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■人材の最大利用■~第一級の機会を餓死させる。~

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おはようございます。 雲の多い連休初日、秋の好日すっきり晴れてほしいものです。 朝の訪れが日ごとに遅くなった。一日1分ずつ日の出が遅くなるらしい。 こうして間もなく、寒く暗い冬の朝を迎えるようになるんですね。 あと2か月で今年もおしまい、そろそろ忘年会の心配が始まりますね。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 企業が活動するためには、ヒト、モノ、カネという経営資源が必要であり、 その中でも、とりわけ重要なことは、ヒトの配置のための意思決定である。 さらに重要なことは、有能な人材の最大利用である。 卓越した人材は常に、最も大きな見返りのある機会に割り当てなければならないし、 そしてそういった第一級の機会に対しては、卓越した人材を割り当てなければならない。 この機会に割り当てるべき人材がいない場合には、外部から調達してでも手に入れなければならない。 大きな機会を利用するためぬは、卓越した人材が絶対的に必要なのだ。 なので、さほど重要でない機会に対しては、最高の人材を割り当ててはならない。 しかし、組織には必要な能力をもたない者がいる。 だがそんな彼らも、何らかの理由で面倒を見てやらなければならない場合がある。 彼らに与えるべきは閑職である。 閑職に置けばコストは給料だけであり、大きな機会を任せれば、 そこから得られるはずの利益を失うことになる。 同様に問題になるのは、さほど重要でない機会への対応である。 このような機会は、現在の人材だけで賄わなければならない。 そこに卓越した人材を配置することは、第一級機会の餓死を意味する。 「第一級の人材は常に、最も大きな機会、  最も大きな見返りのある領域に割り当てなければならない。  そして第一級の機会に対しては、  卓越した才能と実績をもつ人材を割り当てなければならない。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第9章 強みを基礎とする)     

■イノベーションの機会を発見する。■~未来を築くためのもの~

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おはようございます。 明るい朝を迎えた川崎です。 今日から11月、残すところ2か月。 最後をきっちり締めましょう。 楽天も王手、マー君が最後を締めてくれるでしょう。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬  現在の事業の質を高めるための二つの機会。 ドラッカーは、リプレースメントとは、何が市場であり、 何を市場が求めているかについての新しい考え方や、 知識の新しい利用の仕方に関わるものであるとした。 もう一つのイノベーションとは、 既存のものから新しい種類の経済を生み出す 未知のものをつくり出すこととする。 エジソンは、新しい産業を創造したのではなく、 そのとき既に存在していた要素に、 唯一の決定的に新しい要素を加えることによって、 まったく新しい経済的能力を創造したのだ。 【CASE】  ▲シアーズ・ローバック(1800年代後半にアメリカで通販市場で成功した)    顧客に「事情を問わず返品可」を保証するというサービスで業績を伸ばした。    その時代、通販に必要な要素は全て揃っていたが、唯一欠けていたのが    ”顧客への信用”という要素であった。    この”顧客への信用”を「返品自由」というサービスに転換したことこそイノベーションなのだ。  ▲IBM    ハイテクノロジーのパソコンと、それを使いこなせない顧客とのギャップを埋める    プログラミング言語を開発するというイノベーションで地位を固めた。 イノベーションとは、既に存在する知識や製品、市場などを、 はるかに価値のある新しい一つの製品やサービスなどにするために、 欠けている小さな部品を発見し、統合することである。 ドラッカーは、その機会を発見するために重要なことは、 知識も技術も既に存在しているため作り出すことが可能になっているにもかかわらず、 それを阻害する致命的に重要なものは何かを問うことだとする。 「イノベーションとは、発明や発見そのものではない。  もちろん発明や発見のいずれかが必要となることもあるが、  焦点は知識そのものではなく成果に合わせられる。  したがってイノベーションは、規模が大き

