投稿

■水溜まりは好きである。■~人生で最高の日~

イメージ
おはようございます。 未明の川崎、 分厚い雲が暗い空を覆っています。 夜には雨が降り始め明日にかけ続きそうですね。 気温が下がれば、雪になるんでしょう。 遅くなる方は雨具をお忘れなく。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、そのデモの日 目覚まし時計で目を覚まし、 窓辺に飛んでいった。 大雨だと折角の行進が 中止になるおそれがあったが、 雨はやみ、星空が見えた。 赤旗を掲げたドラッカーを先頭に、 デモ隊は労働歌を歌い続け行進し、 ドラッカーは、人生で最高の日だと思った。 そして、ようやく集合地近くの 市庁舎のある広場にさしかかったとき、 ちょうど私の進路に、 水溜まりが縦に待ち構えているのが見えた、 とする。 「水溜まりは好きである。  この年になっても好きである。  じゃぶじゃぶいう感触がたまらない。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ 「僕のいる場所ではない」)

■最年少の最新参者■~法律違反であることが気持ちを高めた~

イメージ
おはようございます。 未明の空は、どうやら晴れの様です。 昨日はしつこい雨でしたが、 今日は大丈夫そうです。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 1923年11月11日に行われた ウィーンの行進は、 ソ連のメーデーよりも古い 最古の「自発的デモ行進」だった、 とした。 そして、その行進の先頭は、 各地区の青年団で、 青年団の先頭は輪番となっていた。 その年は、ウィーン市第19区 ドゥブリング地区の青年団で、 そのまた先頭が、 ギムナジウム(中高一貫の進学校)の生徒であり、 その先頭を赤旗を掲げて行進する者が最年少の 最新参者であって、 それがドラッカーだった。 法的には、政治活動は14歳未満は 認められなかったが、 八日の違いが重大な問題に なるはずはなかった。 「逆に、法律違反であることが   私の気持ちを高めた。  全行進の先頭を進むことを引き受けたのは、  そのせいもあった。  当時の私がさほど目立たない存在だったことも、  引き受けた理由の一つだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ)

■赤旗を揚げデモの先頭に■~最古の「自発的デモ行進」~

イメージ
おはようございます。 未明の川崎、暗い空です。 ところどころ降った雨も、 今は降ってないようです。 今日はこれから晴れてきそうですが、 今週は雨が多そうですね。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 自分自身が 観察者であることに気づいたのは、 14歳の誕生日の8日前、 1923年11月11日のことだった、 とする。 そしてその日は、1918年に オーストリアが第一次大戦に敗れ、 ハプスブルク家の最後の皇帝が退位し、 共和制が宣言された記念日 「共和国の日」だった、 と続ける。 戦争に負けた日ではあったが、 社会主義者の町になっていた ウィーンでは勝利の日であり、 店は閉められ、 車の通行は止められた。 「ウィーンの町全体が、  赤旗を先頭に行進する労働者の手に渡された。  集合地の市役所前では革命歌が歌われ、  階級なき社会の到来が約束された。  ウィーンの行進は、  ソ連のメーデーよりも古い  最古の「自発的デモ行進」だった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (プロローグ)

■観察者が生まれた■~記録、思索、熟考すべき人~

イメージ
おはようございます。 未明の川崎の朝、暗い空です。 明け方の地震は久しぶりに長く感じた。 内陸での震度4、常に気を付けておく 必要がありますね 連休明け、さぁ頑張りましょう。 今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 常々自らを”傍観者”と称する。 そして、この書でプロローグとして、 次のとおり書き始めている。 観察者自身に取りたてての歴史はなく、 舞台にはいるが演じてはおらず、 観客でもない。 そして、その観客は少なくとも 芝居の命運を左右するが、 観察者は何も変えない。 しかし、観察者は、 役者や観客とは違うものを、 違う見方で見、観察しそして解釈する。 本書は、時代史でも自分史でもなく、 登場人物はドラッカーの歩みに 合わせて登場するが、 自身についての本ではないとする。 「私の経験、生活、仕事は伴奏にすぎない。  ただし、本書はあくまでも主観的である。  写真と同じである。  本書は、私の心を打った人たちと  出来事について語る。  記録し、思索し、熟考すべき人たちと、  出来事について語る。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」(プロローグ)

■観察と解釈の価値■~多様な個と彼らの物語~

イメージ
おはようございます。 穏やかな青空の朝です。 今日は成人の日。 晴れ着の足元を気にする必要は なさそうな天候の様ですね。 三連休最終日、ゆっくりお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 自分自身に人物を創作する力があると 思ったわけではないが、 報告することはできるかもしれないと 考えたのだった、 とした。 そして、ここで選んだ人たちは、 時代を代表する人物でも、 有名人でもなかった、 と続ける。 登場人物のうち、本当の有名人は、 ドラッカーが八歳のときに 握手をさせられた ジークムント・フロイトだけだった。 「私は、私の心を打った人たちを登場させた。  それぞれが、それぞれの話をもつ人たちであって、  しかも、観察と解釈の価値のある人たちだった。  そして何よりも、社会とは、多様な個と、  彼らの物語からなるものであることを  教えてくれる人たちだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 観察と解釈の価値のある人たち)

■人物を創作する力■~写真は日光を伝えない~

イメージ
おはようございます。 夜明け直後の川崎の朝、 空には雲がびっちりです。 連休中日の日曜、天気はイマイチの様です。 ゆっくりお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 データが人柄を伝えず、 写真が牧場の日光を 伝えないのと同じように、 社会科学では、 時代の本質と意味を 伝えることはできず、 それができるのは、 人を描くことによってだけである、 とする。 そして、ジェーン・オースティン、 バルザック、ディケンズ、 トロロープ、トルストイ、 チェーホフ、ヘンリー・ジェームズ、 ジェームス・ジョイス、 トーマス・マンなど、 一流の一九世紀の作家が これを行なった、 と続ける。 ドラッカーは、 本書の登場人物は、 どの時代にもいるような人たちであるが、 その彼らが、 過ぎ去ったあの時代の本質を伝えている、 とする。 「私が偉大な作家の真似をできると  思ったわけではない。  私には、人物を創作する力はない。  しかし私は、   報告することはできるかもしれないと  考えたのだった。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 観察と解釈の価値のある人たち)

■時代の本質と意味■~データは人柄を伝えない~

イメージ
おはようございます。 未明の川崎の朝、曇り空の様子です。 年始休暇明けの長い一週間が終わり、 三連休、ゆっくりお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 本書は、二つの大戦の間の ヨーロッパとアメリカを通して、 過ぎ去った日々を 伝えようとするものである、 とする。 そして、 ドラッカーが本書を構想したのは、 自身の子供、学生、若い友人たちにとっては、 それらの過去の日々が、 急速に、古代アッシリアの都や神々のように、 理解しがたいものになりつつあることを 実感したためだった、 と続ける。 ドラッカーは、 もちろん、この時代についての 歴史、伝記、数字が 不足しているということではないが、 それらの社会科学では、 時代の本質と意味を伝えることはできない、 とする。 「それは、データが人柄を伝えず、  写真が牧場の日光を伝えないのと同じである。  それができるのは、  人を描くことによってだけである。」 ~P.F.ドラッカー「ドラッカーわが軌跡」 (■新版への序文 観察と解釈の価値のある人たち)