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■イノベーションの歴史■~イノベーションでなく改善にすぎない。~

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おはようございます。 うす曇りの川崎の朝です。 今日は平年並み、夜は肌寒くなるとのこと。 北朝鮮の暴走発言が止まらない。 父親や祖父は引き際をわきまえていたが、 若さ故なのか、見えない。 軍部へのコントロールがきいていないのか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 今回から、「44 イノベーション」 まず、イノベーションの必要性は、多くの組織が強調してきた。 しかしそれらは、マネジメントや組織構造のありかたや、 なすべきかは何かについての言及がないと批判する。 多くの組織が行っていることは、未知のこと、新しいことではなく、 既知のことを継承し、改善することについてである。 イノベーションはそれ自体独立した一つの重大な課題として取り組まなければならない。 そのためには、新しいマネジメントや組織構造が必要となる。 「マネジメントや組織構造はいかにあるべきか、  何をなすべきかについてはほとんど言及していない。  その論ずるところは、もっぱら管理的機能、  すなわち既知のことを継承し、改善することについてである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■組織は子供ではない。■~組織とは人間の成果である。~

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おはようございます。 今日も快晴、肌寒さは残るが、日中はポカポカになるとのこと。 北朝鮮のミサイル発射のリスクが高まっている。 ”おとしどころ”って考えているのか? ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、成長のためには準備が必要とし、そのために行うべき次の3項目を示す。 ▲基本活動を明らかにし、それらの活動に取り組むべきトップマネジメント・チームを編成する。 ▲変化すべきときを知るために、方針と行動の変化を要求する兆候に注意する。 ▲心底変化を望んでいるかを正直に判断する。 成長するには、その変化のタイミングがある。 それまでのマネジメントや組織構造では不適切なほど成長したことを教えてくれる兆候を知らなければならない。 どこにあるのか? その確かな兆候は、トップが部下に対して、重要な分野を任せる準備ができていないと思うことにあるとする。 部下に対して、”最高の人間だが準備ができていない”と考えること。 ドラッカーは、これはトップ自身に準備ができていない証拠であると指摘する。 「責任あるトップは、自らが変化を望まないことを自覚するとき、  それまで育ててきた組織を窒息させ、いじけさせ、  抑圧するであろうことを悟る。  自らの成果たる組織の要求に応えられないのであれば、  身を引くことが自らと組織に対する責務である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 43 成長のマネジメント)     

■成長のための準備■~言うは易く行うは難い。~

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おはようございます。 快晴、今日は昨日の強風もなく穏やかな朝だ。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、成長そのものを目標にしてはいけないとした。 そして、さらに、成長の機会はいつ来るのかは予測できないので、 そのための準備をしておく必要があるとする。 では成長のための準備とは何か。 まず、トップが自らの役割、行動、他者との関係を 変える意志と能力を持つ必要がある。 しかし、”言うは易く行うは難い。” なぜなら変化すべき人は、多くの場合功績のあった人たちで、 成功を収めたまさにそのとき、その成功をもたらした行動を捨て、 それまでの習慣を捨てなければならないからだ。 「成功を収めたまさにそのとき、その成功をもたらした行動を捨て、  それまでの習慣を捨てるよう要求される。  リーダーとしての地位を捨て、育てた子を人に渡すよう要求される。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 43 成長のマネジメント)     

■最適点こそ成長の上限■~必要な成長とは何か~

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おはようございます。 昨日の雨とは打って変わって快晴の朝、しかし風は強い。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、成長そのものを目標にすることは誤りであり、 そこには”最小点”と”最適点”があるとする。 最適点とはどこにあるか。 企業の持つ資源には量的にも質的にも限界がある。 当然のことながら、限界を超えると生産性は落ちる。 また、事業活動の拡大は、想定外のリスクが急激に増大する。 この限界が、最適点であるとする。 「成長の最高点ではなく  最適点こそ成長の上限としなければならない。  成長は最適点以下でなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 43 成長のマネジメント)     

