投稿

6月, 2024の投稿を表示しています

■人生をめぐる旅■~ドラッカー入門の書~

イメージ
 おはようございます。 雨は降ってないですが、 雲がびっしり空を覆う高知の朝です。 今日は一日雨、 蒸し暑い一日になりそうです。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ インタビューの中身や ドラッカーの著書などをもとに、 15の主な教えを導き出し、 ひとつずつ道案内してくれるのだが、 どれもみな、 ビジネス書の編集著述経験豊かな ジェフリー・クレイムズの手により 選び抜かれたものだ。 ドラッカーの著書や インタビューのエッセンスに、 クレイムズが最近の事例を添えて 解説しているため、 多くの読者にとって なじみやすい内容になっているはずである。 もちろん、ドラッカー入門、 あるいは読書案内としても読めるだろう。 「エピローグ」は、 ドラッカーの人生をめぐる旅で、 舞台はヨーロッパある。 「ウィーンでの少年時代にはじまり、  ヒトラーやナチスとの戦いなど、  歴史を探訪しながらドラッカー若き日をたどり、  巨人の原点を見つめるのだ。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 訳者あとがき)

■前へ進むための知恵と勇気■~ドラッカーの思想への旅~

イメージ
 おはようございます。 小雨が降る高知の朝です。 降ったりやんだりの一日になりそうです。 梅雨ですからね。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 インタビューの中身や ドラッカーの著書などをもとに、 15の主な教えを導き出し、 ひとつずつ道案内してくれる。 教えのなかには、 仕事だけでなく、 人生にも役立つものが多く、 たとえば、 第1章の「チャンスは自分でつかみとるもの」 もこれにあたる。 旅のこの部分は、 章立てに沿って先へ進むのもよいし、 気になる章から読んでもよいだろう。 「目次を見ると、  章タイトルからおおよその内容がわかり、  それが格好の道しるべになるため、  ここではひとつひとつの教えの中身には触れないが、  すべてに共通するのは、  前へ進むための知恵と   勇気を与えてくれる点である。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 訳者あとがき)

■自在に言葉を紡いでいく■~波瀾に満ちた職業人生~

イメージ
 おはようございます。 明るい陽射しの高知の朝です。 この日差しも間もなく雲に覆われて、 午後からは雨が降ってきそうです。 昨日は夏至。 朝になるのが早く、 夜になるのが遅く、 長~い昼間をお楽しみください。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 本編終了。 翻訳者である有賀裕子さんの あとがきを紹介します。 有賀さんは、 本書を開くと、 ジェフリー・クレイムズの案内で 知の巨人ドラッカーの 変化に富んだ奥行きのある世界を 旅することになるとする。 そして、最初の目的地は カリフォルニア州クレアモントのドラッカー邸で、 偉大なるマネジメント思想家へのインタビューを控え、 緊張した面持ちで空路カリフォルニアへと クレイムズは向かう、 と続ける。 「初対面のドラッカーは、  94歳になるというのに、  体調もよく、波瀾に満ちた職業人生について、  祖先について、そして本の歴史について、  ときおり秘話を交えながら  自在に言葉を紡いでいく。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 訳者あとがき)

■マネジメントの発明者■~別の道を歩むドラッカー~

イメージ
 おはようございます。 小雨の降る高知の朝です。 この雨も間もなく上がり、 日中は晴れて真夏の暑さになりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは 産業社会の到来と組織の登場、 という見解がもたらした衝撃は 非常に大きかった、 とした。 クレイムズは、 ここで紹介した 『「経済人」の終わり』と 『産業人の未来』の二冊がなければ、 『企業とは何か』が世に出ることはなかっただろう、 とドラッカーは述べていたとする。 そして、 これら二冊の売れ行きがよかったため、 同じ版元が『企業とは何か』の出版を 引き受けてくれたのだとし、 さらに続ける。 「『企業とは何か』が刊行されなかったなら、  ピーター・ドラッカーは  マネジメントの発明者にはならず、  ベつの道を歩んでいたかもしれない。  そのような可能性は想像したくもないが。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■社会の一員としての企業■~マネジメントは重要な担い手~

