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■ばらまきによる民主主義の否定■~票を買うための手段~

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おはようございます。 ほの明るい川崎の朝、 冷え込んでいます。 今日は節分、気温は一日 あまり上がらないようです。 暖かくして、お出かけください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、しかも最悪の状況として、 大国家はばらまき国家ともなったとする。 予算編成が歳出からスタートするならば、 徴税に節度がなくなり、 歳出は政治家が票を買うための手段となる。 不正支出を不可能にするためには、 行政府の立法府に対する責任が 確立される必要がある。 しかし大国家においては、 不正支出は、政治家が 選挙での当選を確実なものに するために公然と行われる。 アメリカでは、歳出総額のうちどの程度が、 政策上大きな意味がなく、 多くの場合逆効果であるにもかかわらず、 票を買うために使われているかは 誰も知らない。   「日本でも、特定少数の選挙民に対する  膨大な金の支出について、  政治家が役割を果たしていることに  世論が怒っている。  無駄な高速道路の建設や、  ある種の農作物への補助金、  あるいは逆にある種の農作物の  休耕への補助金などである。」 ~『イノベーターの条件』 (Part3 模索する政治 5章 国民国家から大国家「メガステイト」へ) Amazonプライム・ビデオ

■冷戦国家の出現■~恒久的な戦時社会と戦時経済の構築~

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おはようございます。 今朝も雲の多い未明の川崎、 今日は段々青空が広がって来るようです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、福祉国家、経済国家、 財政国家なる大国家の各側面は、 現実と理論の双方によってもたらされたとする。 そして国民国家の最後の側面として現れたものが、 冷戦国家だった。 この冷戦国家としての側面は、 軍事上の技術革新への対応によってもたらされた。 近代海軍とは、鉄鋼で身を固めた艦艇群であり、 非戦争状態、つまり平和の時代に つくっておかなければ間に合わない。 戦争の勃発を待っていたのでは遅すぎる。   「このことは、もはや国防とは、  戦闘行為を民間社会や民間経済から  隔離するためのものではなくなったことを示した。  近代技術のもとでは、国防とは、  恒久的な戦時社会と戦時経済の構築を意味する。」 ~『イノベーターの条件』 (Part3 模索する政治 5章 国民国家から大国家「メガステイト」へ) Amazonプライム・ビデオ

■市民社会の主人■~政府は市民社会の主人となる。~

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おはようございます。 未明の川崎、薄雲リの空ですが、 日中は晴れそうです。 明後日は節分、寒さも山場でしょうか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ かつて政府は、国民所得の数%の狭い枠内で、 活動のための資源を手にできた。 それが、政府が貨幣化することのできる すべてだった。 政府はそのような限定された額だけを徴税、 借入、歳入した。 しかし歳入に限界はないとする 新しい考えのもとでは、 政府は市民社会の主人となり、 市民社会の形態さえも定める。 そして、徴税と歳出を利用することによって、 社会の所得再分配を行おうとする。 政府は、その財力によって、 政治家の思い描くままに 社会を形成することができるようになる。 同時に、そのような状況のもとでは、 国民の所得そのものが政府に属し、 個人は政府が許可する分しか 保有できないとする見方が簡単に出てくる。   「節税という言葉は、  納税者が保有し続けることを  特別に許可されていないものは、  すべて政府に属するということを暗に意味する。  納税者が手元に残せるのは、  政府がその雅量によって、  個人がもつことを許可する範囲内においてである。」 ~『イノベーターの条件』 (Part3 模索する政治 5章 国民国家から大国家「メガステイト」へ) Amazonプライム・ビデオ

