■誰もが、「おばあちゃん」と呼ぶ■~相手にとって大事なこと~

おはようございます。

雲暗く空を覆う川崎の朝です。

日中は晴れ、夕方から明日にかけて雨、
山沿いは雪になるかも。

良い週末をお過ごし下さい。

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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬


おばあちゃんは、
身体の色々なところの
具合が悪いにも関わらず
年中電中に乗ったり歩いたりして、
ウィーン中を動き回っていた、
とした。


そして、おばあちゃんは
「私が行ってやらなければ、誰が行ってやれるの」
と言っては、はるか遠くの郊外に住む
従姉の召使いの姪である
可哀想なポーラの所へ行くのだった。


実の娘も姪も、誰も彼もが、
「おばあちゃん」と呼んでいたが、
彼女は誰にも同じように親しく、
昔風に礼儀正しく接し、
長い間会っていなくとも、
相手にとって大事なことは覚えていた。


「何か月ぶりというのに、家の子供の家庭教師に、

 「オルガさん、甥御さんはどうされまして?

 工学部の試験はどうでした?それはそれは。

 さぞかし鼻がお高いでしょう」

 と言い、あるいは、大昔に自分の嫁入り道具を作ってくれた

 家具職人の後継ぎの店に寄っては、

 「コルベールさん、お店の固定資産の評価、見直してもらえて?

 この間お目にかかったときは、大分怒っておられましたけど」

 と尋ねていた。」

~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」
(Ⅰ 失われた世界 1章おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物)

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