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■イノベーションとは姿勢であり行動■~革新的な風土の醸成~

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おはようございます。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 イノベーションには、 組織内部の様々な抵抗が生まれるとする。 そして、この抵抗について重要なことは、 変化についての定義であるとする。 変化とは、 これまでと異なること、 知らないこと、 経験のない例外事項が起こることなので、 対処方法が分からない。 このことが不安を生み、 拒絶感を生み出す原因であるので、 変化が例外でなく、新しい判断基準であり、 新しい事業を生み出すチャンスであると捉えたときに 不安は消える。 そしてそのためには、 トップマネジメントに次の様な 姿勢が求められる。 優れたアイデアというものは、 多くのばかげた非現実的なアイデアの中に生れ、 現実的なものと非現実的なものを 簡単に識別することは困難である ということを知るべきである。 そのためには、出てきたアイデアを 実際的、現実的、効果的なものにするには、 どのようなものにしなければならないかを 問い続けなければならない。 さらに、イノベーションを行うには、 無知を払しょくし、未知を克服するための 継続学習の風土が不可欠であるとする。 「重要なことは、変化が例外でなく規範であり、  脅威でなく機会であるという  真に革新的な風土の醸成として、  問題を定義することである。  イノベーションとは姿勢であり行動である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)

■イノベーションの目標と基準■~これは正しい機会か?~

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おはようございます。 快晴、冬の青空が広がる川崎の朝です。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 イノベーションに関する 目標やその評価基準は、 既存事業とは別のものとして 設定する必要があるとする。 既存事業とイノベーションを同様に扱うことは、 6歳の子供に50キロのリュックを 背負わせるようなもので、 イノベーション活動が うまく実行できなくなる。 考え方としては、既存事業については、 要不要を十分検証して、 不要であれば即中止、 必要であっても最低限の支援にとどめる。 一方イノベーションについては、 次のことを考慮する必要がある。 ▲”正しい機会かどうか”を判断する。 ▲正しい機会であるならば、  投入する人材と資源がどれだけあるかを判断する。 ▲そして、実行結果が期待をかなり下回った場合 「手を引くべきか。どのように手を引くか」 を判断する。 「重要なことは、期待するものを検討し、   書き表しておくことである。   イノベーションが製品、工程、事業を生み出したとき、   それらの期待と比較することである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)

■イノベーションの戦略とは?■~昨日を捨てる。~

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おはようございます。 雲が空を覆う川崎の朝です。 日中は段々快復しそうですね。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは次に、 イノベーションの戦略について触れる。 既存事業の戦略は 「われわれの事業は何か。何であるべきか」 との問いから始まるが、 イノベーションの戦略とは次の点で異なる。 ▲未来に関する仮定  【既存事業の戦略】   現在の製品、サービス、市場、流通チャネル、技術、工程は   継続するものと仮定する。  【イノベーションの戦略】   既存のものはすべて陳腐化すると仮定する。 ▲戦略の指針  【既存事業】   より良くより多くのもの。  【イノベーション】   より新しくより違ったもの。   イノベーションの戦略の一歩は、古いもの、死につつあるもの、   陳腐化したものを計画的かつ体系的に捨てることである。 ▲組織活動  【既存事業】   昨日を守るために時間と資源を使う。  【イノベーション】   昨日を捨て、資源、特に人材という貴重な資源を   新しいもののために解放する。 イノベーションの成功率はせいぜい10%なので、 残り90%のコストの埋め合わせを行う必要がある。 つまり、一つの成功が他の九つの失敗の 埋め合わせをしなければならないこととなる。 従って、次に重要なことは、 目標を高く設定することであるとする。 「イノベーションを行う組織は、  昨日を守るために時間と資源を使わない。  昨日を捨ててこそ、資源、  特に人材という貴重な資源を  新しいもののために解放できる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)

■真に重要なイノベーション■~100件中99件の失敗

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おはようございます。 真っ青な空が広がる川崎の朝、 ピリッとした空気が気持ちイイですね。 行楽日和の週末をお楽しみ下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 イノベーションの機会は、 体系的に探せるとする。 そして、意識の変化、ビジョンの変化、 期待の変化もイノベーションの種となるが、 予測不能なイノベーションもある、 と続ける。 それは、動きを利用することではなく、 動きそのものを変えることであるが、 可能確率は極小でリスク確率は極大。 ”成功一件につき99件の失敗がある。 99件の失敗は、話題にもならずに終わる。” この種のイノベーションは、 桁はずれに重要ではあるが、 まれにしか起こらないので、 例外として扱わなければならない。 どうすべきなのか? ドラッカーは、次の通り示唆する。 まず初めに、予測可能なイノベーションに 焦点を合わせた戦略を持ち、 その戦略実行のプロセスの中で、 予測不能なイノベーションに対する感覚を育て、 早く察知し活用する体制を 作っておかなければならない、 とする。 「世界の動きそのものを変える  予測不能なイノベーションがある。  それらのイノベーションは  起業家が何事かを起こそうとして  試みるイノベーションである。  それらこそ、真に重要なイノベーションである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)

