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■社会における位置と役割の重要性(1)■~ルールを知らないゲーム~

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 おはようございます。 東の空が赤く染まり始めた高知の朝です。 今日も真夏日、 お気を付け下さい。 金曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『産業人の未来』から ドラッカーは、 位置と役割を持たない者にとって、 社会は不合理に満ち、 計算できず、 捉えどころのない存在である、 とする。 そして、 彼らにとって社会は 半分しか見えず、 半分しか意味がなく、 半分は暗闇という 予測不能な魔物の世界である、 と続ける。 さらに、 自らの意志では 自らの生活の糧さえ どうすることもできず、 何がどうなっているかを 理解することもできないとし、 さらに続ける。 「馴染みのない部屋で目隠しをされ、  ルールを知らないゲームを  させられているようなものである。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■経済はあくまでも手段(2)■~人間的や社会的な目的~

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 おはようございます。 朝陽が東の空を染め始めた高知です。 一晩中続いた蒸し暑さがそのまま残ってます。 日中は真夏日になりますよ、 お気を付け下さい。 木曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『すでに起こった未来』から 上田さんは、 政治や社会にかかわる意思決定において、 経済的な要因は決定的な要因ではなく、 制約的な要因にすぎないとした。 そして、 だからこそドラッカーは、 自分は経済学者、 エコノミストではないとし、 このことを、 1934年にケインズのセミナーを 聴講していて知ったのだ、 と続ける。 聴講中に突然、 ケインズおよび出席していた 優れた学徒の全員が、 「財と経済の動き」に関心を持っているが、 ドラッカー自身は「人と社会の動き」に 関心を持っていることを悟ったのだ。 ドラッカーは次のとおり主張する。 「経済活動、経済機関、経済合理性は、  それ自体が目的ではない。  非経済的な目的、  すなわち人間的な目的や  社会的な目的のための手段である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■経済はあくまでも手段(1)■~市場経済を支持する~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 昨夜から暑いまま、 日中は真夏日になります。 熱中症に気を付けましょう。 水曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『すでに起こった未来』から ドラッカーは、 経済を支配的な領域として 認めることはもちろん、 独立した領域として 認めることもできない、 とする。 そして、 経済を唯一の意味ある領域とする考えは さらに認められない、 と続ける。 ドラッカー自身、 政治や社会にかかわる あらゆる意思決定において、 経済的なコストを 考慮すべきことを強く主張し、 市場経済に代わるものの失敗を あまりに多く目にしてきたがゆえに、 市場経済を支持するという。 上田さんは次のとおり続ける。 「しかしそれでも、  経済的な要因は決定的な要因ではなく、  制約的な要因にすぎない。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■景気はコントロールできない(2)■~経済学が管理者に仕立て上げた~

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 おはようございます。 段々と明るい陽が射し始めた 高知の朝です。 涼しい空気ですが、 日中は真夏日になります。 熱中症警戒アラートが発表されてますね。 火曜日、今日もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『ポスト資本主義社会』から 上田さんは、 景気変動はそれを引き起こすものが 国民国家内部だけでなく、 世界市場の出来事でもあるという理由から、 一国内において何者かが コントロールできるものではないとされた、 とした。 しかし、あの大恐慌のとき、 国民国家の政府は 経済の「天候」をコントロールできるし、 コントロールするべきである、 との考えが急速に広まった、 と続ける。 ケインズは、 政府が世界経済とは関係なく 国民経済を動かし、 経済の「天候」を動かせると主張し、 政治家と官僚機構がこの説に飛びついた。 これに対しドラッカーは、 政府が経済の「天候」を コントロールすることは不可能であるとし、 さらに続ける。 「経済学は、  政府を国民経済の主として扱い、  経済の天候の管理者に仕立て上げた。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■景気はコントロールできない(1)■~政府による経済運営~

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 おはようございます。 朝から良く晴れた高知の空です。 早朝は涼しい空気ですが、 日中は真夏日になります。 熱中症にはくれぐれも気を付けましょう。 早い梅雨明け、夏本番に突き進みますよ。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『ポスト資本主義社会』から ドラッカーは、 19世紀にはもちろん 1929年にいたってさえ、 政府による経済運営を 可能と見る者はいなかったと、 する。 そして、 政府による景気のコントロールを 可能と論ずる者はさらにいなかった、 と続ける。 上田さんは、 国家とその政府の仕事は、 通貨を安定させ、 税を低く抑え、 節約と貯蓄を奨励することによって、 経済発展のための「気候」を 維持することである、 とされていた。 「経済の「天候」つまり景気変動は、  それを引き起こすものが  国民国家の内部の出来事だけでなく、  世界市場の出来事でもあるという理由から、  一国内において何者かが  コントロールできるものではないとされた。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 4 経済と教育のあるべき姿を探る)

■公私の利益のバランス(3)■~公共の利益への責任~

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 おはようございます。 四万十源流のせいらんの里、 機会を得ておふくろを連れての一泊旅行です。 目の前には四万十川が静かに流れています。 この細々とした流れが、 やがて大河四万十に合流していくんですね。 テレビを備え付けていない宿、 地元のおばちゃん達の料理もおいしく、 のんびりくつろげました。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント・フロンティア』から 上田さんは 組織の目的は組織の外に存在する 顧客と市場であり、 病院の業績とは、 満足した看護師ではなく 病の癒えた患者である、 とした。 そして、 企業の業績とは、 いかにそれが望ましいことであろうとも、 従業員の幸福ではなく、 製品に満足して再度注文してくれる 顧客であると続ける。 ドラッカーは、 新たな多元社会について、 次のような問題を提起する。 「すなわち社会が個々の  パワーセンターによって構成され、  それらのパワーセンターすべてが、  共通の善ではなく  それぞれ特定の目的にのみ関心を抱くとき、  いったい誰が公共の利益に  責任を持って取り組むのかという問題である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 3 誰が明日を担うのか)

■公私の利益のバランス(2)■~病の癒えた患者~

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 おはようございます。 まぶしい陽射しの高知の朝です。 朝はさわやかな気温ですが、 ぐんぐん上昇し日中は真夏日です。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ~『マネジメント・フロンティア』から 上田さんは 新たな多元社会にあっては、 個々の組織は、 自らの目的こそ最も重要で 不可欠な中心的課題だが、 それらは共通の善の、 一つの側面でしかないとした。 そして、 一つひとつの目的は、 他に考慮すべき要件によって限定され、 比較考慮され、 時として下位に置かれ、 それら目的の集積から、 共通の善を生み出して いかなければならない、 と続ける。 「組織の目的は組織の外にしかない。  顧客と市場である。  病院の業績とは、  満足した看護師ではなく  病の癒えた患者である。」 (『ドラッカー時代を超える言葉』Ⅴ 変化を捉える 3 誰が明日を担うのか)