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■大切な資本資源の集約■~企業にとって何が必要なのか~

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おはようございます。 未明の川崎、快晴の朝です。 概ね晴れ、寒い一日になりそうです。 今日もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 企業内での教育・訓練に 必要な年数が増加すると共に、 これに対する投資は増加し、 個人に与えられている道具や機械などの 資本を上回っていることが多いとする。 そして、このような教育を受けた人たちは、 一度レイオフに追い込まれると 二度と戻ってこないかもしれないため、 企業はこの大切な資本資源を集約して、 ひとつ屋根の下に確保し続けなければならなくなると続ける。 ドラッカーは、結論として、 今日、継続的で安定的な 雇用を求める動きが、 労働組合によって 推進されているようなところでは、 そうした雇用を求める重圧が、 ますます企業の内部から 生まれてくるようになるとする。 「そしてその重圧が、  技術的・経済的な面で、  さらには人的な面で、  企業にとって何が必要なのかを  教えてくれるのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1950年代)

■知識を武器にして働く人たち■~教育・訓練に必要な年数の増加~

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おはようございます。 概ね晴れ模様の川崎の朝です。 昨日は午前中は晴れて暖かでしたが、 午後は陽が陰り、風も強くなり寒くなりました。 今日の日中は、風も止み暖かくなりそうですね。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 雇用の継続と安定に対する 大きな重圧の二番目は、 製造と流通双方の分野で活用されている 現代の生産技術だとした。 そして、企業では、高度な教育を受けた人や、 技術的な仕事、専門的な経営に関連する仕事ができる人たちを 雇用する傾向が強まっていると続ける。 ドラッカーは、 労働力が熟練非熟練にかかわらず 肉体労働者で構成されていた状態から、 知識を武器にして働く人たちが 大部分を占める状態へと 急速に転換している、 とする。 「こうした労働力の実態は、  企業内での教育・訓練に必要な年数が  増加している事実を教えてくれています。  文字通り置き換えの利かない知識、経験そしてスキルが、  労働者の重圧になる傾向が強くなっているのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1950年代)

■現代の生産技術■~”変動費”から”固定費”への変化~

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おはようございます。 この時間で、夜明けの兆しが見える 川崎の朝です。 夜明けが日一日と早まってますね。 三連休は好天が続きませんでしたが、 今日は概ね晴れそうです。 路面凍結、足元に気を付けてお出かけ下さい。 今日もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 雇用の継続と安定に対する三つの大きな重圧。 その二番目は、 製造と流通双方の分野で活用されている 現代の生産技術。 この生産技術に関する工場や店舗への、 大規模な投資が行われることにより、 企業は短期的な需要の変動に 柔軟な対応が難しくなる。 ドラッカーは、 一方企業に働く者は、 生産の規模に関係なく、 生産設備そのものが現実に稼働している限り、 雇用維持の必要な労働者の数は 増加していくのだとする。 「言い換えれば、人件費は今、  急速に”変動費”から”固定費”へと変わっているのです。  最後にそしておそらく長期的に見て、  この状況のもとでは最も重要な要素でしょう。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1950年代)

■産業・経済への三つの重圧■~雇用の継続と安定~

おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 三連休最終日の天気はまた下り坂、 寒い一日になりそうですね。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 1957年パリで開催された 第一回国際経済会議で行なった アメリカ代表団の代表としての ドラッカーの発言。 ドラッカーは、 現代の産業・経済には 三つの大きな力が存在しており、 それらが雇用の継続と安定に対する 重圧となっている、 とする。 そして、一番目の力は、 組織化された産業別労働組合を通して 加えられる重圧で、 労働者が自分の関心事や願い事の中で、 雇用の安定をいの一番に考えるのは 自然のなりゆきだと言う人もいるが、 この見解はかなりの誇張である、 と続ける。 わが国で働いているたくさんの労働者の 関心事や願い事を順位づければ、 給与水準、労働時間そして昇進の機会といったものも、 雇用の安定と肩を並べて上位に来るのではないだろうか。 ドラッカーは、 そもそも「自然のなりゆき」とは言っても、 雇用の安定は労働者の最近の心配事であり、 三〇年前なら、賃金や労働条件のほうが 間違いなくいの一番になっていただろうし、 ひと世代前なら、雇用の安定は労働者が 真剣に捉える関心事の中に 入っていなかったかもしれないとする。 「言い換えれば、私たちはこの産業社会で、  さまざまな目標設定と労働者の強い願望に  根源的な変化が起こっているという事実に  直面しているのです。  しかもそれは、そこから経営の難題が生み出されると同時に  チャンスも生まれてくる、  そんな変化なのではないでしょうか。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1950年代)