イメージ
 おはようございます。 曇り空が広がる高知の朝です。 この雲、午後には雨に変わりそうです。 蒸し暑い一日になりそうですね。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは『産業人の未来』で、 産業社会の到来と組織の登場を、 19世紀末から20世紀はじめには まったく見られなかった現象だ、 とした。 しかもその違いは、 仕組みや形だけでなく、 理念や機会にまでおよぶのだ、 と続ける。 クレイムズとのインタビューで、 ドラッカーは話しはじめてほどなく、 自分はマネジメントを社会の 重要な担い手へと押し上げた、 という趣旨のことを語っていたが、 それまでは誰も、 企業を社会の一員とは 見ていなかったのだとし、 次のとおり続ける。 「わたしがもたらした衝撃は  非常に大きかったのです。  その衝撃は永遠につづくものではないですがね。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■産業社会の到来と組織の登場■~課題、理念、機会が異る~

イメージ
 おはようございます。 明るい陽射しの高知の朝です。 昨日は豪雨予報もありましたが、 幸い早めに雨が上がり、 午後には真夏の青空が広がりました。 今日も晴れて真夏の暑さになりそうです。 水分補給に気を付けます。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーの説明によれば、 組織という言葉が使われるようになったのは 第二次大戦後であり、 『企業とは何か』でいち早く この言葉を用いたと言った、 とした。 そしてクレイムズは、 『産業人の未来』では、 萌芽期にあった産業社会について、 19世紀、あるいは 20世紀はじめの社会とは 仕組みが異なるほか、 課題、理念、機会なども異なっている、 と従来の社会との違いに 触れているとする。 これら二冊の本には、 現代マネジメントの発明者、 つまりわたしたちが今日知る ドラッカーの片鱗が示されており、 ナチズムとファシズムを 「社会」現象として受け止めていた。 「『産業人の未来』では、  産業社会の到来と組織の登場  (当時は誰も「組織」という言葉を用いてはいなかったが)を、  19世紀末から20世紀はじめには  まったく見られなかった現象としてとらえている。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■『産業人の未来』■~「組織」という言葉~

イメージ
 おはようございます。 しっかりとした雨が降る高知の朝です。 この雨はこれから強まり昼まで続きそうです。 お気を付け下さい。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 『「経済人」の終わり』が 快く受け入れられなかった もうひとつの理由は、 ナチズムを社会現象として 扱っているからだろう、 とした。 そしてクレイムズは、 ドラッカーの二作目は1942年、 つまり、GMの研究にたずさわり、 その経験をもとに初の ビジネス書『企業とは何か』(1946年刊)を 著す直前に上梓した 『産業人の未来』であるとする。 この本では、 産業社会を支える機構は、 地位のよりどころとなる共同体という面と、 役割を生み出す社会という面の、 両方の性質を備えていなくてはならず、 そのためには独自の機構が必要となる、 と書いたが、そのなかではいまだ 「組織」という言葉は使っていなかった。 「ドラッカーの説明によれば、  組織という言葉が使われるようになったのは  第二次大戦後であり、  氏は『企業とは何か』で  いち早くこの言葉を用いたという。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■偏見に満ちた見方■~ナチズムは社会現象~

イメージ
 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 今日はこの雲が段々と 雨に変わっていきそうですが、 気温は夏日、水分補給にお気を付け下さい。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 『「経済人」の終わり』は、 学界からはまったく評価されず、 60年代から70年代をとおして 学者の世界から無視されつづけた、 とした。 そして、ナチズムを 「ドイツに特有のもの」 「資本主義の断末魔」 のどちらかと見なすのが、 当時の一般的な考え方であり、 『「経済人」の終わり』 はこのどちらとも 立場を異にしていたのだ、 と続ける。 この本についての見方は、 ナチズムと全体主義をひとまとめにして、 ヨーロッパを覆った病理ととらえ、 全体主義が最も極端な 異常なかたちをとったのがナチズムで、 スターリン主義もそれと大同小異だというのだ、 というものだった。 これに対してドラッカーは、 「偏見に満ちた見方だ」と不快感を示したが、 『「経済人」の終わり』が 快く受け入れられなかった もうひとつの理由については、 1994年に次のとおり書いている。 「ナチズムを社会現象として  扱っているからだろう。  この考え方はいまなお異端である。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■『「経済人」の終わり』■~公務員養成学校の必読図書~

