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■完全な強制と完全な服従■~不自由な実体たらざるをえない。~

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おはようございます。 今日は七夕。 まだ曇り空の川崎の朝ですが、 間もなく雨の模様です。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、ファシズムは 形態を維持せざるをえないため、 実体を破壊しながら、 伝統的な決まりごとの保存が不可欠であるとした。 そして、このファシズムが、 あらゆる自由を廃止することも、 その要求からして必然であるとする。 ファシズムは、自由を実現すべき 人間活動の喪失によって現れた。 それが社会に提供すべき実体とは、 必然的に不自由な社会における 不自由な実体とならざるをえない。 ヨーロッパ伝統のあらゆる信条、概念、信仰は、 自由の概念の上に構築されているため、 ファシズムはそれらのもののすべてを否定する。 「同じように、必然的にあらゆる種類の自由が、  新たな不自由にとっての敵とされなければならない。  なぜなら、不自由の実現は完全な強制と  完全な服従によって可能となるからである。」 ~『イノベーターの条件』 (2章 経済至上主義は人を幸せにするか)

■古い形態の維持■~絶望した大衆の要求~

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おはようございます。 「報道圧力発言」が終わっていない。 政府批判報道は”懲らしめる”必要があると、 大西議員は発言を続けている。 なんとも、、、”懲らしめる”か。。勧善懲悪。 誰にとっての善であり悪なのか。 民主主義の下で、 国民から選ばれた政府政策が善で、 その批判は悪、悪は黙らせる。 これでは、言論統制以外のなにものでもない。 外国人メディアでは、 安倍政権の報道統制は 当初から共通認識となっているとのこと。 ヒトラーは、国民の大多数から支持されたがゆえに、 唯一の真正民主主義を実現した豪語した。 国民自らが選択した結果であることは間違いない。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 旧秩序の実体は、 大衆に耐えがたい混沌をもたらすがゆえに、 維持できない。 しかしその形態を喪失すれば、 大衆に耐えがたい社会的、 経済的混沌をもたらすがゆえに 放棄できない。 大衆の要求は、 新たな実体をもたらし、 新たな合理を与えると同時に、 古い形態の維持を可能にしてくれる 脱出口の発見である。 ファシズムはこの要求に応えるために、 適法性や継続性を重視する。 それが観察者の目を曇らせ、 かつその革命的性格の認識を困難にする。 歴史上、革命とは、古い形態の破壊と、 新たな形態、制度、標語の創造を意味する。 「しかし革命の進行を注意深く観察するならば、  社会の実体は緩慢にしか変化せず、  ときにはまったく変化しないことが分かる。  ところが、ファシズムにおいては  旧秩序の実体を容赦なく破壊する。  そして形態は注意深く維持する。」 ~『イノベーターの条件』 (2章 経済至上主義は人を幸せにするか)

■ファシズム全体主義の本質■~形態と標語だけが維持される。~

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おはようございます。 今朝も雨で始まった川崎です。 八ヶ岳に出かけるには ちょっと残念な天気ですが、 楽しんできましょう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、ファシズムは、 われわれの生きる時代の 根源的な事実に根ざしているとした。 ヒトラーとムッソリーニは、 政府が国民の意思の99%を代表しているがゆえに、 唯一の真正民主主義を実現したと豪語する。 だが、反対投票を犯罪としたからには、 もはや、見せかけだけの投票の自由は諦めたとみてよい。 すでに彼らは、自らの統治が人気による負託ではなく、 聖なる負託にもとづくことを宣言している。 これらのことは、形態と標語だけが、 全構造を放棄した後の殼として維持される。 「大衆にとって、  経済体制の実体が耐えがたいものになるほど、  外側の形態を維持することが必要となる。  ファシズム全体主義の本質は、この矛盾にある。」 ~『イノベーターの条件』 (2章 経済至上主義は人を幸せにするか)

■ファシズムの出現■~放棄した後の殼~

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おはようございます。 梅雨時の川崎の朝です。 安保法制審議が、怪しげな”80時間ルール”により、 中央公聴会開催、委員会採決、衆議院本会議可決、 参議院可決、法案成立との見込み。 形式的民主主義の下での、 形式的平等なのか。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、今日ヨーロッパでは、 資本主義と社会主義の実体が、 妙なやり方で放棄されつつあるとする。 大衆が、恐慌という魔物を招くものとして 企業や利益、経済発展を見るからには、 それらのものはすべて放棄しなければならない。 しかし、財務、価格政策、会計、生産、流通などの 外形的な仕組みはは維持しなければならない。 ドラッカーは、 それを真正資本主義あるいは真正社会主義と名づける。 政治の領域においても同様で、 政治的な自由、少数派の権利、世論、 主権在民、選挙に関わる原則は、 すべて放棄すると共に、 形式的民主主義の外形として、 選挙による負託、国民投票、 形式的平等は維持しなければならない。 「ファシズムは、  まさにわれわれの生きる時代の  根源的な事実に根ざしている。  すなわち新たな信条と秩序の欠如である。  旧秩序は、有効性と現実性を失った。」 ~『イノベーターの条件』 (2章 経済至上主義は人を幸せにするか)

■多数派による無制限の自由■~それは専横~

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おはようございます。 朝から雨の川崎です。 なでしこジャパン、オウンゴールとはいえ、 イングランドに初めて勝った。 決勝相手のアメリカには、 前回W杯で初めて勝った。 なにごとも”初めて”から始まる。 なでしこサッカーが 世界標準に通用することの証左、 頑張れ! ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、それまで自由とは、 少数派や個人についてのものであったとした。 しかし、現在説かれる新しい自由は、 個々の人間に対する多数派の権利であると続ける。 かつて、ミュンヘン協定は、 ドイツ人住民が過半を占める領土は ドイツが管理することとした。 たとえその地域のチェコ人住民が、 全人口の49.9%を占めていたとしても、 あらゆる権利と自由を奪われることになった。 「だが、多数派による  無制限の自由の行使は自由ではない。  それは専横である。」 ~『イノベーターの条件』 (2章 経済至上主義は人を幸せにするか)