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■産業・経済への三つの重圧■~雇用の継続と安定~

おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 三連休最終日の天気はまた下り坂、 寒い一日になりそうですね。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 1957年パリで開催された 第一回国際経済会議で行なった アメリカ代表団の代表としての ドラッカーの発言。 ドラッカーは、 現代の産業・経済には 三つの大きな力が存在しており、 それらが雇用の継続と安定に対する 重圧となっている、 とする。 そして、一番目の力は、 組織化された産業別労働組合を通して 加えられる重圧で、 労働者が自分の関心事や願い事の中で、 雇用の安定をいの一番に考えるのは 自然のなりゆきだと言う人もいるが、 この見解はかなりの誇張である、 と続ける。 わが国で働いているたくさんの労働者の 関心事や願い事を順位づければ、 給与水準、労働時間そして昇進の機会といったものも、 雇用の安定と肩を並べて上位に来るのではないだろうか。 ドラッカーは、 そもそも「自然のなりゆき」とは言っても、 雇用の安定は労働者の最近の心配事であり、 三〇年前なら、賃金や労働条件のほうが 間違いなくいの一番になっていただろうし、 ひと世代前なら、雇用の安定は労働者が 真剣に捉える関心事の中に 入っていなかったかもしれないとする。 「言い換えれば、私たちはこの産業社会で、  さまざまな目標設定と労働者の強い願望に  根源的な変化が起こっているという事実に  直面しているのです。  しかもそれは、そこから経営の難題が生み出されると同時に  チャンスも生まれてくる、  そんな変化なのではないでしょうか。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1950年代)

■指南書『現代の経営』の成果■~ドラッカーの特徴的な思考パターン~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 窓から見ると、薄っすらと残り雪が そこそこを白く染めています。 大雪予報がは連れほっとしましたが、 明日はまた降雪予報が出ています。 三連休のお出かけは今日が良さそうですね。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーが『現代の経営』を発表した数十年後、 経営学者のジェームズ・C・コリンズは、 GE、J&J、P&G、HP等の"ビジョナリー・カンパニー"の 背景を探究してみると、どの企業でも、 ドラッカーの"特徴的な思考パターン"が認められた、 と書いている。 ドラッカー自身は、コンサルタントと教授の仕事を 始めてから10年が経過したところで、 『現代の経営』によってその隙間を埋めていただけ、 と語っているが、それまでこのような著作は まったくなかったため、 ドラッカーは、ある研究分野の基礎を、 自分自身が作っているという現実をよく自覚しながら、 腰を据えてあの著作を書いたと述べている。 「一九五〇年代に、ドラッカーはまた、  「知識労働者」という新しいことばを  生み出しています。  それ以降、ドラッカーは一貫して、  知識が決定的に重要な生産のための要素、  であるとして、  土地、労働そして資本に取って代わっていく過程を  真剣に見つめ続けていくのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1950年代)

■"資本主義の黄金時代"■~成長の要素としての経営~

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おはようございます。 暑い雲が空を埋める川崎の朝です。 これから記録的な寒波が関東地方に近づき雪を降らせそうです。 三連休初日、足元に気を付けてお楽しみ下さい。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 本書編集者ワルツマンは語る。 経営史家のA・D・チャンドラー・Jrは、 1950年代を"資本主義の黄金時代"と呼んだ。 この時代のアメリカの大企業は、 資本集約型のテクノロジーとともに 知識集約型の新しいテクノロジーを 活用することによって、 経済成長を加速させた。 こうした成長の要素に、 経営という要素を加えることの 道筋を示したのがドラッカーであった。 1954年に記した『現代の経営』は、 その基礎を修得するための指南書となり、 無数の経営者が手にした。 「そこに書かれていたのは、  「われわれのビジネスとは何か、どうあるべきか」  「目標と自己管理による経営」  「組織の精神」  「最高の実力を発揮させる」  といったテーマでした。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1950年代)