イメージ
 おはようございます。 朝からきつそうな陽射しの高知です。 昨日は雲が多い一日でしたが、 今日は晴れて真夏日となりそうですね。 暑さ対策をお忘れなく。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 1939年春に刊行された ドラッカーの『「経済人」の終わり』は、 ホロコーストを予見した書だった、 とした。 そしてその『「経済人」の終わり』を 英国首相チャーチルは絶賛し、 イギリスの公務員養成学校の卒業生には、 ほかの必読図書とともに必ず配るように、 と指示した、 と続ける。 ちなみに、必読図書にはルイス・キャロルの 『不思議の国のアリス』も含まれており、 ドラッカーは、 選定者はユーモアのセンスの持ち主だ、 という感想を漏らしているとする。 この『「経済人」の終わり』は、 刊行こそ1939年の第二次大戦前夜だったが、 執筆はそのはるか以前、 1933年にヒトラーが権力を握った 直後からはじめられていたが、 この本は学界からはまったく評価されず、 ドラッカーのキャリアに後々まで影を落とし、 自身も次のとおり語っていたとする。 「60年代と70年代をとおして  この本は学者の世界から無視されつづけた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■ホロコーストを予見した書■~凶暴さをむき出しにする~

イメージ
 おはようございます。 明るい陽射しの高知の朝です。 昨日の日射は予想超えた厳しさでした。 今日は一日曇り、少しは過ごし易いようです。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ イーダスハイムは、 ドラッカーは、 生活が苦しかったり、 生計を立てる道を断たれたりしてはじめて、 ヨーロッパの人々は、 不合理な魔力によって動いているのだと 思い知らされたとした。 そしてつづいて 生活の糧を得る手立てがないと、 人は孤立して凶暴さをむき出しにする、 ともドラッカーは述べていると続ける。 ナチスによって発禁処分にされた 二冊をべつにすると、 ドラッカーの第一作と第二作はともに、 上記のようなテーマを扱っている。 「1939年春刊行の  『「経済人」の終わり』は、  無名の著者の作品としては破格の注目を集めた。  これはホロコーストを予見した書だった。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■ヒトラー政権誕生の土壌■~活気溢れる企業が必要~

イメージ
 おはようございます。 快晴の高知の朝です。 梅雨入りして快晴が続きます。 高知の日差しは強烈で、 昨日に増して今日は30度近くになりそうです。 急な暑さにお気を付け下さい。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 『P・F・ドラッカー理想企業を求めて』 の中でイーダスハイムは、 1930年代にヨーロッパ経済が 音を立てて崩れていく様子を まざまざと見せつけられて、 ドラッカーの胸の内には 情熱がたぎってきたと記している、 とした。 そしてイーダスハイムは ドラッカーは1930年代の 荒廃や苦境について書き、 企業や政府の稚拙なマネジメントが その原因だと考え、 経済発展の原動力が欠けていたことが、 ヒトラー政権誕生の土壌をつくった、 と確信していたのだ、 とする。 さらに、 全体主義(ファシズム)と 共産主義(コミュニズム)の台頭を受けて、 『活気溢れる企業が何としても必要だ』 という思いは深まるばかりだったとし、 1933年にドラッカーは こう書いているとする。 「生活が苦しかったり、  生計を立てる道を断たれたりしてはじめて、  ヨーロッパの人々は、  社会は道理や分別ではなく、  不合理な魔力によって動いているのだと  思い知らされた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■うぬぼれや傲慢さの罪■~激動のヨーロッパの中で~

イメージ
 おはようございます。 薄く雲がかかる高知の朝ですが、 日中は昨日同様陽射しが 厳しくなりそうです。 水分補給をお忘れなく。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドラッカーが、 ヘンシュとシェイファーを じかに知る以上、 自分が何に立ち向かうべきかは 火を見るより明らかだった、 とした。 そして、 自分と同じことは ほかの人々にもできるのだ と示すために、 懸命に努力をつづけた、 と続ける。 終生、謙虚な姿勢を貫きとおし、 うぬぼれや傲慢さの罪には 決して手を染めることはなく、 失敗は素直に認め、 それを糧にさらに前へと 進んでいくのだった。 ドラッカーの伝記を著した エリザベス・ハース・イーダスハイムは、 ドラッカーの将来は、 二〇世紀前半に激動のヨーロッパで 過ごすなかで決まったと、 『P・F・ドラッカー理想企業を求めて』に 記している。 「1930年代に、  ヨーロッパ経済が音を立てて崩れていく様子を  まざまざと見せつけられて、  ドラッカーの胸の内には  情熱がたぎってきた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■背筋が凍るような光景■~何に立ち向かうべきか~