■廃棄すべき領域■~脂肪と筋肉を、多忙と成果を混同する。~

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おはようございます。 雲がところどころに浮かぶ川崎の朝です。 なかなか秋晴れが続かないですね。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、廃棄すべき領域も次のとおりきわめて明らかであるとする。 ・独善的製品と非生産的特殊製品 ・不必要な補助的コストと浪費的コスト これらは、何にも成果を生み出していない。 ・昨日の主力製品 昨日の主力製品は、まだ利益を生んでいたとしても、 まもなく明日の主力製品に対する障害となるので、 廃棄したくないうちであっても廃棄しなければならない。 活動に要するコストが、その活動が生み出す利益の50%を超えれば、 その活動は廃棄を考えるべき。 また、コストの増加がないというだけではだめで、成果を上げていなければならない。 今ある事業や製品を廃棄することに対しては、当然の如く強い反対が出てくる。 そこで出る議論は、もっとコストをかけて成長させなければならないという主張である。 しかし、成長とは、市場において顧客に受け入れられた結果得られるものである。 資源を有効に使用した結果であり、リスクを賄うために必要な利益をあげた結果なのである。 適切なことに専念した結果なのだ。 人間も外形がでかければ良いというものではない。肥満は不健康である。 脂肪と筋肉が異なると同じように、忙しくしていれば仕事の成果をあげられるというものではない。 「成果を生まない活動は財産を食いつぶす。  単なる負担である。肥満が人にとって負担であるのと同じである。  成長する経済のもとにあって、常にマネジメントは成長志向でなければならない。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第9章 強みを基礎とする)     

■推進すべき優先的領域■~コストを超える成果~

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おはようございます。 青空の広がる川崎の朝です。 今朝も全国的に冷え込みました。 今年の冬は、例年より寒そう、心構えを。 日本シリーズ、楽天田中がまた投げ勝った。 強い。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 「今日の事業の業績をあげる。」ための三つのアプローチ ●機会の最大化 三つの類型その1 ・異常なほど大きな成果の機会が存在するために推進すべき優先的領域。 ドラッカーは、この領域の発見は容易であるとする。 成功すればコストをはるかに超える成果がもたらされる領域であり、 次のようなものである。 ・明日の主力製品とシンデレラ製品。 ・明日の主力製品に明後日取って代わるべきもの。 ・新しい重要な知識。 ・流通チャネル。 これらの優先的領域に対しは、資源が過剰に供給されることはないため、 問題となるところは、資源の供給過多かどうかではなく、 成果をあげるために十分かである。 「これらの優先的領域に対し、  資源が過剰に供給されていることは稀である。  したがって問題は、資源の投入が多すぎるかではなく、  成果をあげるために十分かである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第9章 強みを基礎とする)     

■機会の最大化■~昨日の企業から今日の企業へ~

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おはようございます。 まさしく秋晴れの川崎の朝です。 全国で、この秋最高の冷え込みでした。 みのもんたさんが、息子の起こした事件についての記者会見を開いた。 子供に対する、親の教育責任ということに苦悶したことを語り、 ”女房が生きていたら、息子と刺違えていた”とその悲痛さを見せた。 親も子もそれぞれの人生をそれぞれの責任で生き抜くしかないでしょう。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 「今日の事業の業績をあげる。」ための三つのアプローチ ●機会の最大化 理想企業の設計ではまず、製品、市場、流通チャネル、コストセンター、活動、努力を 次の三つに類型しなければならない。 ・異常なほど大きな成果の機会が存在するために推進すべき優先的領域。 ・意図的に廃棄することに機会を見出すべき廃棄の優先的領域。 ・推進も意図的な廃棄も、さしたる成果をもたらさないという製品、市場、知識に関わる膨大な領域。 廃棄に機会を見出すとは何を意味するのか? 成果を上げないものを生かし続けるために費やす資源は、 変わるべき新しいものの探求、つまり新しい機会に向けられなければならないのだ。 ドラッカーはこれこそ、イノベーションの鍵であるとする。 これらの推進すべき領域と廃棄すべき領域は相互補完の関係にあり、 同じレベルで検討する必要がある。 「機会の最大化とは、理想企業の実現と、  その最大の成果の迅速な実現に向け、  大きな一歩を踏み出すことである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第9章 強みを基礎とする)     