■神話の第一義的な目的■~二重の特性を持つ存在~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 昨日は初春の陽気、今日はまた冬戻りです。 暖かくしてお過ごし下さい。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 国の神話が、私たちが共通して持っている 人間性まで表現しなかったとしたら、 本物の神話になるはずはないのだ、 とした。 そして、国の神話は、 それが本物の神話となり、 本当に理解されるためには、 人間という存在の両極性を 象徴的に表現しなければならないとする。 「結局のところ、  人は生まれつき二重の特性を持つ存在である  ―動物であると同時に個人である―  ことを象徴的に表現することが、  あらゆる神話の第一義的な目的なのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■集団の集団からの分裂■~本物の神話になるはずはない~

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おはようございます。 既に薄明りが射す川崎の朝です。 朝が段々と早くなりましたね。 昨日は寒い雨の一日、 一転今日は4月並の気温になりそうです。 上着での調整が必要ですね。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 国の神話は集団の習慣を築き上げ、 集団の行動へと導くのだ、 とした。 しかし、それと同時に、 国の神話は集団の習慣を疎んじて、 集団の行動に背を向けるという 逆説的な面も持つと続ける。 それでも、国の神話というのは、 あらゆる人に共通の経験を表現している 普遍的な神話だという事実から、 人間としての存在の本来的な経験を重ねる 他の世界の例と同じように、 政治的な経験をする世界においても みな似た者同士なのだ、 ということがわかるのだとする。 「国の神話は、  もし、それが集団の集団からの分裂だという  事実を表現しなかったなら、  本物の神話になるはずはないですし、  本物の理解も得られるはずがありません。  しかも国の神話が、  もし、私たちが共通して持っている  人間性まで表現しなかったとしたら、  本物の神話になるはずはないのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■集団の外に存在しているもの■~アリやハチも社会的動物~

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おはようございます。 未明の空、雲が多い川崎の朝です。 今日は雨模様、傘と防寒着をお忘れなく。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 アリやハチもヒトと 同じような社会的動物であり、 そのどちらも、 群れの支配者を引きずり下ろし、 自分の支配体制を構築できる、 とする。 しかし、集団そのものの 根本的秩序を変えられるのはヒトだけで、 そのヒトだけに国の神話が存在するのだ、 と続ける。 つまり、ヒトは集団の中に 存在している社会的動物ではあるものの、 常に個人として集団の外に 存在しているものなのだとする。 「最後の条件は、国の神話が常に、  他のいずれの集団にも所属していない者、  忠誠を感じない者について語っていることです。  国の神話は集団の習慣を築き上げ、  集団の行動へと導くのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■人はズーン・ポリティコンか■~自分の経験を合理化できる~

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おはようございます。 未明の川崎は冷え込んでいます。 昨日は4月並の陽気、今日は一転真冬の寒さになりそうです。 異常な温度変化、乾燥、インフルエンザ、 体調管理に十分お気を付け下さい。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 「本物の神話と本物の国を手に入れるために、 私たちはどんな神話を持つべきか」という 問いかけに対する答えを自分たちの力で 考え出すという仕事は、 非常に大切だとした。 そして、国の神話について 適切な解釈をするためには 確かな前提条件がいくつか 必要なのではないか、 と続ける。 第一の条件は、 組織化された集団は明らかな現実であり、 人は生まれながら、 その集団の中でしか生存できない社会的動物である ということ。 この事実を認めていない神話の解釈は、 それがどんなものであっても真実ではなく、 思いがけない間違いにつながっていく 可能性もあるのだとする。 「けれども、二番目の条件は、  私たちには国の神話があるというまさにその事実が、  つまり私たちには自分の経験を合理化できるという事実が、  人は社会的動物(ズーン・ポリティコン)だとまでは言い切れない、  そして、その存在が集団への帰属によって説明されたり  規定されたりするわけではない、  ということも教えてくれることです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)