イメージ
 おはようございます。 雲が空を覆う高知の朝です。 この雲はだんだん取れて、 日中は晴れて夏日となりそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 「最悪の事態を防げるのは自分だけだ」 と信じたがゆえにシェイファーは、 目を覆うような惨状を招いたとした。 そしてシェイファーは、 ナチスが思いのままに振る舞う ヨーロッパの実情を見えにくくすることにより、 世界のリーダーたちにも、 模様眺めを決め込む口実を 与えたのだと続ける。 このように、 ドラッカーの目には、 子羊も怪物に引けをとらないほどの 惨劇を引き起こすと映り、 どちらについて考えるときも、 脳裏には背筋が凍るような光景が広がったのだ。 「ヘンシュとシェイファーをじかに知る以上、  自分が何に立ち向かうべきかは  火を見るより明らかだった。  著述、講義、コンサルティングなど、  あらゆる活動をとおして、  自分の知識や見聞を広め、  人材を育て、組織を発展させた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■傲慢さという罪■~ナチズムは社会現象~

イメージ
おはようございます。 雲の多い高知の朝です。 日中は晴れ間がのぞき 夏日予報です。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドイツを出国する前夜、 のちに「怪物」として 人々を恐れさせたヘンシュが訪ねてきたとき、 世界がどこへ向かおうとしているのかを ドラッカーは悟ったとした。 そしてドラッカーが、 ナチズムを社会現象として受け止め、 後年『「経済人」の終わり』で そう主張したところ、 学界からは反発を買ったと続ける。 また、ラインホルト・ヘンシュのような怪物だけでなく、 傲慢さという罪が世の中を どれほどの悲劇に陥れるかも、 ドラッカーは目の当たりにしていた。 一方のポール・シェイファーは、 「最悪の事態を防げるのは自分だけだ」 と信じたがゆえに、 目を覆うような惨状を招いた。 「善意に根差してはいたが、  またたくまにナチスの思う壺にはまり、  その手先に成り下がって行った。  世界とのパイプ役を果たし、  ナチスに戦争と大量殺戮をつづける名目を  与えてしまったのだ。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■二度の大戦を経験■~世界がどこへ向かうのか~

イメージ
 おはようございます。 道路に水たまりが残ってますが、 青空が広がる高知の朝です。 昨日は随分と雨が降りましたが、 今日は雨の心配はなさそうです。 高知も梅雨入りです。 月曜日、今週もよろしくお願いいたします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 マネジャーには、 望ましい成果を出すための 軌道修正に間に合うように、 情報を提供しなくてはいけない、 とした クレイムズは、 最近の著述家としては珍しく、 ドラッカーは二度の世界大戦を経験している、 とする。 「怪物」や「子羊」との 関わり合いをとおしてナチスと 全体主義の脅威を肌で感じ、 1920年代末のナチスの増勢と、 1933年の選挙でのヒトラーの勝利を、 間近で眺めていた。 「ドイツを出国する前夜、  のちに「怪物」として人々を恐れさせた  ヘンシュが訪ねてきたとき、  世界がどこへ向かおうとしているのかを悟った。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■強みと克服すべき弱み■~成果を測るための情報~

イメージ
 おはようございます。 仁淀川は降りしきる雨で流れが速くなり始めています。 母親の誕生日は、定宿の亀の井ホテルで過ごしました。 いい湯で、母親ものんびりできた様子でした。 今日は一日本格的な雨が続きそうです。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ エルザ先生の試験を受けて 自己採点をすると、 生徒たちはみな、 自分の強みと、 努力して克服すべき弱みとを 知ることができた。 クレイムズは、 これは、ドラッカーのマネジメント思想の 柱をなす考え方に通じているとする。 そして、 ドラッカーの著作『現代の経営』には、 次のような一節があるのだと続ける。 「マネジャーには、  自分の成果を測るための情報を与えるべきだ。  望ましい成果を出すための  軌道修正に間に合うように、  情報を提供しなくてはいけない」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■強みを伸ばす大切さ■~知ろうとする姿勢~

