■絶対主義化を阻む機関■~国にありながら、政府のものではない。~

おはようございます。
未明の川崎は雲が多く、
なおさら暗い朝です。

今日午後から、明日にかけ
東京地方は雨模様です。

傘をお忘れなく。

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∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬


アメリカでは、イデオロギーや
絶対主義に基づくプログラムではなく、
伝統、自治、党組織を基盤として
二大政党制が発達した。

これらはヨーロッパの政党と違い、
国家権力をめざす集権的体質をもたなかった。

アメリカにおける全国政党は、
自分たちの縄張りに影響が及ぶ範囲で
国政と選挙に関心をもった。
彼らの権力と関心は、
あくまでも自らの基盤とする地方にあった。

しかし、彼らの綱領も地方間の妥協を
考慮せざるをえないため、
白黒のはっきりしたプログラムに
コミットすることができなくなる。

反面、反イデオロギーであるため、
ほとんどあらゆる政治信条を
受け入れる余地がある。

しかもイデオロギーから自由である
という性格から、
必要であれば、どんな政策をいつでも
取り入れることができる。
人気のある政策は、
およそ何でも取り入れる。

このことにより、
政治の急激な変化は未然に防がれたり、
緩和されることとなる。


「要するにアメリカの政党は、

 反中央、反権威、地域志向、反教条主義

 という意味において保守的な機関であるだけでなく、

 政府の絶対主義化を阻む

 もっとも有効な機関となっている。

 アメリカの政党は、国にありながら、

 政府のためのものではない。」


~『イノベーターの条件』
(Part3 模索する政治  2章 改革の原理としての正統保守主義)








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