■成長と肥満の混同■~量ではなく、成果~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝、午後は大荒れになりそう。 まさしく”花に嵐”、十分注意して下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、成長そのものを目標にすることは 誤りとした。 では、必要な成長とは何か? そして、そのために必要なマネジメントとは? ドラッカーは成長の”最小点”と”最適点”の 2点を検討する必要があるとする。 企業は、存続しなければならない。 そのためには、”生命を維持”しなければならない。 企業の生み出した商品が、市場に受け入れられれば 供給体制を強化しなければならない。 需要に応えることにより、成果を生み出し、 企業存続が可能となる。 成長期である子供は、栄養を取らなければならない。 運動をし、筋肉を鍛え、身体を作り上げていかなければならない。 健全な成長には、消費を超えるエネルギーが必要である。 しかし、成長期を超えた成人が必要以上のエネルギーを摂取すると それは肥満の原因となり、様々な病気を生み出す。 成人にとっては、健康を維持するだけの栄養をとることが、 生命維持の要件となる。 企業は、成長に必要な活動に集中するために、業績に貢献しない活動を 切り捨てなければならない。 ここが”最小点”となる。 「組織の成長とは、物理用語ではなく経済用語である。  量そのものは成長とは関係ない。  成果の面で成長して、初めて成長といえる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 43 成長のマネジメント)     

■成長そのものは虚栄■~緊張、弱点、欠陥をもたらす。~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝、週末は大荒れになりそう。 明後日に予定されている新百合ヶ丘”葉桜飲み会”は大丈夫かな? ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、企業の成長は自らに変化を促し、 そのための戦略が必要とした。 さらに、長期にわたる高度の成長は不可能であり、 急速な成長は組織を脆弱化するとする。 原因はマネジメントにある。 成長するためには、それまで以上にヒトモノカネが必要である。 急速、急激であればなおさらだ。 そして、そのヒトモノカネには規模に応じた マネジメントが必要となる。 しかし、成長のスピードが速いとマネジメントは 追いつけなくなる。 マネジメントができなければ事業は成長どころか、 継続自体が困難となる。 企業の目標は、企業の外にある。 その目標に向かって、戦略を持ち活動することが、 企業のなすべきことであり、そこにマネジメントの責任がある。 成長はこれに伴うものであり、成長そのものを目標にすることは 本末転倒なのだ。 「大きくなること自体に価値はない。  よい企業になることが正しい目標である。  成長そのものは虚栄でしかない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 43 成長のマネジメント)     

■自らの変化を促す■~なりたいと思うことに~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝、雲の浮かばない気持ちの良い青空です。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、企業の成長は事業の成功によって、 自動的にもたらされるものではなく不連続であるとする。 そして、そのためには、ある段階で自らを変えなければならない。 それまでの事業を守り、その事業に影響を与える新しい動きを すべて避けようとする姿勢は成長を妨げる。 自らの変化を促すことが必要であり、そのための戦略が必要となる。 「成長には戦略が必要である。準備が必要である。  なりたいと思うことに焦点を合わせた行動が必要である。  だがトップに変革の意志がなければ、いずれも無駄になる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 43 成長のマネジメント)     

■合弁会社の独立性■~親会社の構造が適していない~

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おはようございます。 雨の川崎の朝、まさしく花散らしの雨。 寒い一日になりそう、寒暖の差が激しいので、体調に注意しましょう。 長嶋さんと松井への国民栄誉賞授与を検討するとのこと。 めでたい話でいいことだが、なぜ今なのかな? ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 多角化のマネジメントの手段には、2種類、四つある。 【不健全な多角化を正すための手段】  ◆合弁 合併の持つ課題への4つの対応策 △合弁会社の独立性を確保する。 そもそも、合弁会社を設立する理由は、 新たに行おうとする事業が2つの親会社の いずれにもできないからだ。 強みや、ターゲットが新たな事業とは異なるのだ。 なので、できない親会社が、その新しい事業に 干渉してはならない。 「合弁の理由は、事業、製品、市場、活動が、  いずれの親会社の構造にも適していないからである。  したがって合弁会社は、独立性を保持し、独自の使命、  事業、目標、戦略、方針を発展させなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■第三者の仲裁者■~対等なパートナーシップ~