■理想企業の設計■~重要なことは「現在」の意味~

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おはようございます。 台風の影響で、雨が時折強まる川崎の朝ですが、 午後には止みそうです。 きょう未明の地震は長く揺れ、驚かされた。 あの大震災の余震で、福島沖300Kmの遠方で 発生したものだが広範囲で揺れた。 いつまで続くのか。 自然の持つポテンシャルは計り知れない。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 「今日の事業の業績をあげる。」ための三つのアプローチ ●理想企業の設計 理想企業の設計によって、企業活動の方向及び活動と成果の双方についての目標を設定することができる。 なので、現実の成果による検証というフィードバックが可能となる。 理想企業の設計もいつか陳腐化してしまうので、検証が必要となる。 ドラッカーは、この理想企業の設計において重要なことは「現在」の意味であるとする。 何を意味するのか? 目標の達成期間、成果の見込める期間などを指すと思われる。 この「現在」よりも短い期間に成果をあげようとする活動は、 拙速で、時間と人材や資金の浪費になり、 また「現在」を短く設定しすぎると、 その期間を超える活動を禁止することになり、 明日収穫する種を蒔くことができないのだ。 「理想企業の実現のための最善の方法は、  大きな輪郭を描いてその実現に着手したあと、  順次に修正と改善を行っていくことである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第9章 強みを基礎とする)     

■無からの出発■~洞察を効果的な行動へと変える~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝、台風の影響でしょうか。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 「今日の事業の業績をあげる。」 ために三つのアプローチがある。 ドラッカーは、3つのアプローチを示した。 これらのアプローチは、基盤のない中から、 自らの能力を時代がもたらした機会に適用するうえで、 彼らが使った体系的なアプローチだ。 そして、これらの相互補完的なアプローチを 総合して利用することにより、 効果的な行動へと変えることができるとする。  第一に、「理想企業の設計」   ⇒方向性を決定し、基本的な目標を設定し、成果を評価するための基準を設定することができる。  第二に、「機会の最大化」   ⇒企業を今日の企業へと変え、明日のための挑戦に対する準備を行い、   推進すべき活動、放棄すべき活動を知ることができる。   さらには、成果や、知識を増大させるために必要なものを明確にできる。  第三に、「人材の最大利用」   ⇒人材を優先度の高いものに集中させ、最大の成果をあげることができる。 「これら三つのアプローチには、共通するものが一つある。  それは強みを生かすことである。  問題ではなく機会を求めることである。  避けるべきリスクではなく実現すべき成果に  重点を置いたということである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第9章 強みを基礎とする)     

■人材の最大利用■~取り得のない者の起用~

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おはようございます。 雲の多い薄暗い空の川崎の朝です。 台風が近づいてます、週末にも関東圏に最接近の模様です。 進路にあたる方は十分な注意を。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 「今日の事業の業績をあげる。」 ために三つのアプローチがある。 その3、第三のアプローチは人材の最大利用である。 このアプローチの例としてロスチャイルド家の例を示す。 ロスチャイルド家の四人の子供は、最大の資源として、 それぞれに見合った機会を与えら成果を出していた。 しかし五人目の子供には、何も機会が与えられなかった。 その理由は、両親の規準から見て必要とされる能力も勤勉さもなかったからだ。 ドラッカーは、人材の最大利用というアプローチにおける最も重要な原則は、 取り得のない者に機会を任せてはならないということであるとする。 能力のない者は、機会を利用できないために組織全体にダメージを与えることとなる。 これは、同時に任命権者の責任問題でもある。 「そもそも凡庸な者には機会を利用することはできない。 しかも機会にはリスクがつきものである。 凡庸な者に機会を任せるよりは害をもたらさないように 貴族として扶養したほうが安上がりである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第9章 強みを基礎とする)     