イメージ
 おはようございます。 まぶしい陽射しの高知の朝です。 しかしこれから段々雲が増えて、 夜には雨になりそうです。 今日は母親の98歳の誕生日、 我が家では90歳が老いの始まり、 100歳は老いの盛りなんです。 70歳なんかまだまだ若者です。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 祖母の気骨は間違いなく ビーターにも受け継がれた、 とした。 そしてエルザ先生とゾフィー先生は、 教職の魅力を教えてくれた、 と続ける。 ドラッカーは、 四年生の頃の この二人の先生との出会いがなかったなら、 教職に就くことはなかっただろう、 という。 先生たちは、 強みを伸ばす大切さを教えてくれ、 エルザ先生は、 何より大切なのは成果なのだから、 学習成果を重視するように と説いていた。 「得意な分野、  もっとがんばらなくてはいけない分野が何か、  知ろうとする姿勢が欠かせないのだ。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■祖母は実に大きな存在■~受け継がれた気骨~

イメージ
 おはようございます。 きれいな青空が広がる高知の朝です。 昨日は夕立がありましたが、 今日は一日晴れて夏日になりそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いいたします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 両親が主催したパーティーの 参加者の薫陶を受けて、 幼いピーターは心の窓を開き、 これが後年のさまざまな 功績の素地となった、 とした。 そしてドラッカーの祖母は、 決して「愚かな老女」などではなく、 実に大きな存在であり、 謙虚さと知恵に溢れていたばかりか、 気骨を示した、 と続ける。 この気骨は間違いなく ビーターにも受け継がれており、 祖母と同じく後年のピーターもまた、 手法こそ違っても、 ナチズムに果敢に挑んだ。 「祖母は路面電車のなかで若者をいさめ、  ビーターは自分の主張を原稿にしたため  発禁処分を受けた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■人格形成や思想への影響■~ピーターの心の窓~

イメージ
 おはようございます。 雲が空を覆う高知の朝です。 今日は一日曇り、 雨の心配はなさそうですね。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 ドラッカーの人格形成や 思想に影響をおよぼした 人や出来事を取り上げたが、 彼ら彼女らは、 ドラッカーの人生にとって 特別な意味合いを持ったのだ、 とした。 そして彼らが、 ドラッカーの人間性に与えた影響は 計り知れないものがあると続ける。 彼らはドラッカーの著作活動や、 人生のテーマを生み出すとともに、 世界観を狭めるのではなく 広げる役割も果たした。 両親が主催したパーティーの参加者たちは、 幼いピーターに 政治、芸術、科学、法律、経済など、 さまざまな分野に関心を持つように教えた。 「彼らの薫陶を受けて、  ピーターは心の窓を開き、  これが後年のさまざまな功績の素地となった。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■人格形成や思想への影響■~『主が磔になった』場面~

イメージ
 おはようございます。 快晴の高知の朝です。 朝方はこのところの タオルケット一枚では寒い位でしたが、 日中は晴れて暑くなりそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ヘンシュの罪とシェイファーの罪よりも、 二〇世紀に特有の無関心こそが 最大の悪かもしれない とした。 そしてたとえば、 ある卓越した生化学者は、 人を殺したわけでも、 嘘をついたわけでもないが、 『主が磔になった』場面についての 証言を拒んだのだと続ける。 クレイムズは、以上はドラッカーの人格形成や 思想に影響をおよぼした人や出来事の ごく一部にすぎず、 すべてを数え上げるのは 不可能だろうとする。 「ここでは特に、  深遠な影響をおよぼした人物だけを取り上げた。  彼ら彼女らは、  ドラッカーの人生にとって  特別な意味合いを持ったのである。」

