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■心の転換が必要■~道義的な力と権威~

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 おはようございます。 東の空は薄曇りですが、 だんだん明るくなってきました。 昨日は雨が降り、肌寒い一日でしたが、 今日は晴れて、夏の暑さに戻りそうです。 気温変化が激しい毎日ですが、 体調には十分気を付けてください。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ モーデカイ・ジョンソンは、 ドラッカーの指摘に対して、 ギリシャ人も同胞を奴隷化したが、 売った相手は同じギリシャ人で、 外国からの侵入者に売ったのではない、 と答えた。 そしてドラッカーは、 マーチン・ルーサー・キングが 影響力を持ち得たのも、 真摯さのゆえだった、 と続ける。 彼ら黒人の指導者たちに、 黒人だけでなく 白人にも通用する 道義的な力と権威を与えたものが、 真摯さだった。 ドラッカーは、 しかしおそらくは、 それ以上に重要な役割を果たしたものが、 彼らの声だった、 とする。 「アメリカの黒人問題の解決には、  政策よりも心の転換が必要とされていた。  心に届くためには、  農村社会学以上のものが必要だった。」 (3 アメリカの日々 15章お人好しの時代のアメリカ)

■真の解放はない■~外国からの侵入者に売った~

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 おはようございます。 薄曇り、肌寒い高知の朝です。 今日はこの曇りが だんだんと雨模様に変わりそうです。 昨日の暑さは今日は収まりそうですね。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ モーデカイ・ジョンソンは、 サラ・ローレンス大学での講演で、 人類史上アフリカの黒人だけが 進んで同胞を奴隷化し、 アラブ人と白人に売り飛ばした という事実がある、 と指摘した。 そして、アメリカの黒人は 自らのこのルーツを直視しない限り、 真に解放されることはないのだ と結んだ。 これほどの説は、 あまり耳にすることはなく、 講演の後ドラッカーはジョンソンに、 ツキジデスにもあるように、 古代ギリシャのアテネ人が メロス人をひどい方法で奴隷化した、 という事実があるので、 アメリカの黒人だけを指摘するのは間違いだ、 と言った。 それに対してモーデカイ・ジョンソンは 次のとおり答えた。 「知っています。  でも間違っているのはあなたです。  ギリシャ人も同胞を奴隷化しました。  しかし、売った相手は同じギリシャ人でした。  私たちのように、  外国からの侵入者に売ったのではありません」 (3 アメリカの日々 15章お人好しの時代のアメリカ)

■真摯さのゆえ■~同胞を奴隷化し売り飛ばした~

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 おはようございます。 東の空は雲が多いですが、 少しずつ明るくなってきました。 今日も一日晴れ、 暑い日曜になりそうです。 良い休日をお過ごしください。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 黒人の地位向上が始まったのは、 ニューディール時代で、 それは南軍兵の子孫であることに誇りを持つ 南部白人の手によってもたらされた、 とした。 そして、この時代は、 アメリカの黒人が、 初めて大量の傑出した人物、 ビジョンを持つ人物、 真に自由な人物を 輩出した時代だった、 と続ける。 ドラッカーは、 不況時代に現れた黒人学者や 黒人伝道師は、 偉大な人たちだったが、 彼らが影響力を持ったのは、 知力、学識、権威のゆえではなく、 真摯さのゆえだった、 とする。 ドラッカーが初めて モーデカイ・ジョンソンに会ったのは、 おそらくニューヨークのブロンクスビルの サラ・ローレンス大学で、 学生と教員に講演をしてくれたときだった。 「彼はそのとき、  アメリカの黒人にとっての  最大の問題は迫害でも差別でもなく、  人類の歴史の中で、  アフリカの黒人だけが進んで  同胞を奴隷化し、  アラブ人と白人に   売り飛ばしたという事実にあると指摘して、  超リベラルとも言うべき  サラ・ローレンスの教授団を   驚かせたのだった。」 (3 アメリカの日々 15章お人好しの時代のアメリカ)