■機会の最大化■~真のシステム・デザイナー~

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おはようございます。 暗い川崎の朝、台風の行方が気になります。 週末にかけて、十分気をつけましょう。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 「今日の事業の業績をあげる。」 ための三つのアプローチがある。 その2、最大の経済的効果をもたらす機会は何かを考えることから始まる。 この、機会の最大化のアプローチの最も良い例は、電機産業をつくり出し、 今日の電気社会を生み出した二人の人間、ジーメンスとエジソンに見ることができる。 ジーメンスは発電機を発明して電機産業を起こし、 エジソンは電球を発明して電力産業と電灯産業を起こした。 決して、発電機を発明したから電車ができたのでも、 電球をつくったから電力産業や電灯産業ができあがったのでもない。 この両者が他の発明家と異なり卓越した点は、 「機会を最大化するために何が必要か」に焦点を合わせたからだ。 機会と感じる何かを発見したときには、「そのチャンスを最大限に活用するために何が必要か」を熟考し、 そのための5W1Hを計画し実行に移す。 これが事業戦略であり、アクションプランなのでしょう。 「ジーメンスは、発電機を発明した結果として電車を開発したわけではない。  彼は、市内交通としての電車という産業を構想し、  そのための動力源として発電機を開発した。  同じようにエジソンも実用電球を発明した結果、  発電所や変電所や配電システムを完成したのではない。  総合的な電力供給という産業を構想し、そこに欠落していた電球を開発した。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第9章 強みを基礎とする)     

■暫定的診断の再点検■~実際の行動の例~

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おはようございます。 10年に一度の強さを持った台風26号は各地で大きな被害を出した。 被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。 通過した今朝の川崎は冷え込みました。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 事業分析において、事実を正確に把握しているが、本当に理解するところまでは 把握していないとことが明らかになる場合がある。 例えば、暫定的な診断においては、製品類型(第4章)でいうところの「非生産的特殊製品」であったものが、 別の市場、別の流通チャネルでは、きわめて有望な製品であることがわかるかもしれない。 また、ライフサイクルでいうと堂々たる「今日の主力製品」や「明日の主力製品」と判断したものが、 実はすでにライフサイクル末期にあることがわかるかもしれない。 これらのことは、製品だけでなく、市場や流通チャネル、そして時には事業全体についてもいえる。 「これらは、再分類や定義の話ではなく、実際の行動の例である。  しかしそれらの行動は、マーケティング分析や知識分析によって  事業の暫定的診断を再点検した結果もたらされたものだった。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第8章 これがわが社の事業である)     

■潜在的な競争相手■~競合になっていない者は誰か。~

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おはようございます。 秋日和が続きます。 気持ちがいい空気です、寒さももうそこまでか。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 予期せぬものを知るための九つの問い  その⑦潜在的な競争相手  次の問いは、「競争相手になっていない者は誰か。それはなぜか」である。  ノンカスタマーではなく、ノンコンペティターを問うている。 ”業界”というものがあるが、これは、現在会員になっている企業の集まりであるが、 当事者からは自然法則のように不変に見える。 しかし、そこにまったくの新規参入者が次から次へと、強力な競争相手として現れる。 すると直ちに、強固に見えた産業構造が分解し、新しい産業構造ができ、 再び不変のものと考えられるようになる。 【CASE】  ・印刷機メーカーがコピー機メーカの例:印刷業者の伝統的な仕事の多くが彼らの顧客たち自身の手によってコピー機で行われるようになったことで初めて気づいた。  ・肥料メーカーと石油会社の例:石油会社は、肥料にとって最も重要な原料であるアンモニアを天然ガスの副産物として産出し、また大量の流通網をもっていた。                      なので、石油会社そのものが肥料産業に進出しない理由は何もないことが明らかになったはずであるが気づかなかった。 「まったくの新規参入者が次から次へと、  強力な競争相手となって現れてくる。  顧客のニーズを満足させるうえでの競争相手となる。  すると直ちに、昨日まではあれほど強固に見えた産業構造が分解する。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■意味ある商品群は何か。■~定義ではなく知覚に依存する。~