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おはようございます。 今日は快晴、肌寒い花冷えの朝です。 エイプリルフールは、企業にとってみると、 プロモーション戦略で力を発揮できる機会でもある。 楽しみだ。 ------------------------ ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ■第三者の仲裁者■~対等なパートナーシップ~(第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント) https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSWMU47es7usezPciAXghzzaC42nYMBloPfABsmLXsb7hw12w5AqyAwS757MTid73HSBDY0WoznWPZqZ8PzkVxWXlFVSw3HkzIEKBhX7JuUkXfJ_Ah6lz50WfyQp1b4pafaJe1fCoh4dp1/s1600/%E3%83%89%E3%83%A9%25E 多角化のマネジメントの手段には、2種類、四つある。 【不健全な多角化を正すための手段】  ◆合弁 合併の持つ課題への4つの対応策 △第三者の仲裁者を決めておく。 ドラッカーは、親会社2社と合併会社の、 3つの目標を明確にしておかなければならないとした。 しかし、それでも、対立は生ずる。 成功しているときにこそその対立は起きやすい。 パートナーシップとして、対等な関係で、 お互いの主張が折り合いがつけられないきには、 問題を解決できる者がいないことになる。 このような場合に、両者が尊敬できる第三者に 仲裁を頼むというルールを決めておく必要がある。 「両者が対等であって、かつ同じように頑固なときには、  問題を解決できる者がいないことになる。  したがって、意見が対立し、問題が暗礁に乗り上げたときの  対処の方策をあらかじめ定めておかなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■三組の目標の明確化■~合弁会社の目標はなにか?~

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おはようございます。 昨日は寒い中、世田谷砧公園での花見でしたが、 夕方ぎりぎりまで、なんとか天気は持ちました。 今朝は寒い雨模様、花散らしの雨か。 ------------------------ ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 多角化のマネジメントの手段には、2種類、四つある。 【不健全な多角化を正すための手段】  ◆合弁 合併の持つ課題への4つの対応策 △親会社二社と合弁会社の目標を明らかにしておく。 親会社それぞれの目標と、新たに設立する合弁会社の目標を 明確にしておく必要がある。 合弁事業が成功した際に、親会社はそれぞれの利害に 主眼を置きたくなる。 その際主軸にすべきことは、合弁事業の持つ目標であり、 そのための利害でなければならない。 「合弁が失敗したときになすべきことは、  はっきりしている。  二つの親会社の利害も一致する。  早く問題を片づけたい。  救えないのならば、最小の損失で手を引きたい。  ところが合弁は、成功すると厄介な問題を生ずる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■成功が問題を招く■~利害の不一致が明らかになる時~

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おはようございます。 今日も花曇の朝。 すっきりしない天気ですが、桜も何とか週末まで持ちましたね。 明日は雨模様、今日がまさしく花見のラストチャンス。 ------------------------ ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 多角化のマネジメントの手段には、2種類、四つある。 【不健全な多角化を正すための手段】  ◆合弁 ドラッカーは、この手段としての合弁は、もっとも柔軟だが、 もっとも難しく、もっとも理解されていないとする。 パートナーシップとして、合弁が失敗したときになすべきことは、 はっきりしている。 二つの親会社の利害は一致する。 ところが、成功するとそれは一変する。 親会社間の利害や目的が一致していなかったことが明らかになる。 このような合併の持つ課題への対応策として、 ドラッカーは次の4点を示す。 △親会社二社と合弁会社の三つの目標を明らかにしておく。 △第三者の仲裁者を決めておく。 △合弁会社の独立性を確保する。 △合弁が成功したときには、親会社から分離独立させる。 「もともと親会社間の利害が一致していないこと、  それどころかまったく相容れないことが  突如明らかになる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■誰のよい妻になるか■~分離とはマーケティング~

