投稿

■『「経済人」の終わり』■~公務員養成学校の必読図書~

イメージ
 おはようございます。 朝からきつそうな陽射しの高知です。 昨日は雲が多い一日でしたが、 今日は晴れて真夏日となりそうですね。 暑さ対策をお忘れなく。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 1939年春に刊行された ドラッカーの『「経済人」の終わり』は、 ホロコーストを予見した書だった、 とした。 そしてその『「経済人」の終わり』を 英国首相チャーチルは絶賛し、 イギリスの公務員養成学校の卒業生には、 ほかの必読図書とともに必ず配るように、 と指示した、 と続ける。 ちなみに、必読図書にはルイス・キャロルの 『不思議の国のアリス』も含まれており、 ドラッカーは、 選定者はユーモアのセンスの持ち主だ、 という感想を漏らしているとする。 この『「経済人」の終わり』は、 刊行こそ1939年の第二次大戦前夜だったが、 執筆はそのはるか以前、 1933年にヒトラーが権力を握った 直後からはじめられていたが、 この本は学界からはまったく評価されず、 ドラッカーのキャリアに後々まで影を落とし、 自身も次のとおり語っていたとする。 「60年代と70年代をとおして  この本は学者の世界から無視されつづけた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■ホロコーストを予見した書■~凶暴さをむき出しにする~

イメージ
 おはようございます。 明るい陽射しの高知の朝です。 昨日の日射は予想超えた厳しさでした。 今日は一日曇り、少しは過ごし易いようです。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ イーダスハイムは、 ドラッカーは、 生活が苦しかったり、 生計を立てる道を断たれたりしてはじめて、 ヨーロッパの人々は、 不合理な魔力によって動いているのだと 思い知らされたとした。 そしてつづいて 生活の糧を得る手立てがないと、 人は孤立して凶暴さをむき出しにする、 ともドラッカーは述べていると続ける。 ナチスによって発禁処分にされた 二冊をべつにすると、 ドラッカーの第一作と第二作はともに、 上記のようなテーマを扱っている。 「1939年春刊行の  『「経済人」の終わり』は、  無名の著者の作品としては破格の注目を集めた。  これはホロコーストを予見した書だった。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■ヒトラー政権誕生の土壌■~活気溢れる企業が必要~

イメージ
 おはようございます。 快晴の高知の朝です。 梅雨入りして快晴が続きます。 高知の日差しは強烈で、 昨日に増して今日は30度近くになりそうです。 急な暑さにお気を付け下さい。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 『P・F・ドラッカー理想企業を求めて』 の中でイーダスハイムは、 1930年代にヨーロッパ経済が 音を立てて崩れていく様子を まざまざと見せつけられて、 ドラッカーの胸の内には 情熱がたぎってきたと記している、 とした。 そしてイーダスハイムは ドラッカーは1930年代の 荒廃や苦境について書き、 企業や政府の稚拙なマネジメントが その原因だと考え、 経済発展の原動力が欠けていたことが、 ヒトラー政権誕生の土壌をつくった、 と確信していたのだ、 とする。 さらに、 全体主義(ファシズム)と 共産主義(コミュニズム)の台頭を受けて、 『活気溢れる企業が何としても必要だ』 という思いは深まるばかりだったとし、 1933年にドラッカーは こう書いているとする。 「生活が苦しかったり、  生計を立てる道を断たれたりしてはじめて、  ヨーロッパの人々は、  社会は道理や分別ではなく、  不合理な魔力によって動いているのだと  思い知らされた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■うぬぼれや傲慢さの罪■~激動のヨーロッパの中で~