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おはようございます。 秋らしい空気の川崎の朝です。 今日は孫の運動会、一緒にに走ろうかな。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 予期せぬものを知るための九つの問い  その⑤商品群  ドラッカーは、さらに問う。  「顧客の考え方や経済的な事情からして意味ある商品群は何か。何が商品群をつくるか」 【CASE】   食器洗い機メーカーの例:これまで洗濯機で消費者から受け入れられてきたので、技術の相違はあったが、苦労の末、洗濯機に似せた食器洗い機を販売したが、価格が倍以上したために失敗した。   洗濯機とは異なる、台所器具という洗濯機の外の商品群として位置づければ成功があったかもしれない。      シア-ズ・ローバックの例:自動車保険で成功していたため、生命保険を出したが失敗した。   自動車保険は自動車の部品であり、生命保険は金融商品で、自動車保険と同じ商品群には入らなかった。   名前が保険であるということだけでは同じものにはならなかった。 「意味をもつのは顧客のほうの知覚である。  買うか買わないか、  いかなるときに何を買うかを決めるのは消費者の知覚である。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■わが社の存在意義■~有利な要因を利用できるか~

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おはようございます。 川崎は、冷え込んだとまで言いたくなる、ぐっと涼しい朝です。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 予期せぬものを知るための九つの問い  その⑤存在意義  ドラッカーは、さらに問う。  「いかなる状況が、わが社の製品やサービスなしでもすむようにしてしまうか、 あるいはわが社の製品やサービスなしにすまさざるをえなくしてしまうか」 わが社の存在意義をなくする要因はなにか?   ・顧客の経済性つまり交換価値の問題か。   ・物からサービスヘという世の中のトレンドか。   ・低価格から便利さへという世の中のトレンドか。 そして、これら要因の中で、わが社の存在意義を主張できるか? 「いかなる状況が、わが社の製品やサービスなしでもすむようにしてしまうか、  あるいはわが社の製品やサービスなしにすまさざるをえなくしてしまうか」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■提供しうる価値■~本当に重要な満足は何か。~

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おはようございます。 京都で無謀運転による事故で5人の小学生が重軽傷を負った。 加害者は、免許取立ての少年で、日頃からレースまがいの運転をしていたらしい。 まちなかや一般道にレーシングカーは要らない、迷惑でしかない。 騒音と危険を撒き散らす。 競走馬は、レース場か飼育場にいて、勝手に公道を走らない。 同じこと。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 予期せぬものを知るための九つの問い  その④ 提供しうる価値  次にドラッカーは、決定的に重要な問いを示す。  「わが社の製品やサービス、あるいはわが社が提供しうる  製品やサービスのうち、本当に重要な満足を提供しているものは何か」  この点に関して、中南米のあるソフトドリンクのボトラーが 行ったことを例に挙げる。  このボトラーは、市場が急速に飽和状態に近づきつつあることに 気づいた。 そこでこの会社は、「50年前、ソフトドリンクが国民に与えた 満足に最も近い満足を与えるものは、今日のわが国の社会においては何か」 と自問した。 その答えが、紙質が悪く価格も安いペーパーバックの本だった。 国民はまだ貧しく、本は都会の数少ない書店でしか売られていない。 このペーパーバックこそ、50年前の貧乏な時代のささやかな贅沢品としての ソフトドリンクだった。 しかも、大量流通、大量陳列、売れ残りの返品など、 ペーパーバックの抱える問題はほとんどソフトドリンクと同じだった。 つまるところ、この企業が事業から学んだものは、 ペーパーバックと共通する大量流通商品についての知識だった。 「わが社の製品やサービス、  あるいはわが社が提供しうる製品やサービスのうち、  本当に重要な満足を提供しているものは何か」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■価値選好とは?■~顧客はより価値の高い、より満足のある製品を選ぶ。~

