■紳士なる階層■~生じたものは完全な空白~
おはようございます。 秋晴れの青空にまぶしい日が射す、 川崎の朝です。 朝の気温が日毎に一桁に近づきますね。 明日から11月、秋も深まりますね。 土曜日、今日も一日健やかにお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 イギリス以外の ヨーロッパの国の多くでは、 複数の支配層が存在し、 支配権を巡ってせめぎ合っていた、 とした。 ところが、イギリスには ただ一つの支配階層があっただけで、 しかもそれは、名門の貴族、 田舎の地主、自由業の倅、 実業家の孫など誰でも入れる階層だった、 とドラッカーは続ける。 しかも、 その階層に属さず、 その階層のように行動することを 望まぬ者までが、 その紳士なる階層の支配権を 正統なものとして認めていたため、 この階層が大量に失われ、 辛うじて生き残った者が 自信を喪失したとき、 そこに生じたものは 完全な空白だった、 とする。 「その空白は、今日に至るも埋められていない。 ヨーロッパの他の国々では、 ビクトリア朝時代のイギリスに比べ、 はるかに階級意識が強かった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (Ⅰ 失われた世界 5章トラウン伯爵と舞台女優マリア・ミュラーの物語)