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■経済的な成果を測る有効な基準■~だれも危険を感じていない。~

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おはようございます。 今日も快晴の川崎の朝です。 今日は、”笑いの日” はっ(8)、はっ(8)、わかりやすい。 ”おばあさんの日”というのもある。 食品会社が制定したもので、「ばあ(8)ば(8)」の語呂合せ。 ちなみにじいじは、2月2日を「おじいさんの日」としている。 定着すれば有効な企業戦略なんでしょうね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 自らの選好基準をクリアして初めて、顧客は製品を購入し、 企業は経済的な成果をあげることができる。 なので、この顧客の基準に合わない製品は、限界的な存在の可能性がある。 問うべきことは ●他の製品と同程度以上に購入されているか ●購入には付随した特別のアフターサービスを提供しなければならないか ●必要な平均的な利益を得ているか ●見合う代価を受けているか ●われわれが知らないリーダーシップや特性があるのか この結果を判断すべきである。 そして、、、、 「もし、主力製品が際立った特性をもち  市場でリーダーシップを握っているという確証がないならば、  それらの主力製品の売上げや利益が順調なうちに、  なんらかの手を打だなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)     

■リーダーシップは、精神や美学ではない。■~明確な選好基準がある。~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 今日は、立秋。 暦の上ではあるが、秋に向かって涼しくなるということではなく、 これ以上の暑さは来ない、暑さのピークを示すとのこと。 そのとおり、これからしばらくの間、安定した猛暑日が続くとのこと。 水分補給、休息に十分配慮して下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 引き続き、製品のリーダーシップについて。 ドラッカーは、市場においてリーダーシップを得るためには、 様々な要因があるとする。 価格、信頼性、メンテナンスの容易さ、メンテナンス不要の保証、 外観、スタイル、デザイン、知名度、最終製品への組み入れコスト、 サイズ、アフターサービス、早期の引き渡し、技術指導などがある。 しかし、いくらメーカー自身が高品質と考えても、 顧客が買ってくれなければ意味がない。 低価格でもダメ、高品質でもダメ、と顧客が主張する場合がある。 しかしこれを、顧客のわがままで、不合理な主張とみなす企業は取り残される。 顧客は、明確な選好基準をもっており、それに対して支払いをするのだ。 企業が理解すべきことは、顧客の持っている選好基準なのだ。 「高品質をうたっても、市場が認めてくれなければ、  リーダーシップは成立しない。  顧客が喜んで買ってくれなければならない。  製品のリーダーシップとは、精神や美学ではなく、  経済にかかわる用語である。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)     

■独占企業の危険■~限界的な存在へと変わる~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 今日は、広島「原爆の日」である。 アメリカによる原爆投下から68年が経つ。 原発、テロ、地域紛争、核開発等人類全体に対する脅威は増え続け、 危うささえ感じる世界情勢だ。 この日に、鎮魂と祈りを捧げ、改めて平和を祈りたい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、独占企業は、競争相手が現れた瞬間に、 限界的な存在へと変わる危険をもつとした。 市場シェアの大きな企業は、あらゆる領域において 事業を行おうとする。 しかし、あらゆる領域において、卓越した活動を 行うことのできる企業など存在しない。 卓越した活動ができない製品は、リーダーシップを取れない。 それは、すぐに限界的な存在になることを意味する。 主力製品は企業の中で売上げの大部分を占め、 同時に主たるコストの発生源となり、 最も貴重な資源を割り当てている製品である。 この製品がリーダーシップを握れなければ、 十分な利益をあげられない。 常に、駆逐される危険にある。 「事業の分析においては、  競争相手からの挑戦のない製品は  危険な製品であるという認識が、  何よりも重要である。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)     

■製品リーダーシップをもたらすもの■~定量的な概念ではない。~

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おはようございます。 明るい日差しの川崎の朝です。 北陸、東北でやっと梅雨明け。 日本列島全体が本格的な夏突入です。 この夏は平均以上の暑い夏になるとのことです。 気をつけましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、製品分析には、製品の定義と作業の種類という 二種類の意思決定が必要になるとした。 さらに、製品分析のためには、企業の外部における評価及び 製品の将来性についての評価を示す製品リーダーシップに関する分析を 行う必要がある。 リーダーシップを握るとは、どういうことなのか? 自社の製品が、市場や顧客のニーズに適合し、 顧客が、その製品に喜んで代価を払ってくれるという状態と言える。 企業が、いかにハイレベルな技術や知識を駆使して、高品質な生産物だと考えたとしても、 顧客がそう考えてくれなければ、リーダーシップを握っているとは言えない。 市場には、同じ種類の製品が競合品として沢山存在し、 顧客は、その中からどれを選ぶこともできる。 その中で、顧客が自社の製品を選択するということは、 競合品よりも優れた製品であると評価し、 そしてそのことを、自ら進んで代価を払うという 具体的な経済行為として表明してくれるということである。 一方、その半面で絶対的な市場シェアにある場合は、 リーダーシップは握っていないということになるとする。 なぜか? 独占的な企業や製品は、市場に競合品が存在しないということを意味し、 顧客は、ほかの製品を選ぶ選択肢がなく、選択可能な権利が与えられていない 状態になっているからだ。 ドラッカーは、独占企業の顧客は、常に第二の供給企業の出現を待望しており、 出現してくれさえすれば、そこへ群がり集まるとする。 「ある製品がリーダーシップをもつということは、  市場や顧客のニーズに最も適合しているということである。  純然たるニーズに適合し