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おはようございます。 台風の影響による雨の川崎の朝です。 直撃はなさそうですね。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 予期せぬものを知るための九つの問い  その③  価値選好  この意味は?  顧客は、市場において様々な製品を比較検討し、   より高い価値、より満足のある製品を選ぶということ。 企業はこのことを理解しなければならない。 そのために問うべきことは次のとおり。  ●顧客、あるいはノンカスタマーは、他社から何を購入しているか。  ●それらの購入は、顧客にとっていかなる価値があるか。  ●いかなる満足を与えているか  ●それらの満足は、わが社の製品やサービスから得られる満足と、現実にあるいは潜在的に競合するか。  ●それらの満足は、わが社の製品やサービス、あるいはわが社の潜在的な製品やサービスが提供できるか。  ●あるいはわが社のほうがよりよいものを提供できるか。 「いかなる分野において、  顧客はまだ満たされていない新しいニーズ  ないしは十分満たされていないニーズをもっているか」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■購買方法を知る■~金と時間をいかに使うか~

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おはようございます。 FaceBookオフ会、7名が集った。 初対面の人もいたが、名前で呼び合うフレンドリーな飲み会だった。 姓が全員同じだから当然なのだが、、、、、 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬  予期せぬものを知るための九つの問い その2 ▲金と時間の使い方   企業は、顧客の消費額や消費時間のうち、どの程度が自社の製品に向けられ、 かつその割合の増減を知ろうとしている。 しかし、ドラッカーは、知るべきことは、 顧客がいかにお金や時間を使うかを知ることだとする。 【CASE】 ⇒価格や品質ではなく、購買方法決定要因となることがある。  ・公的機関:会計制度上、一括取得より長期分割支出がふさわしい。  ・民間企業:資産として購入し、原価償却する方が税制上有利 「顧客は何を買うか。金と時間をどう使っているか」      ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)      

■ノンカスタマー(非顧客)を知る■~なぜ彼らは顧客になっていないのか~

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おはようございます。 一度延期になったFaceBookオフ会、今日はやっと開催できる。 連休最終日、大いに飲みましょう。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬  予期せぬものを知るための九つの問い  その1 ▲ノンカスタマー(非顧客)     ノンカスタマー(非顧客)とは、自社の製品を購入しない人たちのことで、 それは誰か、そしてなぜ顧客になっていないのかを知る必要がある。  【CASE】  日曜大工用品メーカーの主な顧客は自分の家を初めてもった新婚家庭で、  彼らは、五年は熱心な顧客であるが、その後は遠ざかっていくことも明らかになっていた。    なぜ五年後に顧客でなくなってしまうのか?  主な原因は、そのメーカーが流通チャネルとして、彼らが買い物をできる時回帯の中では、  土曜の午前しか開いていない金物店を使っていたからだった。 そこでそのメーカーは、平日の夜、家族連れで買い物に出かけるショッピングセンターに製品を置くと共に、 通信販売も始め、売上げを倍増させた。 日曜大工用品は、家をもって五年以上の家庭の購買割合は少なかったが、 家庭の絶対数としては、初めて家をもつ家庭よりもはるかに多かったのだ。 ノンカスタマーがカスタマーになったのだ。 「市場にありながら、あるいは市場にあっておかしくないにもかかわらず、  自社の製品を購入しない人たちは誰か。  なぜ彼らは顧客になっていないのか」      ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)      

■予期せぬものを知る■~稀にしか提起されない問い~

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おはようございます。 暑さ寒さも彼岸までと言われるとおり、朝晩がめっきり涼しくなった。 過ごしやすい。 近所のバーのマスターが突然亡くなった、いわゆる突然死だ。 仕事の好きな62歳で、前日も仕事をしたとのこと。 ゆっくり休んでほしい。 ご冥福をお祈りします。 ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ これらマーケティング分析における以下の標準的な問いは、重要である。  ●顧客は誰か ●どこにいるか ●いかに購入するか ●顧客は何を価値とするか ●顧客のいかなる目的を満足させるか  ●顧客の生活と仕事において、いかなる役割を果たすか ●顧客にとってその役割はどの程度重要か  ●例えば年齢や家族構成など、いかなる状況のもとでその役割は最も重要か ●逆に顧客にとっていかなる状況のもとで最も重要でないか  ●直接あるいは間接の競争相手は誰か ●彼らはいま何をしているか、明日何をしているか しかし、ドラッカーは次の予期せぬものを知るための九つの問いこそが重要だとする。  ▲ノンカスタマー(非顧客) ▲金と時間の使い方 ▲価値選好 ▲提供しうる価値 ▲存在意義 ▲商品群 ▲潜在的な競争相手 ▲顧客の現実 ▲顧客の現実   「本当に重要な問いは、次のような稀にしか提起されない問いである。  しかし、それらの問いこそ、われわれに予期せぬものを教えてくれるものである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■誰が、どこで、何のために買うのか■~顧客、市場、用途~

