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■とっておきのエピソード■~鉤十字をつけた男性~

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 おはようございます。 曇り空の高知の朝、 雨は止んでるようです。 今日は一旦晴れ、 午後にはまた雨。 目まぐるしく変わる天気予報です。 GW前半を終えて合間の3日を 休暇にしている方も多いと思います。 気温変化にお気を付け下さい。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 祖母はドラッカーの父親が オーストリア経済省の 高官だったのをいいことに、 経済省の職員に頼み込み、 何とイギリス、オーストリア、 チェコ、ハンガリー、 四カ国のパスポートを 取得してしまったのだ。 そしてこの行いを知った ドラッカーの父親は頭に血がのぼり、 官庁の職員は国のために働いているのだから、 私用を頼むなどもってのほかだ、 と怒鳴った。 すると祖母は、 「わかっているわ。でも、わたしも国の一員でしょ」 と平然と言ってのけた。 クレイムズは、 とっておきのエピソードは、 ドラッカーが最後に祖母に 会ったときのものだとする。 ドラッカーはこのエピソードを 『傍観者の時代』 で誇らしげに綴っている。 「ときは1930年代はじめ。  ピーターが祖母とともに路面電車に乗っていると、  鉤十字をつけた男性が乗り込んできた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■オーストリア経済省の高官■~オーストリア=ハンガリー帝国の崩壊~

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 おはようございます。 薄明るい雲が空全体を覆う高知の朝です。 これから雨が降り始め、 一日続きそうです、 今日は三連休最終日、 あいにくの天候ですがお楽しみください。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドラッカーの祖母は 誰からも賢い人だとは 見られていなかったが、 ほかの人にはできない 芸当ができたとした。 そしてその一例をあげる。 1918年以前には、 オーストリア人はパスポートや ビザなしにどこへでも 行くことが許されていたが、 オーストリア=ハンガリー帝国が崩壊したあと、 政府は国境をまたぐ他国との往来に きわめて厳しいしばりを設け、 パスポートとビザの携帯を義務づけた。 これらを得るには、 何時間も列に並ばなくてはならず、 その挙句に、 手続きに必要な書類が足りないといって 追い返されるのだったが、 ドラッカーの祖母は 抜け道を考えついた。 「息子、  つまりドラッカーの父親が  オーストリア経済省の高官だったのをいいことに、  経済省の職員に頼み込み、  何とイギリス、オーストリア、  チェコ、ハンガリー、  四カ国のパスポートを  取得してしまったのだ。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■「リジー」という売春婦■~ほかの人にはできない芸当~

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 おはようございます。 朝からまぶしい陽射しの高知です。 昨日は少し肌寒くもありましたが、 今日は25度を超えそうです。 GW、お出かけの方も多いと思いますが、 急激な温度変化にお気を付け下さい。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドラッカーの祖母はすべての人を尊重し、 出会った人々については、 後々まで相手にとって 何が大切であるかを 心にとどめていたのだとした。 そしてアパートの外で客引きをする 「リジー」という売春婦にさえ、 持ち前の思いやりを示した、 と続ける。 誰もがリジーを無視するなか、 祖母は毎晩のように 「おやすみなさい」とあいさつし、 冷え込んだ夜には 「寒くないですか」 と声をかけたばかりか、 彼女に薬を手渡すために 長い階段をのぼりおりしたという。 「祖母は誰からも賢い人だとは  見られていなかったが、  ほかの人にはできない芸当ができた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■ドラッカーが慕う祖母の本質■~相手にとって何が大切か~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝、 小雨が断続的に降ってます。 昼過ぎには上がり、 晴れてきそうですね。 昨日は岡山県美作市への弾丸日帰り出張。 6:30出発、滞在4時間、18:00帰庁。 楽しい小旅行となりました。 運転手さんお疲れさまでした。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーの祖母は、 亡夫が設立し亡くなるまで 会長を務めていた銀行に 持ち物の多くを 巨大な買い物袋に詰め込み、 持っていった。 そして買い物袋の中身を 銀行口座に預けようとしたところ、 支店長から、 お預かりできるのは金銭だけです、 と断られたため、 祖母は支店長を、 意地の悪い恩知らず、 と罵倒した。 祖母は口座を解約して わずかな残金をつかむと、 その支店を飛び出して 同じ銀行の別の支店へと向かい、 そこで口座を開いたのだという。 クレイムズは、 「愚かな老女」という呼称は、 ドラッカーが慕う祖母の本質を 一面からしかとらえていないとする。 「祖母はすべての人を尊重し、  出会った人々については、  後々まで相手にとって何が大切であるかを  心にとどめていたのだ。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■元会長の未亡人■~「スズメの涙」ほどの預金~