■黒人の地位向上■~南軍兵子の孫であること~

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 おはようございます。 明るい陽が差し始めた高知の朝です。 昨日はきつい日差しで 30度を超えたようですが、 今日も暑くなりそうです。 いきなりの夏日で、 水分補給に気を付けてください。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 単純な部族主義は、 不況時のアメリカ人の生活に しっかり根付いたかに見えていたが、 一晩で忘れられる代物だった、 とした。 そして今では、 ユダヤ人の青年が イタリア人の女の子と同棲しても、 誰も気にしないし、 アイルランド系の会計士が プロテスタント系の 会社の社長になっても、 おかしいとは思わない、 と続ける。 ドラッカーは、 他方、この不況時代に見られた 黒人の位置付け、身分、地位の向上は、 北部の白人リベラルの力によって 得られたものではなかった、 とする。 「ハリー・トルーマンや  リンドン・ジョンソンなど、  南軍兵の子孫であることに誇りを持つ  南部白人の手によってもたらされた。  黒人の地位向上が始まったのが、  不況時代、つまりニューディール時代だった。」 (3 アメリカの日々 15章お人好しの時代のアメリカ)

■コミュニティと所属の重視■~一晩で忘れられる代物~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝、 さっきまで雨が降っていたようで、 道路が濡れています。 日中は段々晴れて気温も上昇、 真夏の暑さになりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 不況時のアメリカは、 1920年代よりも部族的だったが、 それが差別的な冷遇か好遇かは 状況次第だったとした。 そして、この部族主義は 不況時代にピークに達したが、 それはコミュニティと所属が 重視されたためだった、 と続ける。 ドラッカーは、 もちろんそれは悪習であり、 重大な害をもたらすおそれがあったが、 それはあくまでも 単純な部族主義であり、 不況時にアメリカ人の生活に しっかり根付いたかに見えて、 一晩で忘れられる代物だった、 とする。 「戦後間もなくの頃、  コロラド州のロッキー山脈国立公園で、  私たち家族がよくハイキングで一緒になった  オクラホマ出身の高校教師は、  「カトリック野郎」とか  「ローマの売春婦め」と罵っていたが、  やがて彼の魅力的な娘二人は  二人ともカトリックと結婚した。」 (3 アメリカの日々 15章お人好しの時代のアメリカ)

■差別的な冷遇と好遇■~集団を分け隔てるもの~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 昨日は雨も降らず気温も上がりましたが、 今日は降りそうです。 午後に須崎入り、帰りの高速が心配です。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ブラッケンはドラッカーに 狂気の沙汰ならば治しようもあるが、 あれは部族主義で、 社会そのものを麻痺させる、 と言った そしてドラッカーは、 ブラッケンは正しかったが、 間違ってもいた、 と続ける。 不況時のアメリカは、 集団を分け隔てるものとして ルーツや出身を重視したという点で、 1920年代よりも部族的だったが、 それが差別的な冷遇を意味するか、 差別的な好遇を意味するかは 状況次第だった。 「医学部に入りたい  カトリックやユダヤの少年にとっては  厳しい差別だった。  逆に、高校の校長になりたい  カトリックやユダヤ人の教師、  破産管財人になりたいカトリックや  ユダヤ人の弁護士にとっては、  有利な差別だった。」 (3 アメリカの日々 15章お人好しの時代のアメリカ)

■まったく狂気の沙汰■~あれは部族主義~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 今日は所々で雨、 気温も左程上がらないようですね。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 アメリカで最も差別されていたのは カトリックだった、 とした。 ドラッカーは、 在アメリカ特派員を務めている イギリスの新聞の一つ 『フィナンシャル・ニュース』 の発行人ブレンダン・ブラッケンに まったく狂気の沙汰です、 と言った。 彼は、アメリカの政治、経済、文化における 宗教と民族のかかわりについての 原稿を求めていたが、 共に働いた新聞発行人としては、 最高の感性を持つ人で、 チャーチルの相談相手であって、 事実、第二次大戦勃発後は 情報相として最高の働きをした。 ブラッケンはドラッカーに言った。 「いや、もっと悪い。  狂気の沙汰ならば治しようもある。  しかしあれは部族主義だ。  結局は、社会そのものを麻痺させる」 (3 アメリカの日々 15章お人好しの時代のアメリカ)