■20世紀に特有の無関心■~より大きな害悪~

イメージ
 おはようございます。 快晴の高知の朝です。 肌寒く感じますが、 日中は気温が上がりそうです。 寒暖差にお気を付け下さい。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 人間の多くは凡庸であるため、 人間は決して悪と取り引きしてはいけない、 とした。 そしてそれは、必ず悪に都合のよい条件で 取り引きが成立するからだ、 と続ける。 さらに、ヘンシュのように、 自分の野望のために悪を利用しようとすると、 逆に悪魔の手先になってしまい、 シェイファーのように、 事態がさらに悪化するのを防ごうとして 悪と手を組むと、 やはり悪魔の手先になってしまう、 とする。 ドラッカーは、 このテーマの結びに、 怪物と子羊のどちらが より大きな害悪をもたらすか、 という問いを投げかけている。 「権力を追い求めたヘンシュの罪と、  シェイファーの自信過剰と傲慢さの罪、  どちらがより性質が悪いだろうか。  もしかしたら、これら昔の悪よりも、  20世紀に特有の無関心こそが  最大の悪かもしれない。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■悪は決して陳腐ではない■~人間の多くは凡庸である~

イメージ
おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 この雲は取れて晴れの一日になりそうです。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 政治哲学者ハンナ・アーレントが ナチス戦犯アドルフ・アイヒマンに関して、 「悪の陳腐さ」という表現を 用いていることについてドラッカーは、 『これ以上ないほど不適切な表現だ』 とした。 そして、悪は決して陳腐ではないと続ける。 さらに、悪人はえてして陳腐だが、 悪がヘンシュやシェイファーに乗り移るのは、 まさに、悪が巨大で人間が 小さな存在だからである、 とする。 「しかも、悪は決して陳腐ではないが、  人間の多くは凡庸であるため、  人間は決して悪と取り引きしてはいけない。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■「悪の陳腐さ」という表現■~戦犯アドルフ・アイヒマン~

イメージ
 おはようございます。 雲が空全体に浮かんでますが、 概ね晴れそうです。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ シェイファーは、 『ベルリナー・ターゲブラット』に転職したが、 心配したとおり、 ナチスに利用されることとなった。 シェイファーがこの仕事を引き受けた二年後、 彼も『ベルリナー・ターゲブラット』も ナチスに利用し尽くされた挙句に、 すっかり「処分」され、 跡形もなく姿を消したという。 『傍観者の時代』の「怪物と子羊」 という章でドラッカーは、 ラインホルト・ヘンシュと ポール・シェイファー、 このふたりの存在意義を考察し、 そのなかで、 ドイツで生まれアメリカで活躍した 政治哲学者ハンナ・アーレントの 言葉を引いている。 「アーレントはナチスの戦犯  アドルフ・アイヒマンについての自著で、  「悪の陳腐さ」という表現を用いているのだ。  これをドラッカーは、  『これ以上ないほど不適切な表現だ』  としている。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■ナチスに利用されたシェイファー■~とんでもないはみ出し者~

イメージ
 おはようございます。 明るい陽射しの高知の朝です。 早いもので今日から6月、 梅雨、台風、猛暑の季節に移ろいます。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ シェイファーは、 ナチスも『ベルリナー・ターゲブラット』も、 自分のような人材を必要としているはずだ、 とした。 さらに、 何かと相談相手になってくれている人物が、 『ベルリナー・ターゲブラット』の記者をしていたが、 ユダヤ人であるため、 ナチス政権の誕生とともに職を追われることになったが、 自分はその人物に恩義があり、 祖国にも恩義があると続けた。 こうしてシェイファーは、 『ベルリナー・ターゲブラット』に転職したが、 ドラッカーやモントゲラスが心配したとおり、 ナチスはさっそくシェイファーを利用した。 ドラッカーは、 シェイファーには肩書き、報酬、名誉などが与えられ、 ナチスは彼が編集主幹に任命された事実を取り上げて、 ナチス、あるいはナチスによるメディアの処遇をめぐる外国新聞の記事が、 どれもみなユダヤ人たちによる捏造だった証拠だ、 と訴えたとし、さらに続ける。 「ナチスの残虐非道さが漏れ伝わると、  そのたびにシェイファーを、  ベルリンの各国大使館や外国特派員たちのもとへと赴かせ、  『とんでもないはみ出し者』が起こした事件であり、  二度とこんなことは許さない、  とじっくり説明させた。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)