■女優というより語り手■~聖霊の降臨を見る~
おはようございます。 薄い雲を通して、 明るい日が射す川崎の朝です。 朝の風は涼しく感じますが、 日中は猛暑、引き続き熱中症注意です。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 マリア・ミュラーほど きれいな声は聞いたことがなく、 温かみのある音色のアルトで、 リズムと抑揚のわずかな変化で、 あらゆる役柄と心の動きを演じきった、 とした。 そして、マリアは、 舞台で詩を語ることのできる 最後の舞台女優で、 自然な会話のように 息を使うことができた、 と続ける。 ドラッカーは、 彼女はいわゆる女優ではなく、 語り手と言うべきであり、 舞台では動かず、 小さな身ぶりさえ ほとんどしなかったが、 舞台で話し始めるや、 聖霊の降臨を見、 聴衆の戦慄を感じ、 彼女の声以外何も 耳に入らなくなるのだった、 とする。 「彼女は、あらゆる劇と あらゆる役を知っていた。 彼女は、この年に二回の クリスマスと元日の午後、 それらのセリフと詩を語り、 あるいは朗読してくれた。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」