■問題の認識の違いが、答えの違い■~異なる見解を奨励~





ドラッカーは、意思決定を行う際のポイントを6点示す。

その1点目は
◆問題を明確にする。

ドラッカーは、まず、問題を明確にすることが大事とする。

問題に対して、人はそれぞれ違う答えを持つ。
しかしその違いの多くは、何についての意思決定かについての認識の違いから生ずる。
問題の認識の違いが、答えの違いをもたらすのだ。

貯金を増やす対策は収入の増加ではなく、支出の改善かもしれない。
収入をテーマにすると貯金は永遠に増えないかもしれない。

なので、どのような認識の仕方があるかを明らかにすることが
その第一歩となる。

そのために、人それぞれの、多様な見解を引き出すことから
スタートしなければならない。
そして同時に、見解を出す者に対しては、その妥当性について
検証し、説明する責任を問わなければならない。


「問題の認識の違いが、答えの違いをもたらす。

 したがって、どのような認識の仕方があるかを

 明らかにすることが、効果的な意思決定の第一歩となる。

 まちがった問題に対する正しい答えほど、

 実りがないだけでなく害を与えるものはない。」


~P.F.ドラッカー「マネジメント」

(第6章 マネジメントの技能  27 意思決定)






   

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