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 おはようございます。 未明の高知、 雲が多いですが東の空には 青空が見えています。 今日は雨の心配はなさそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ピーターの祖母の奇妙なふるまいの例として、 亡夫が「巨額の資産」を遺したにもかかわらず、 オーストリアの深刻なインフレに飲み込まれ、 「教会に住みつくネズミと同じくらいの」 貧乏人になったということをあげた。 そしてこのとき、 「一族で誰よりも経済に詳しい」 ドラッカーの父親が、 インフレの概念をいくら懸命に説明しても、 結局は納得させることができなかったと続ける。 クレイムズは、もうひとつの事例をあげる。 祖母は生活が苦しくなる一方だったため、 ついには小さな部屋がふたつだけの住まいで 暮らさなくてはならなり、 身の回りのものが 住まいに収まりきらなかったため、 祖母は持ち物の多くを 巨大な買い物袋に詰め込み、 銀行に持っていった。 「口座には「スズメの涙」ほどの預金しか   残っていなかったが、  亡夫がその銀行を設立し、  亡くなるまで会長を務めていた関係上、  彼女は元会長の未亡人とし丁重な扱いを受けた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■一族の愚か者■~教会に住みつくネズミ~

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 おはようございます。 青空の広がる高知の朝です。 昨日は愚図ついた天気で 肌寒さもありましたが、 今日は一日晴れて気温上昇しそうです。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ピーターの祖母は、 「おばあちゃん」と呼ばれ、 一族のあいだでは、 おばあちゃんをめぐる お気に入りのエピソードが 語り継がれていた、 とした。 そしてそのどれもが、 彼女ならではの 奇想天外な方法で物事をこなす、 風変わりな人となりを 伝えていたと続ける。 このため彼女は 「一族の愚か者」と呼ばれていたが、 本人もそれを否定するどころか、 ことあるごとに「愚かな老女」を自任し、 それを証明するかのように、 まわりの人にすっとんきょうな問いを投げかけたり、 奇妙なふるまいをしたりしていた。 「たとえば、  亡夫が「巨額の資産」を遺したにもかかわらず、  オーストリアの深刻なインフレに飲み込まれ、  「教会に住みつくネズミと同じくらいの」  貧乏人になってしまった。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■風変わりな人となり■~お気に入りのエピソード~

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 おはようございます。 今朝も小雨の降る高知です。 この雨、夕方までみたいですね。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ピーターの祖母は40歳で未亡人となったほか、 リウマチ熱とそれを原因とする心臓疾患、 重度の関節炎による指などの関節肥大にさいなまれ、 それに追い撃ちをかけるように、 極度の難聴にも悩まされていた、 とした。 ところが、これだけの健康不安を抱えながらも、 快活さを失わなかったと続ける。 ピーターの思い出のなかの祖母は、 黒い傘を杖代わりに使い、 自分の体重ほどもあるような、 重たい買い物袋を下げて、 街中を慌しく行き来していたという。 「娘や姪を含めて、  誰もが彼女を  「おばあちゃん」と呼んでいた。  一族のあいだでは、  おばあちゃんをめぐる  お気に入りのエピソードが語り継がれていた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)