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おはようございます。 花曇の川崎の朝、すっきりしない天気ですが、雨は大丈夫の模様です。 明日は花見のラストチャンス ------------------------ ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ■誰のよい妻になるか■~分離とはマーケティング~(第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント) https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSWMU47es7usezPciAXghzzaC42nYMBloPfABsmLXsb7hw12w5AqyAwS757MTid73HSBDY0WoznWPZqZ8PzkVxWXlFVSw3HkzIEKBhX7JuUkXfJ_Ah6lz50WfyQp1b4pafaJe1fCoh4dp1/s1600/%E3%83%89%E3%83%A9%25E 多角化のマネジメントの手段には、2種類、四つある。 【不健全な多角化を正すための手段】 ◆分離 うまくいっていない事業は、資源を無駄に消耗し、 全体のマネジメントを困難にしてしまう。 なので、上手くいっている事業や全体に影響しないうちに 早く切り離さなければならない。 分離が必要になる。 この際考えなければならないことは、この分離とは、 売却や販売ではなくマーケティングであること。 販売側の事情ではなく、顧客の事情が動機に ならなければならない。 分離先はその事業が、有効に働くもので なければならない。 「いくらで売りたいか」ではなく、 「誰にとって価値があるか」である。 「『娘の相手を探すときは誰が  よい夫になるかを考えるな。  誰のよい妻になるかを考えよ』  との諺どおりである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■多角化のマネジメント手段■~不運ではなく体質~

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おはようございます。 昨日は、雨の中花冷えの一日でした。 今朝もまた、冷える川崎の朝ですが、日中は暖かくなりうそうですね。 東京地方あさってはまだ、花見が十分OKそうですね。 ------------------------ 多角化に重要なことは”体質の一致”であるとした。 さらに、多角化のマネジメントについて指摘する。 このマネジメントの手段には、2種類、四つある。 【多角化のための手段】 ◆自力開発 ◆買収 【不健全な多角化を正すための手段】 ◆分離 ◆合弁 まず、◆自力開発と◆買収 この二つは、まったく異質であり、 同時にうまく行うことは困難である。 買収がうまくできない企業は、 市場や顧客などの環境が向かなかったのではなく、 企業自体に買収に伴う問題への対応をする用意がないのだ。 また、自力開発がうまくいかない企業は、 自ら新たに事業を開発する際に生じる問題を理解できない。 つまり、イノベーションの能力がないのである。 「買収がうまくいったことのない企業は買収を考えてはならない。  不運なのではなく、そういう体質ではないからである。  他方、自力開発がうまくいかない企業も不運なのではない。  自己開発に伴う問題を理解できないのである。  イノベーションの能力がないのである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■コングロマリットの問題■~価値的な不調和~

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おはようございます。 花冷えの川崎の朝。 これでまた桜の命が延びるでしょうね。 ------------------------ ドラッカーは、多角化について、さらに重要なことは ”体質の一致”であるとする。 体質とはなにか? 多角化は共通の市場や技術を軸にしなければならない。 しかし、事業そのものの目的と、製品の意図と、市場の選択と、 適用する技術が、調和していなければうまくいかない。 この調和が体質の一致を指す。 コングロマリットがうまくいかない原因は、異なる価値の事業を マネジメントしようとするところにある。 「コングロマリットの問題は、あまりに多様な市場、技術、製品を マネジメントしようとする点にだけあるのではない。 その基本的な問題は、多様な価値の事業を マネジメントしようとするところにある。 これがコングロマリットが重要な意思決定に直面したとき、 誤った道をとる原因である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■マネジメントできない事業■~既存事業の弱点は補完できない。~