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おはようございます。 秋晴れの連休初日です、皆さんお楽しみください。 将来何になりたいかと問うと、最近の若い世代は、 セレブになりたいとか、カリスマになりたいとか答える。 現在の生ぬるい青年たちは、結果の状態だけを答える。 抜けているのは、「何によって」人生の到達点に至るかという手段への考えだ。 そのプロセスには激烈な辛抱とたゆまない自己研鑽が必要だが、その現実が見えない。 (参照「人間関係」曽野綾子) ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ マーケティングの八つの現実を通して、 外部からの事業の見方には、三つの側面があることが明らかになった。 「誰が買うか」、「どこで買うか」、「何のために買うか」、 つまり顧客、市場、用途の視点である ドラッカーはいかなる事業のマーケティング分析においても、 前記三つの側面すべてについて検討し、最も分析に適した 側面を見つけなければならないとする。 またそこから、顧客、市場、用途のうちの一つの側面についての分析結果を ほかの側面についての分析結果に重ねることによって、重大な洞察を得ることができる。 したがって、明確に特定できる顧客が存在している場合でも、 市場や用途について検討することが望ましい。 ドラッカーは、そのような多元的な分析こそが、誰のために、いかにして、いかなる種類の満足を 適切に供給しているかを、自信をもって定義するための唯一の方法であるとする。 「市場の現実からいえることは一つだけである。  すなわち、事業にとって重要なことは、顧客の現実の世界、  すなわちメーカーやその製品がかろうじて存在を許されるにすぎない  外部の現実の世界を知ることだということである。」   ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第6章 顧客が事業である)     

■市場や用途からスタートする。■~特定の顧客、ニーズ、期待が存在しない。~

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おはようございます。 昨日は、中秋の名月、秋の凛とした空気の中で 冴えた名月でしたね。 今朝の地震は長かったですね、 福島第一原発は何事もなかったのか? ----------------------  ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬  マーケティングの八つの現実 ⑧市場や用途から顧客を特定する。 顧客と呼びうる特定の個人や集団をもたない企業や業界も多い。  【CASE】   ・ガラスメーカーの例     ガラスメーカーは、自動車用ガラスから高価な花瓶まで、様々なメーカーにガラスを売っている。    したがって、特定の顧客、特定のニーズ、特定の期待は存在しない。     ・製紙会社の例    包装用紙のための原紙を購入する企業は、単なる紙を購入しようとしているのではなく、少なくとも購入する原紙について拒否権をもっている。    新聞や、テッシュペーパー用紙では包装用紙には不向きである。    さらに購入に当たっては、包装の形状、コスト、大きさ、紙質について各部門においての選定が行われる。    果たして、この場合の顧客は誰なのか。 また、素材産業と、最終用途品産業においては、顧客の特定が困難、あるいは、まったく不可能である。 【CASE】   ・素材産業の場合    製紙業、製油業、繊維業等は製造プロセスを中心として組織されているため、    製品は必然的に顧客ではなく原材料によって規定される。   ・最終用途品産業の場合    接着剤メーカーのような最終用途品産業には、特定の生産プロセスや特定の原材料はなく、     またその製品である接着剤は、ほとんどの産業で使われるため、特定できる顧客はいない。 なので、素材産業は市場を中心に、最終用途品産業は、用途の本質から、意味のある分析を行う必要がある。 「接着剤は、とうもろこし、じゃがいもなどの植物性の物質、  動物性の油脂、あるいは石油化学品からも生産できる。  しかも特定しうる顧客はいない。  接着剤はほとんどの産業で使われる。  鉄鋼メーカーや接着剤メーカーのように、誰もが顧客であるということは、