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■多角化の促進要因■~税金制度と市場の評価~

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おはようございます。 3月11日、東日本大震災発生から丸2年経った。 TVでの中継に驚愕したことが昨日のことのようだ。 綿々として築き上げられた沢山の生活が、 なんの抗いもできずに津波に流され、人の非力さを痛感した。 悲しみや思い出は色あせる、忘却は人の強みである。 しかし、いまだ多くの被災者の現実は過酷で、傷は癒えていない。 この日を期に、改めて心に刻み込みたいと思う。 この思いを忘れてはならない。 原発を含め復旧復興はまだまだこれからなのだ。 風化どころではない。 ---------------- ”多角化”の、5つの外的要因。 ◆国の経済規模 ◆市場の論理 ◆技術 ◆税金徴収制度 ◆新市場の出現 4点目、5点目 ◆税金徴収制度 企業が上げた利益は、いわゆる事業税として徴収される。 投資家にとっても、投資してあげた利益には課税される。 したがって、投資家にとっても企業にとっても、余った資本を還元せず、 それを使って多角化したほうが得ということになる。 ◆新市場の出現 多角化によって生まれる企業や事業は、投資対象としてもまた、 そこで働くこととなる人材にとっても歓迎されることとなる。 「大衆市場としての資本市場であり、  大衆市場としての人材市場である。  この二つの新しい大衆市場が  多角化を高く評価する。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■技術は分岐する本質を持つ。■~試験管や製図板の上で発生する。~

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”多角化”の問題点の、5つの外的要因。 ◆国の経済規模 ◆市場の論理 ◆技術 ◆税金徴収制度 ◆新市場の出現 2点目、3点目 ◆市場の論理 情報、通信、流通の発展により、市場は国家を超えてた。 この典型的なモデルがグローバル企業である。 ◆技術 強みを生かして、ターゲットを定めて製品を開発する際には、 そのために必要な技術が必要となる。 そしてその技術は、他の多様な市場や製品を生み出す技術を さらに生み出していく。 一つの技術がさまざまな技術を生み出し、製品を作り出し、事業を作り出す。 多角化され、やがてコングロマリットを作り上げる。 ドラッカーはこの多角化は、計画して発生するものではないと述べる。 「この多角化は計画したものではない。  実験室の試験管の中や、設計技術者の製図板の上で発生する。  技術が技術を生み、事業の多角化がそれに従う。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■成長の阻害要因■~小規模経済における多角化~

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”多角化”の問題点には、3つの内的要因があった。 そして、さらにそこには、5つの外的要因があるとする。 ◆国の経済規模 ◆市場の論理 ◆技術 ◆税金徴収制度 ◆新市場の出現 1点目は、国の持つ経済規模である。 経済規模とは、人口や企業数や生産量、消費量などが 主要な要素となる。 人口が少なければ消費量は少なく、 当然その消費を支える企業の生産量も少なくなる。 企業は小規模に留まり、成長に限界ができる。 そのようなときに、規模の大きい海外企業が、 現地企業とM&Aなどで事業活動を始めることとなる。 こうして現地企業が多角化されることとなる。 しかし、このような多角化は、 国の経済成長プロセスの一過程であり、 成長に伴って、解消されなければならないとする。 「この種の多角化は一時的なものとしなければならない。  経済発展に伴い、そのような多角化は姿を消さざるをえない。  さもなければ、国家経済と企業双方の成長を阻害することになる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■スピンオフの成功■~コストセンターの収益化~

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”多角化”の問題点には、3つの内的要因がある。 ◆組織や働く人の欲求 ◆規模の不適切さ ◆コストセンターの収益化 3点目 ◆コストセンターの収益化 規模の不適切さへの対策として行う際には、 一貫化という形が必要とした。 この一貫化とは、企業活動の外部プロセスである原料調達、 物流、販売チャネルなどを整理統合し全体との調和を取ることだ。 しかし、”一貫化”であっても、複雑さは増大し、 経験のない分野に進出することに変わりはない。 したがって、活動も多角化し、新しい技術も必要となり、 新しいリスクを生み出すこととなる。 そして、これらのことは、収入と費用の均衡がとれることが前提となる。 さらに多角化の要因として、”コストセンターの収益化”があるが、 このことについて、ドラッカーは、スピンオフで成功した イギリスのJ・リヨン社を挙げている。 「イギリスのJ・リヨン社は、ランドリー部門を  社内に持たなければならなかった。  直営のホテル、レストラン、喫茶店への  ランドリーサービスを外部から得ることは、  量的にも質的にも無理だった。  同社は、輸送部門も持たなければならなかった。  今日同社は、さまざまな顧客にランドリーサービスと  トラック輸送を提供して利益をあげている。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■最高の戦略としての多角化■~新しいリスクを冒す。~

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ドラッカーは、”多角化”の問題点を指摘した。 その内的要因には次の3点がある。 ◆組織や働く人の欲求 ◆規模の不適切さ ◆コストセンターの収益化 2点目は規模の不適切さへの対策である。 新分野への進出は、的確に行えば、最高の戦略となる。 このためには、原材料あるいは市場方向への一貫化という形の多角化が 必要とされる。 「活動も多角化しなければならなくなる。  新しい技術を必要とする。新しいリスクを冒す。  これらのことは、収入と費用との不均衡を是正して  初めて正当化される。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

PM2.5の総攻撃

今日は暖かくなる。 そして、花粉、黄砂、PM2.5の総攻撃が始まった。 PM2.5は、中国国民の中でも大きな問題としてクローズアップされ始めたらしい。 中国人は、自分自身の健康や財布に打撃を受けるものには、敏感、過激に反応する。 そういう背景で、反公害運動が始まっているらしい。 この際、動機はどうでもいい、内外からの圧力は必要だろう。

■試み続ける欲求■~同じことの繰り返しでは飽きる。~

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ドラッカーは、”多角化”の問題点を指摘した。 さらに、多角化の持つ要因には、内的要因と外的要因があるとする。 その内的要因には次の3点がある。 ◆組織や働く人の欲求 ◆規模の不適切さ ◆コストセンターの収益化 1点目は、働く人や組織の持つ”欲求”である。 ◆組織や働く人の欲求 働く人は、同じことの繰り返しでは飽き、違うことをしたくなり、 働くことが退屈になる。 しかし、この欲求は不真面目ではない。 組織はこのような、柔軟性を保ち、新しいことを試み続けなければ、 変化の能力が萎縮し、小さな変化さえできなくなる。 ”選択と集中”は大事だが、集中には過度の専門化という危険が伴う。 なぜ危険なのか? なぜなら、あらゆる製品、プロセス、技術、市場は瞬く間に古くなる。 売上げは増えるかもしれないが、利益はあがらなくなり、 やがて価格競争、陳腐化という坂道を辿る。 そこにのみ自社の強みを集中してしまうと、 事業や組織の危機に直面することになるのだ。 「同じことの繰り返しでは飽きる。  違うことをしたくなる。  働くことが退屈になる。  この欲求は不真面目ではない。  いかなる組織といえども、柔軟性を保ち、  新しいことを試み続けるべきである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)