 社会科学では、 時代の本質と意味を 伝えることはできず、 それができるのは、 人を描くことによってだけである、 とする。 そして、ジェーン・オースティン、 バルザック、ディケンズ、 トロロープ、トルストイ、 チェーホフ、ヘンリー・ジェームズ、 ジェームス・ジョイス、 トーマス・マンなど、 一流の一九世紀の作家が これを行なった、 と続ける。 ドラッカーは、 本書の登場人物は、 どの時代にもいるような人たちであるが、 その彼らが、 過ぎ去ったあの時代の本質を伝えている、 とする。 「私が偉大な作家の真似をできると  思ったわけではない。  私には、人物を創作する力はない。  しかし私は、   報告することはできるかもしれないと  考えたのだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 観察と解釈の価値のある人たち)

■時代の本質と意味■~データは人柄を伝えない~

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おはようございます。 未明の川崎の朝、曇り空の様子です。 年始休暇明けの長い一週間が終わり、 三連休、ゆっくりお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 本書は、二つの大戦の間の ヨーロッパとアメリカを通して、 過ぎ去った日々を 伝えようとするものである、 とする。 そして、 ドラッカーが本書を構想したのは、 自身の子供、学生、若い友人たちにとっては、 それらの過去の日々が、 急速に、古代アッシリアの都や神々のように、 理解しがたいものになりつつあることを 実感したためだった、 と続ける。 ドラッカーは、 もちろん、この時代についての 歴史、伝記、数字が 不足しているということではないが、 それらの社会科学では、 時代の本質と意味を伝えることはできない、 とする。 「それは、データが人柄を伝えず、  写真が牧場の日光を伝えないのと同じである。  それができるのは、  人を描くことによってだけである。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 観察と解釈の価値のある人たち)

■懐妊期間の長いもの■~最も楽しく書いたもの~

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おはようございます。 未明の川崎の朝です。 今日は概ね晴れですが気温は一桁、 寒い一日になりそうですね。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 本書こそ書きたくて書いた本であり、 人についての本である、 とした。 そして、本書は自らの著作の中でも、 飛び抜けて懐妊期間の長いもので、 登場人物たちのことを考え始めて 20年以上が経つと同時に、 半面執筆期間としては最も短いものでもあった、 と続ける。 本書は、自らの著作のうち 最も重要なものでは ないかもしれないが、 最も楽しく書いたものであることは 確かである、とする。 「本書は読者にとっても  楽しいもののようである。  新版が発行されるほどに  広く読まれるということは、  うれしいことである。  が、もっとうれしいのは、  「あなたの本は全部読んで、  勉強して、使わせてもらっている。  でも一番面白いのはこの本だ。  実にいろいろな人が出てきますね」  と言ってもらったときだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 「一番面白い本」)

■一人の人間についての本■~私が書きたくて書いた~

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おはようございます。 昨日の雨も上がり、 青空が広がる川崎の朝です。 今日は雨の心配はなさそうですね。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 自身が説いてきたものは、 コンセプトとしての 社会の多様性であったが、 個人を取り上げることがあっても、 それはコンセプトを 明らかにするためだった、 とした。 そして、関心は 一人ひとりの人間のほうにあったものの、 私が得意とするものは コンセプトのほうだった、 と続ける。 「ということは、本書こそ、  ついに私が書きたくて書いた本だった  ということである。  これは、人についての本である。  私自身についての本ではない。  英国版のサブタイトルは「人と時代」だった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 多様性を追求して)

■コンセプトとしての多様性■~ミッション、目的、戦略、経営環境~

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おはようございます。 昨晩の雨も、小康状態ですが、 昼過ぎまでは不安定なようですね。 風邪を引いたようです。 病院に行ってきます。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 今日われわれが 突入しつつある組織社会においては、 組織と共に内部構造も 多様でなければならない、 とした。 そして、一部の経営学や 行政学が説くような 「メーカーの組織構造」や 「政府機関のモデル」 などは無効である、 と続ける。 ドラッカーは、 これらの組織構造については、 50年前にドラッカーが 「現代の経営」で説いた ミッション、目的、戦略、 経営環境によって、 すでに規定されている、 とする。 「この六〇年私が説いてきたものは、  コンセプトとしての  社会の多様性だった。  個人を取り上げることがあっても、  それはコンセプトを  明らかにするためだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 多様性を追求して)

■同じ種類のドグマ■~突入しつつある知識社会~

おはようございます。 未明の川崎の朝、冷え込んでます。 昨日は仕事始め。 恒例の神田明神への会社繁栄祈願に 行こうと思いましたが 超混雑を避け今日にしました。 少しは緩いでしょうかね。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 政府や大企業による 集権と一律が求められる、 という流れに逆らってきたが、 ようやく流れが変わった、 とする。 そして、集権と一律の旗手たる全体主義は、 政府を機能させることも、 経済を動かすことも、 コミュニティを生かすことも できないことを露呈した、 と続ける。 ドラッカーは、 「スモール・イズ・ビューティフル」もまた、 「ビッグ・イズ・ベスト」と同じ種類のドグマであり、 われわれはもはや、 貧弱な政府と、教会と、 学校という組織しかなかった 19世紀に戻ることはできない、 とする。 「今日われわれが  突入しつつある知識社会とは、  組織社会である。  しかし、その組織社会における組織は  多様でなければならない。  内部構造も多様でなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 多様性を追求して)

■多様性と多元性の大切さ■~私は流れに逆らってきた。~

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おはようございます。 未明の川崎の朝、 東の空がピンクに染まり始めています。 さぁ、仕事始めですね、 今年も頑張りましょう。 どうぞよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 本書は、多様な個についての本である、 とした。 そして、ドラッカーは これまで多様性を追求してきたが、 この50年、時代は、集権、順応を求め、 思考と行動の一律を求める全体主義は、 その典型だったにすぎない、 と続ける。 民主主義においてもその趨勢に大差はなく、 政治、哲学、歴史、マネジメント、技術、経済の いずれについてであれ、ドラッカーは、 多様性と多元性の大切さを説いてきた。 「政府や大企業による集権と  一律が求められているときに、  分権、実験、コミュニティを説いた。  政府や大企業が求められている分野において、  多様性と独自性の守り手、  価値の担い手、市民性の守護者としての   NPOの役割を論じた。  私は流れに逆らってきた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 多様性を追求して)

■人間は多様な生き物■~そのとき、誰もが個となる~

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おはようございます。 青空が広がる川崎の朝です。 昨日日中は随分と暖かかったけれど、 夜になって急に低下、首都圏に初雪が降りました。 明日から仕事スタート、 今日は五臓六腑の癒し日にしたいと思ってます。 良い日曜日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 人間ほど多様な生き物はいない、 とした。 そして、いかに順応的で 保守的であろうと、 自分のしていること、 知っていること、 興味をもつこと について話始めるや、 誰もが魅力的になり、 そのとき、誰もが個となる、 と続ける。 ドラッカーは、 これまで会った人のうち 最も代わり映えしない人が、 ニューイングランド地方の 小さな町の銀行家で、 彼は、当たりさわりのないことしか 言えない人だった、 とする。 「ところが、洋服のボタンの歴史、  形、材料のことになると  人が変わって詩人のような情熱を見せた。  本書は、その多様な個についての本である。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」(■新版への序文)