イメージ
 おはようございます。 薄く雲がかかる高知の朝ですが、 日中は昨日同様陽射しが 厳しくなりそうです。 水分補給をお忘れなく。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドラッカーが、 ヘンシュとシェイファーを じかに知る以上、 自分が何に立ち向かうべきかは 火を見るより明らかだった、 とした。 そして、 自分と同じことは ほかの人々にもできるのだ と示すために、 懸命に努力をつづけた、 と続ける。 終生、謙虚な姿勢を貫きとおし、 うぬぼれや傲慢さの罪には 決して手を染めることはなく、 失敗は素直に認め、 それを糧にさらに前へと 進んでいくのだった。 ドラッカーの伝記を著した エリザベス・ハース・イーダスハイムは、 ドラッカーの将来は、 二〇世紀前半に激動のヨーロッパで 過ごすなかで決まったと、 『P・F・ドラッカー理想企業を求めて』に 記している。 「1930年代に、  ヨーロッパ経済が音を立てて崩れていく様子を  まざまざと見せつけられて、  ドラッカーの胸の内には  情熱がたぎってきた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■背筋が凍るような光景■~何に立ち向かうべきか~

イメージ
 おはようございます。 雲が空を覆う高知の朝です。 この雲はだんだん取れて、 日中は晴れて夏日となりそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 「最悪の事態を防げるのは自分だけだ」 と信じたがゆえにシェイファーは、 目を覆うような惨状を招いたとした。 そしてシェイファーは、 ナチスが思いのままに振る舞う ヨーロッパの実情を見えにくくすることにより、 世界のリーダーたちにも、 模様眺めを決め込む口実を 与えたのだと続ける。 このように、 ドラッカーの目には、 子羊も怪物に引けをとらないほどの 惨劇を引き起こすと映り、 どちらについて考えるときも、 脳裏には背筋が凍るような光景が広がったのだ。 「ヘンシュとシェイファーをじかに知る以上、  自分が何に立ち向かうべきかは  火を見るより明らかだった。  著述、講義、コンサルティングなど、  あらゆる活動をとおして、  自分の知識や見聞を広め、  人材を育て、組織を発展させた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■傲慢さという罪■~ナチズムは社会現象~

イメージ
おはようございます。 雲の多い高知の朝です。 日中は晴れ間がのぞき 夏日予報です。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドイツを出国する前夜、 のちに「怪物」として 人々を恐れさせたヘンシュが訪ねてきたとき、 世界がどこへ向かおうとしているのかを ドラッカーは悟ったとした。 そしてドラッカーが、 ナチズムを社会現象として受け止め、 後年『「経済人」の終わり』で そう主張したところ、 学界からは反発を買ったと続ける。 また、ラインホルト・ヘンシュのような怪物だけでなく、 傲慢さという罪が世の中を どれほどの悲劇に陥れるかも、 ドラッカーは目の当たりにしていた。 一方のポール・シェイファーは、 「最悪の事態を防げるのは自分だけだ」 と信じたがゆえに、 目を覆うような惨状を招いた。 「善意に根差してはいたが、  またたくまにナチスの思う壺にはまり、  その手先に成り下がって行った。  世界とのパイプ役を果たし、  ナチスに戦争と大量殺戮をつづける名目を  与えてしまったのだ。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■二度の大戦を経験■~世界がどこへ向かうのか~

イメージ
 おはようございます。 道路に水たまりが残ってますが、 青空が広がる高知の朝です。 昨日は随分と雨が降りましたが、 今日は雨の心配はなさそうです。 高知も梅雨入りです。 月曜日、今週もよろしくお願いいたします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 マネジャーには、 望ましい成果を出すための 軌道修正に間に合うように、 情報を提供しなくてはいけない、 とした クレイムズは、 最近の著述家としては珍しく、 ドラッカーは二度の世界大戦を経験している、 とする。 「怪物」や「子羊」との 関わり合いをとおしてナチスと 全体主義の脅威を肌で感じ、 1920年代末のナチスの増勢と、 1933年の選挙でのヒトラーの勝利を、 間近で眺めていた。 「ドイツを出国する前夜、  のちに「怪物」として人々を恐れさせた  ヘンシュが訪ねてきたとき、  世界がどこへ向かおうとしているのかを悟った。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)