■事業は作業のシステム■~作業の種類を決定すること~

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おはようございます。 湿気は多いが、窓に入る風は涼やかです。 ゲリラ豪雨の一方で、首都圏の水ガメで水不足の危機。 どうなっているんだろう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、作業量による配分が、最も現実に近い唯一の計算だとした。 デパートの場合は、来店した顧客の人数が作業量の単位として使える。 コンピューターメーカーでは、送り状の数や、作成した見積書の数が作業量の単位として使える。 何を作業量の単位とするかは、高度のリスクを伴う事業上の意思決定である。 もし違う尺度を採用したために製品コストの計算が違うということになった場合は、 そこには、違った観点での重要な要素が存在していることを示している。  このように、製品分析には、製品を定義することと、 コストの基準としての作業の種類を決定することの、 少なくとも二種類の意思決定が必要になる。 「これまでマネジメントは、事業を作業のシステムとしては考えてこなかった。  しかし、ひとたびこの考え方をとるならば、特に、理論としてではなく、  具体例によって理解するならば、その自らの事業への適用は容易である。  そして、いかに行動すべきかも、ただちにわかるはずである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)     

■最も現実に近い唯一の計算■~作業量による配分~

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おはようございます。 薄曇り空の川崎の朝、だんだんと日差しが強くなって、 日中の猛暑を予想させます。 熱中症、ゲリラ豪雨にはお気を付け下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、間接費が比例配分によって決定されるようなコスト会計の誤りを指摘した。 しかし、例外はある。 例えば、自動車メーカーのGMのように、一種の製品しかない事業である。 このような場合、発生した総コストを生産台数で割ることによって、 一台当たりのコストを計算する。 これも一種の一般化にすぎないが、概念的には間違っていない。 しかし、これは例外であり、そもそも、コストの計算は簡単ではない。 にも拘らず、現実的な製品コストを知る必要がある。 ドラッカーは、明確な焦点のない事業のコストは、 作業量による配分が、最も現実に近い唯一の計算だとする。 そして企業活動のコストのほとんどが、このようなコストであり、 原材料や部品の購入費などのいわゆる直接費は、 利益への貢献やコストの負担を分析するには不適切であるとする。 「われわれは、現実のコストを見ていかなければならない。  明確な焦点のない事業のコストは、作業量による配分が、  最も現実に近い唯一の計算となる。  今日の企業活動のコストのほとんどが、  そのようなコストである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)     

■コストの配分という判断■~労務費は、時間にかかわるコスト~

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おはようございます。 今日は「カレーうどんの日」。 「カレーうどん100年革新プロジェクト」チームが、 制定したもので、6月2日が「カレーの日」で7月2日が「うどんの日」の流れかららしい。 色々ありますね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ コスト会計について、ドラッカーは特定の製品コストを 事業の総コストに占める割合から計算するために、 コスト会計を使うことは間違いであるとした。 なぜなのか? 例えば、営業マンが自社の様々な商品やサービスを紹介するために営業活動を行う。 このコストを、それぞれの商品やサービス独自のコストとして割り出すことは困難である。 また、営業会議のために使用するスペースや電気料金についても同様で、特定の製品コストに割り振ることはできない。 なので、それらのコストは全製品に配分して計算される。 しかも、その計算は、コストが正規曲線(ガウス曲線)に従って、 平均的に発生するという最も起こりえない状況を想定しての比例配分である。 つまり、コストの膨大な部分を占める間接費が比例配分によって決定されているような数字は、役に立たない。 これがドラッカーが間違いとすることの根拠だ。 「工場で何を生産しようと、   直接労務費はほとんど変化しない。   ほとんどの製造業、およびすべてのサービス業において、   労務費は、生産高ではなく   時間にかかわるコストである。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」(第3章 利益、資源、見通し)