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おはようございます。 今日は晴天、肌寒い川崎の朝です。 甲子園選抜高校野球、熱戦が繰り広げられている。 地元高知高校、初戦突破、頑張れ! ------------------------ 無効となる多角化の問題点、5点目 ◆多角化により、既存事業の弱点を補完しようとすること マネジメントできない事業は、マネジメントできている競業との争いには勝てない。 そして、その弱さを補うために新事業に進出しようとする。 これも間違いである。 準備して取り組んだ事業をマネジメントできないのに、 よく知らない別の事業をマネジメントできるはずはない。 「そもそも、『いまの事業をマネジメントする力がないから、  よく知らない別の事業に進出しよう』との考えは、  健全とはいえない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■多角化自体を目的とする誤り■~業績や成長のため~

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おはようございます。 暗い朝を迎えた川崎、今にも雨が降りそうな空だ。 花散らしの雨にはならないとのこと、 温度が下がると桜の花持ちもいい。 今週一杯大丈夫かも。 ------------------------ 無効となる多角化の問題点、4点目 ◆多角化自体を目的とすること 企業には目的があり、そのために業績を伸ばし、 成長を図らなければならない。 そこには戦略が必要だ。 ドラッカー、この戦略に基づかず、 多角化自体を目的にすることは、 当然の誤りであるとする。 「業績や成長のためではなく  多角化のための多角化は、  当然誤りである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■高コストと高利益の組み合わせ■~資金の余裕には限界がある。~

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無効となる多角化の問題点、3点目 ◆高コストの事業と高利益の事業と組み合わせること 商品には、導入期、成長期、成熟期、衰退期という ライフサイクルがある。 いくら成長事業であっても、衰退期を迎える。 当然のことながら利益があがらなくなり、 他の事業を補う資金余裕など持てなくなる。 「成長する事業が、長期にわたって資金余裕を持つことはめったにない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■下降期の反応は同じ■~”相互補完”は誤り~

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おはようございます。 先週はまだ一分咲きであった桜が、今日はもう満開。 あとは散るのみ。 花の命は短くて、、、、急がなくては。 行政の効率化を目的に、国民総番号制度導入が進められている。 そこには様々な落とし穴がある。 なりすまし、番号の取引市場が出現、人権侵害。。。。 利便性の追求の裏に犠牲になるのは個人なのか。 ------------------------ 無効となる多角化の問題点、2点目 ◆事業の好不調の周期は異なり、相互補完すると考えること リーマンショックなど大きな景気不調の時には、 建築業も、印刷業も景気下降する。 いずれかの損失を、片方の収益で補うことはない。 「異なる事業は、ほとんど問題にならないような周期的変動、  つまり小幅な景気下降という景気変動論の  古典的な局面に際してのみ異なる反応を示す。  下げ幅の大きな下降期においては、同じ反応を示す。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■市場と技術の同時多角化■~異なる思考、姿勢、戦略が必要~

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おはようございます。 メタンハイドレートに続き、レアメタルが小笠原諸島沖海底に 豊富に存在していることが明らかになった。 エネルギーや先端技術に必要なレアメタルが不足する 日本の救世主となる期待が高まる。 四面を海に囲まれた海洋国日本、探さない手はない。 ------------------------ 無効となる多角化の問題点、1点目 ◆共通の市場と共通の技術による多角化を同時に行うこと ドラッカーは、共通の市場と共通の技術による多角化を 同時に行うことは至難である。 例えば、印刷会社が持つ”3Dプリント”技術を、 新たに建築分野に展開することと同時に、 印刷会社のメイン市場である出版分野に、 新たに電子メディアサービス事業の展開を行おうとすること。 この二つの事業は異質である。 なので、異なる思考、姿勢、戦略が必要で、 発生する問題も多種多様である。 ドラッカーは、このような多角化を成功させるには、 トップマネジメントを、事業ごとに二つに分けるか、 一方の事業を軽視するかのいずれかが必要となるとする。 「共通の市場による多角化と共通の技術による多角化を  同時に行うことは至難である。  異なる思考、姿勢、戦略を必要とする。  そこに生ずる問題もあまりに多様である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)