■イノベーションの力学■~確率分布に従う~

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おはようございます。 どんよりとした雲が空を覆う川崎の朝です。 今日から師走、冬らしい気温の一日になりそうです。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 イノベーションとは価値である、 とした。 そして、イノベーションには、 ”力学”がある、と続ける。 どのような変化が、 イノベーションの機会となりうるかは、 確率分布に従う。 ここでドラッカーは、 成果をもたらす分野は 体系的に探せるとする。 まず、需要が増大しているにもかかわらず 収益が伸びないときの対処を示す。 収益が伸びない理由は、 製造プロセスの無駄や 製品が価格競争におかれていること、 チャネルの適合性が低いこと、 顧客満足が低下したこと などが考えられる。 従って、これらを変えるイノベーションが 大きな成果を生む。 その際に注意すべき変化は、 すでに発生していながら、 経済的インパクトがまだ表れていない変化で、 そのなかでも、もっとも重要で確実なものが 人口構造の変化である。 これに対し、知識の変化もイノベーションの機会だが、 不確実性が高いとする。 なぜなら、知識というものは、 眼には見えないもので、どのようなスピードで、 どのような大きさで変化しているかは わからないからである。 「イノベーションを行う組織は、  イノベーションの力学というものの存在に気づいている。  それが確率分布に従うことを知っている。  いかなる種類のイノベーションが、  製品、工程、事業、市場となりうるかを知る方法を知っている。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)

■新たな価値、富、行動■~人間行動にもたらす変化~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝です。 早いもので、明日からは師走、 何かと気ぜわしくなりますね。 今日は季節に相応しい気温、 寒い一日になりそうです。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 イノベーションは、 語るだけでは意味がないし、 単なるスローガンでもない、 とする。 そして、新製品や新事業として確立して初めて イノベーションは行われたといえると続ける。 イノペーションは、 科学や技術に限定されるものではなく、 消費者、生産者、市民等の人間行動に もたらす変化である。 イノベーションを行う組織には、 共通して次の特徴がある。 ▲イノベーションの意味を知っている。 ▲イノベーションの力学を理解している。 ▲イノベーションの戦略を持っている。 ▲管理的な目標や基準とは別に、  イノベーションのための目標と基準の必要を知っている。 ▲マネジメント、特にトップマネジメントの  果たす役割と姿勢が違う。 ▲イノベーションのための活動を、  管理的な活動のための組織から独立して組織している。 「イノベーションが生み出すものは、  単なる知識ではなく、  新たな価値、富、行動である。  現代というイノペーションの時代において、  イノベーションのできない組織は、  たとえいま確立された地位を誇っていても、  やがて衰退し、消滅すべく運命づけられる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)

■イノベーションの尺度■~外の世界への影響~

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おはようございます。 朝陽が空をピンクに染め始めた川崎の朝です。 間もなく師走ですが、 今日は10月並の暖かさになりそうです。 上着を上手く調整して下さい。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 イノベーションを行う組織はまず、 その意味を知っているとする。 そして、イノベーションとは、 ”価値である。”と続ける。 「がん幹細胞」の研究が進んでいる。 がんの発生メカニズムを解明し、 根本的ながん制圧に有効になる可能性がある。 この研究結果が医療現場に活かされることになると、 ”がん治療薬”は淘汰されるかもしれない。 医療メーカーにとってカニバリズムかもしれないが、 医療そのものを変えることを目的とした、 イノベーションの好例だろう。 イノベーションは、 単に新しい商品を作り、 変わったサービスを 生み出すというだけではだめ。 製品に焦点を合わすのではなく、 外の世界、つまり市場に焦点を合わせ、 そこに”価値”ある影響を 生み出すものでなければならない。 「イノベーションとは、  科学や技術そのものではなく価値である。  組織のなかではなく、  組織の外にもたらす変化である。  イノベーションの尺度は、  外の世界への影響である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)