■ビジョン、信条、信念、決意なく■~権力欲の発現~

 おはようございます。


青空を薄い雲が覆う川崎の朝です。


窓からは肌寒い空気が入ってきます。

日中は上着が要らない気温になりそうです。


寒暖差が段々と大きくなりますので、

体調に十分注意が必要ですね。


月曜日、今週もよろしくお願いします。


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∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬




ドラッカーは、

1914年以降は、

ヨーロッパの一流の頭脳のうち、

社会主義と取り組んだ者は、

ムッソリーニによって

投獄されていた、

アントニオ・グラムシ一人しかいない、

とした。



たしかにヨーロッパの

社会主義政党は、

二つの大戦の間に選挙で

得票を伸ばしたが、

それだけのことで、

世の中の何事も変えなかった、

と続ける。



なぜなら彼らには、

ビジョンも、信条も、信念も、

決意もなくなっていたからで、

ヴェルサイユ条約から

第二次大戦の間の20年間、

多くの国において、

第一次大戦前からの社会主義者が

政権を握ったにも関わらず、

社会主義などというものはまったく

存在していないと同然だった、

とする。



「彼らは、トラウン伯爵の言ったように、


 事務屋にすぎなかった。


 そのうえ、第二次大戦後の社会主義の復活さえ、


 本質的には社会主義などではなく、


 昔ながらのスローガンをかかげただけの


 ナショナリズムと、


 権力欲の発現にすぎなかった。」


~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」

(Ⅰ 失われた世界 5章トラウン伯爵と舞台女優マリア・ミュラーの物語)

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