投稿

■10時ちょうどにノック■~2000マイルも離れた地から~

イメージ
 おはようございます。 さっきまでの雨で 地面が濡れている高知の朝です。 強い勢いを持つ台風11号が、 沖縄方面を南下中でその影響もあり、 強い雨が降る所もありそうです。 この台風は、この先急激に北に進路を取り、 日本方面に向かいそうです。 進路にお気を付け下さい。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 テープレコーダー、本、 ブリーフケースを持つと、 10時ちょうどにドラッカー邸の 玄関をノックした。 そして、 スケジュールは何度となくたしかめ、 先方からも、インタビューのために 二日間を空けておくとの確約を得たうえで、 2000マイルも離れた地から はるばるやって来たのだ、 と続ける。 もしご本人が不在だったらなどとは、 考えたこともなかったが、 どうも雲行きが怪しくなり、 ノックをしても応答がないため、 呼び鈴を押してみた。 「時間だけが流れ、  五分が経過した。  日にちはたしかに合っている。  数分の後、わたしは一時間くらい  待たされた気分になり、  クルマに戻って携帯電話をつかんだ。」   (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』プロローグ)

■アインシュタインの逸話■~豪邸に関心などなかった~

イメージ
 おはようございます。 雲が多い中、 東の空が朝焼けに染まる 高知の朝です。 朝が涼しくなり、 虫の声も随分と聞こえるようになりました。 8月も明日まで、 秋は近づいているんですね。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズが到着したドラッカー邸は、 郊外の静かな住宅地によくあるような、 質素で何の変哲もない家だった、 とした。 けっして粗末ではないし、 庭は手入れが行き届いているが、 やや古びた印象を受け、 本当にドラッカーの 住まいなのだろうか......? と考えた。 そして、 この家の主は間違いなく ドラッカーその人で、 偉大なるマネジメント思想家には、 豪邸を構えるだけの 時間的ゆとりがあるはずもなく、 ましてそのような関心などなかったのだ、 と続ける。 「わたしは、  アルバート・アインシュタインの  スーツをめぐる逸話を思い出した。  アインシュタインは、  「何を着るか」などという  些細な問題に時間をとられないように、  同じスーツだけを何着も持っていたという。」   (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』プロローグ)

■何の変哲もない家■~曲がるべき角を見過ごす~

イメージ
 おはようございます。 淡い陽が射し始めた高知の朝です。 朝は大分涼しくなりましたが、 日中は日向は30度を超えそうです。 今週の後半は雨模様が續きそうです。 今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 インタビュー当日は、 朝の10時にドラッカー邸を 訪問する約束になっていた。 地図はあらかじめ ファクスで受け取っていたが、 地図がわかりにくいといけないと思い、 40分ほど余裕を見ておいた、 と続ける。 ところが、 考えごとにふけっていたため、 曲がるべき角を見過ごして 何マイルも先へ進んでしまった、 とする。 あわてて引き返して 目当ての通りを探し出し、 目的の住所にたどり着いたが、 時計の針は10時4分前を指していた。 「建物に視線を向ける。  何と質素なのだろう。  郊外の静かな住宅地によくあるような、  何の変哲もない家である。」   (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』プロローグ)

■架空の「ドラッカーの秘書」■~たくさんの断りのハガキ~

イメージ
 おはようございます。 薄い雲の間から 時折まぶしい陽が差す高知の朝です。 今日も晴れ間が時折覗く一日になりそうです。 良い休日をお過ごしください。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドラッカー著作物の無断引用に対しても、 厳しく目を光らせていた、 とした。 また、インタビューや 推薦文を求める人々に 断りを入れるために、 架空の「ドラッカーの秘書」を 発信者とするハガキを、 ひきだしから溢れそうなほど たくさん用意していた、 と続ける。 その内容は、次のとおりで、 三年前、処女作への推薦文を 依頼したクレイムズのもとへも、 このハガキが送られてきた、 とする。 「ピーター・F・ドラッカーは、  ご連絡をいただいたことに感謝しております。  しかしながら、寄稿、序文の執筆、  インタビュー、所感などのご要望には  お応えできません」   (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』プロローグ)

■協力関係を持たない■~著作物の無断引用~

イメージ
 おはようございます。 今朝も薄曇り、 高知の朝です。 今朝はいくらか 暑さも穏やか。 日中もあまり厳しい日差しはなさそうですね。 土曜日、良い週末をお過ごしください。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドラッカーは未来を向いており、 『過去にとらわれてはいけない』というのは、 たんなるマネジメント哲学にとどまらず、 DNAの一部にまでなっていたのだ、 とした。 そしてドラッカー邸への道すがら、 氏がほかの著者たちとほとんど 協力関係を持たずにいることを 思い起こしていた、 と続ける。 誰かからインタビューを受けるのではなく、 自分の仕事に専念するのが、 若さを保つ秘訣でこれを実践しているとし、 さらに著作物の無断引用に対しても、 厳しく目を光らせ、 手紙を交わしていたあいだにも、 次のとおり書いてきた。 「ハーバード・ビジネススクールのとある教授が、  無断でしかも出典すら明記しないまま、  わたしの著書の三章分を転用したことがありまして、  それからというもの、  とにかく用心に用心を重ねています」」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』プロローグ)

■過去にとらわれてはいけない■~DNAの一部~

イメージ
 おはようございます。 雲の隙間からところどころ 陽射しが見える高知の朝です。 今日は一日こんな感じで、 猛暑一歩手前で収まりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドラッカーは どのようなときも謙虚さを失わず、 職業を尋ねられると、 『著述を生業としています』 と答えるのだった、 とした。 そして何か新しい着想を得ると、 次作に取り掛かり、 過去の作品には決して 目を通さないと語っていた、 と続ける。 クレイムズは、 出版社が改版などを 行うことはあっただろうが、 氏の視線はもとより、 職業人生すべてが、 過去ではなく未来を向いていた、 とする。 「『過去にとらわれてはいけない』というのは、  氏にとってたんなるマネジメント哲学にとどまらず、  DNAの一部にまでなっていたのである。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』プロローグ)

■マネジメントに残した足跡■~著述が生業~

イメージ
 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 未明に雨が一降りあったらしく 路面がわずかに濡れていますが、 これから晴れ間が増えそうです。 今日も相変わらずの真夏日、 ご注意を。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドラッカーが脚光を浴びるきっかけとなった 『現代の経営』について、 ドラッカー自身も、 あの本が刊行されるまでは まとまったものは何もなかった、 と語ったとした。 にもかかわらず、 1990年以降に ドラッカーについて書かれた内容の多くを 文字どおり受け止めたなら、 ドラッカーは流行を生み出しはしたが、 それ以上の影響力は持たなかった、 という印象が強く残るだろう、 と続ける。 たとえば、マネジメントの教科書を開いても、 脚注で一、二カ所ほど ドラッカーの名前が 出てくるくらいがせいぜいで、 要点といえそうな部分には、 ドラッカーがマネジメントの世界に残した 足跡はほとんど見出せない。 「ドラッカーは  どのようなときも謙虚さを失わず、  自画自賛とはまったく無縁だった。  職業を尋ねられると、  たったひとこと『著述を生業としています』  と答えるのだった。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』プロローグ)