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■なすべきことは、資源よりも多い■~活動の優先順位を決める~

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ドラッカーは、公的機関が”成功”するための条件について、 自らに課すべき、六つの規律があるとする。 第三規律【活動の優先順位を決める】 第二の規律で、明確で、実現可能な目標を定めた。 次はその目標を達成するために行う活動についての規律。 そもそも公的機関に限らず、あらゆる組織にとって、やるべき活動は そこにある資源、つまり、人、時間、コストなどより多い。 なので、優先すべきものとそうでないものを見極めることが必要となる。 そうすることによって、まずなにをやる必要があるのか、 それはどこまでやれば成果をあげたと言えるのか、 さら誰の責任でいつまでに行うのかを定めることができる。 「なすべきことは、利用しうる資源よりも多く残る。 機会は実現のための手段よりも多い。 したがって、優先順位を決定しなければ何事もなしえない。」 ~P.F.ドラッカー「創造する経営者」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット

■空腹の根絶ではなく、飢餓の減少■~目標は明確であり、実現可能なこと。~

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ドラッカーは、公的機関が”成功”するための条件について、自らに課すべき、六つの規律があるとする。 第二規律【目的の定義により目標を明確にする】 第一の規律で、自らの事業とその目的を明らかにした。 ”わが社の事業は何か。 わが社の事業は何でなければならないか。 わが社の事業は何にならなければならないか。” 次に行うことは、その目的に基づいて、目標を明確化すること。 いかなる成果が、どこで必要か、どの程度必要か、さらにいつまでに必要か等についての目標を定める。 大切なことは、目標は明確であり、実現可能なこと。 そして、活動の結果が成功であったのか、失敗に終わったのかの判断が可能であること。 ドラッカーは、”飢餓の撲滅”という使命を例にあげ、目標は、具体的で、実現可能なレベルである ”飢餓の減少”でなければならないとする。 「公的機関は、実現可能な目標をもたなければならない。 目標は空腹の根絶ではなく、飢餓の減少でなければならない。 公的機関は実現可能な目標を必要とする。 達成したと言える目標を必要とする。」 ~P.F.ドラッカー「イノベーションと起業家精神」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット

■自らの事業を定義する■~「事業は何か、何であるべきか」~

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ドラッカーは、公的機関が”成功”するための条件について、自らに課すべき、六つの規律があるとする。 第一の規律【自らの事業を定義する】 まず、行うべきことは、自らの事業が”誰のために”、”どんなことを”、 ”どのように”行うのかなどを定義すること。 そしてその際に重要なことは、様々な可能性を排除せず、 明らかに矛盾していると思われることでさえ徹底的に検討対象と しなければならないとする。 「目的に関わる定義を公にし、 それらを徹底的に検討しなければならない。 異なる定義、しかも一見矛盾する定義を採用し、 そのバランスを計る必要さえある。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット

■公的機関成功の条件■~自らに課すべき、六つの規律~

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それでは、公的機関はどのようにするとその活動が”成功”と言えるのか。 ドラッカーは、そのための条件について、自らに課すべき、六つの規律があるとする。 【自らの事業を定義する】  ↓ 【目的を定義し目標を明確にする】  ↓ 【活動の優先順位を決める】  ↓ 【成果の尺度を定める】  ↓ 【尺度に応じて成果のフィードバックを行う】  ↓ 【目標に照らして成果を監査する。】 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット

■人は、報われ方に応じて行動する。■~予算を生み出すものこそ成果~

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皆様   明けましておめでとうございます。 旧年中はお付き合いありがとうございました。 激震の一年が明けた新年、穏やかに始まりました。 この一年が皆様方にとって健やかな年でありますようお祈りいたします。 どうぞよろしくお願いします。 ドラッカーは、予算型組織に特有の性質について指摘する。 予算型組織の収益は、税金や母体沿組織の収益から配分されるので、 そこに働く人は、予算をいかに獲得するかが成果となると共に、 その結果が報われることとなる。 ドラッカーは、この状況は次の事実を示しているとする。 ”今日ではGNPの半分以上が、成果や業績に対し支払いを受けている企業にではなく、 約束やせいぜい努力に対し支払いを受けているにすぎない公的機関に流れている。” 「予算で支払いを受けることは、それがいかに必要であり、 いかに望ましくとも、誤った方向づけにならざるをえない。 病院や大学のように、成果ではなく、活動すなわちコストに対して 支払いを受けることも誤った方向づけにならざるをえない。 ほとんどの場合、この誤った方向づけを皆無にすることは至難である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット

■成果をあげるなかれ■~効率やコスト管理は美徳ではない。~

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続いてドラッカーは、公的機関をはじめとする予算型組織の持つ危機について指摘する。 予算型組織の地位や権威は、予算の規模と人の数で計られる。 より少ない予算や、より少ない人間で成果をあげても業績とはならない。 成果に関わりなく、今年の予算を使い切らなければ、次年度には予算が 減らされることとなる。 組織は、優先順位を付け集中することなしに、成果をあげることはできないが、 予算依存は、これを妨げる。 その結果、まちがった目標や、古くなった活動、陳腐化したものの廃棄を 難しくし、無駄な仕事に関わる職員や組織を多数抱えることになる。 いかなる組織でも、現在行っている活動を止めたくはない。 しかし企業は、この活動結果が顧客に受け入れられなければ顧客によって その活動は葬り去られる。 一方、公的機関のような予算型組織は、顧客による洗礼を受けない。 それどころか、公的機関は今行っていることを正当化し、公益に合致するに 決まっているとする。 このような前提に立つ公的機関にとって、”われわれの事業は何か”との問いは、 常に危険である。 つまり廃棄と優先順位そして、集中して成果をあげることを避ける。 しかし公的機関は自らの活動を正当化しなければならない、そこで国民と自らを あざむかなければならなくなる。 『したがって今日、あらゆるサービス機関が守るべき原則は、  「現在行っていることは永遠に続けるべきものである」ではなく、  「現在行っていることは、かなり近いうちに廃棄すべきものである」  でなければならない。』 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット

■公的機関と企業は何が違うのか。■~予算獲得こそ存続のための第一要件~

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では、公的機関と企業は何が違うかのか。 ドラッカーはその違いについて、まず支払いの受け方にあるとする。 企業は顧客が欲しているもの、代価を払う気のあるものを生み出したときにのみ支払いを受ける。 企業においては、顧客の満足が成果と業績を保証する。 一方、公的機関は成果や業績に対して支払いを受けるのではなく予算によって運営される。 そしてその予算は、成果に対する支払いではなく、活動とは関係のない税金から割り当てられる。 ドラッカーは、予算型組織である公的機関はにとって、成果とはより多く予算を獲得することで、 業績とは、今の予算を維持ないし増加させることであるとする。 「したがって、成果という言葉の通常の意味、 すなわち市場への貢献や目標の達成は二義的となる。 予算の獲得こそ、予算型組織の成果を測る第一の判定基準であり、 存続のための第一の要件となる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット