■階層の増加は、目標を混乱させる。■~指揮系統を短くする。~





≪悪い組織≫
その1
◆マネジメントの階層が増加すること

組織の階層は数を少なくし指揮系統を短くしなければならない。
階層が増加すると、コミュニケーションパスは膨れ上がり、その間のノイズは増大し深まる。
その中で、伝わるべきことが伝わらず、チームワークが阻害され、合うべきベクトルが誤った方向に向かってしまう。

また、階層の増加は、将来を担うべきマネジャーの育成にも重大な障害となる。
その理由の一つ目は、階層の数が多いだけ昇進に時間がかかりすぎることで、
二つ目は、その間において、マネジャーよりも特定分野の専門家を育成してしまうことだ。

そこでこのような事態を回避するために、往々にして、天才児を探したり、未だ能力が不明な者を後継者として拙速に決めるなどの特効薬を求めてしまう。
しかし、これはきわめてまずい方法である。

では、必要な階層の数とは?
ドラッカーは、カトリック教会を例に挙げる。

”ローマ法王と最下層の教会司祭の間には、権限と責任に関わる階層は、ただ一つ存在するだけである。
司教である。”

持つべき権限と責任の質・量と併せて次世代の責任者が必要となるまでの時間軸を考慮して決めるべきなんでしょう。


「組織の原則は、階層の数を少なくし指揮系統を

短くすることでなければならない。

階層の増加は、組織内の相互理解と協同歩調を困難にする。

目標を混乱させ、まちがった方向に注意を向けさせる。」

~P.F.ドラッカー「マネジメント」

(第7章 マネジメントの組織 32 組織の基本単位)








   

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