■ノーを決定するプロセス■~歳出は歳入に見合わなければならない。~

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おはようございます。 曇り空の寒い川崎の朝ですが、 段々青空が広がってきました。 現職の閣僚である甘利大臣が カネの問題で辞任した。 記者会見の話しっぷりは どうも釈然としない。 秘書に責任転嫁し、 自分は被害者と言わんばかり。 忘れた、記憶がないは、 例の野々村さんと同じで、 たわごとでしかない。 政治の劣化が言われて久しい。 野党のきっちとした対応が問われる。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ イノベーションの祖であるシュンペーターは、 政府というものの誕生以来、 予算編成のプロセスは 常に歳入の見積もりから 始まっていることを指摘した。 しかし、歳出は歳入に 見合わなければならない。 歳入に限界があることが 知られているかぎりは、 民主国家だろうが、絶対君主国であろうが、 政府はこの制約のもとに活動する。 この制約のゆえに、政府自らは、 経済的な機関とも社会的な機関ともなりえない。 しかし、第二次大戦後、 予算編成は事実上イエスを言う プロセスを意味するようになった。   「歳出は歳入に見合わなければならない。  大義の供給は無限であり、  歳出へのニーズもまた無限である。  したがって予算編成とは、  何についてノーを言うかを決定するプロセスだった。」 ~『イノベーターの条件』 (Part3 模索する政治 5章 国民国家から大国家「メガステイト」へ) Amazonプライム・ビデオ

■フィスカル・ステイトへの変貌■~政府は極度の制約のもとに活動する。~

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おはようございます。 雨の川崎の朝は冷え込んでいます。 真冬並みの寒さ、真冬だから仕方ないですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、 今世紀の二つの世界大戦が、 国民国家を財政国家(フィスカル・ステイト) に変えたとする。 第一次大戦前までは、 いかなる政府も、国民所得の5~6%を限度とした 額しか国民から取りあげることはできなかった。 ところが第一次大戦中の交戦国は、 限度なく国民から絞り取った。 その結果、あらゆる交戦国の 国民経済が貨幣化され、 それぞれの国の総国民所得を超えて 徴税、借入を行った。 これらの国は、 数十年にわたって蓄積してきた資本を 戦費に使った。   「第二次大戦後、  ついに先進国のすべてと  多くの途上国が、財政国家となった。  その結果、政府による徴税と借入には、  経済的な限界は一切なく、  したがって政府の支出にも  経済的な限界は一切ないとの考えが  確信されるに至った。」 ~『イノベーターの条件』 (Part3 模索する政治 5章 国民国家から大国家「メガステイト」へ) Amazonプライム・ビデオ

■経済の天候の管理者■~コントロールできるものではない~

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こんばんわ 寒い一日でしたね、でも雪には一息。 まだこの時間大丈夫です。 前職の会社の仲間たちと 楽しいひと時を過ごして帰って来れば、 寒さも何のことはないですね。 みんなそれぞれの人生を頑張れ! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 経済学は、市場経済は自律的であるとし, 社会主義は、私有財産制を廃止するならば、 経済は自律的にコントロールされるとしていた。 国家とその政府の仕事は、 通貨を安定させ、税を低く抑え、 節倹と貯蓄を奨励することによって、 経済発展のための「気候」を 維持することであるとされていた。 経済学は、国民国家と その政府を国民経済の主として扱い、 経済の天候の管理者に仕立てあげた。   「経済の「天候」すなわち景気変動は、  それを引き起こすものが  国民国家の内部のできごとだけでなく、  世界市場のできごとでもありうるという理由から、  何ものかがコントロールできるものではないとされた。」 ~『イノベーターの条件』 (Part3 模索する政治 5章 国民国家から大国家「メガステイト」へ) Amazonプライム・ビデオ

■経済の主役としての経済国家■~経済の天候の管理者~

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おはようございます。 今朝も寒い朝を迎えた川崎です。 東京地方は、暖かな一日になりそうです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 19世紀末、政府は経済的な機関となった。 その一歩はアメリカで踏み出された。 そして、その数年後には、 アメリカにおいて産業の公有が始まった。 それは初め、1880年代ネブラスカ州で行われ、 その数年後、1897年から1900年にかけて、 オーストリアで、首都の市電、電力、ガスを 没収し市有化した。 それらを行った人たちは、 社会主義者ではなかった。 彼らは資本と労働の間で 急速に激化しつつあった 階級闘争を緩和するための手段として、 産業の公有を行った。   「1870年代以降、アメリカは、  金融、鉄道、電力、電話に対する規制を  着実に強化していった。  一九世紀の優れて独創的な政治的発明である政府規制は、  そもそもの初めから、  資本主義と社会主義の間の第三の道、  資本主義に伴う諸々の問題に対する  対応策として理解された。」 ~『イノベーターの条件』 (Part3 模索する政治 5章 国民国家から大国家「メガステイト」へ) Amazonプライム・ビデオ