■指南書『現代の経営』の成果■~ドラッカーの特徴的な思考パターン~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 窓から見ると、薄っすらと残り雪が そこそこを白く染めています。 大雪予報がは連れほっとしましたが、 明日はまた降雪予報が出ています。 三連休のお出かけは今日が良さそうですね。 良い休日をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーが『現代の経営』を発表した数十年後、 経営学者のジェームズ・C・コリンズは、 GE、J&J、P&G、HP等の"ビジョナリー・カンパニー"の 背景を探究してみると、どの企業でも、 ドラッカーの"特徴的な思考パターン"が認められた、 と書いている。 ドラッカー自身は、コンサルタントと教授の仕事を 始めてから10年が経過したところで、 『現代の経営』によってその隙間を埋めていただけ、 と語っているが、それまでこのような著作は まったくなかったため、 ドラッカーは、ある研究分野の基礎を、 自分自身が作っているという現実をよく自覚しながら、 腰を据えてあの著作を書いたと述べている。 「一九五〇年代に、ドラッカーはまた、  「知識労働者」という新しいことばを  生み出しています。  それ以降、ドラッカーは一貫して、  知識が決定的に重要な生産のための要素、  であるとして、  土地、労働そして資本に取って代わっていく過程を  真剣に見つめ続けていくのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1950年代)

■"資本主義の黄金時代"■~成長の要素としての経営~

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おはようございます。 暑い雲が空を埋める川崎の朝です。 これから記録的な寒波が関東地方に近づき雪を降らせそうです。 三連休初日、足元に気を付けてお楽しみ下さい。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 本書編集者ワルツマンは語る。 経営史家のA・D・チャンドラー・Jrは、 1950年代を"資本主義の黄金時代"と呼んだ。 この時代のアメリカの大企業は、 資本集約型のテクノロジーとともに 知識集約型の新しいテクノロジーを 活用することによって、 経済成長を加速させた。 こうした成長の要素に、 経営という要素を加えることの 道筋を示したのがドラッカーであった。 1954年に記した『現代の経営』は、 その基礎を修得するための指南書となり、 無数の経営者が手にした。 「そこに書かれていたのは、  「われわれのビジネスとは何か、どうあるべきか」  「目標と自己管理による経営」  「組織の精神」  「最高の実力を発揮させる」  といったテーマでした。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1950年代)

■神話の第一義的な目的■~二重の特性を持つ存在~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 昨日は初春の陽気、今日はまた冬戻りです。 暖かくしてお過ごし下さい。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 国の神話が、私たちが共通して持っている 人間性まで表現しなかったとしたら、 本物の神話になるはずはないのだ、 とした。 そして、国の神話は、 それが本物の神話となり、 本当に理解されるためには、 人間という存在の両極性を 象徴的に表現しなければならないとする。 「結局のところ、  人は生まれつき二重の特性を持つ存在である  ―動物であると同時に個人である―  ことを象徴的に表現することが、  あらゆる神話の第一義的な目的なのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■集団の集団からの分裂■~本物の神話になるはずはない~

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おはようございます。 既に薄明りが射す川崎の朝です。 朝が段々と早くなりましたね。 昨日は寒い雨の一日、 一転今日は4月並の気温になりそうです。 上着での調整が必要ですね。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 国の神話は集団の習慣を築き上げ、 集団の行動へと導くのだ、 とした。 しかし、それと同時に、 国の神話は集団の習慣を疎んじて、 集団の行動に背を向けるという 逆説的な面も持つと続ける。 それでも、国の神話というのは、 あらゆる人に共通の経験を表現している 普遍的な神話だという事実から、 人間としての存在の本来的な経験を重ねる 他の世界の例と同じように、 政治的な経験をする世界においても みな似た者同士なのだ、 ということがわかるのだとする。 「国の神話は、  もし、それが集団の集団からの分裂だという  事実を表現しなかったなら、  本物の神話になるはずはないですし、  本物の理解も得られるはずがありません。  しかも国の神話が、  もし、私たちが共通して持っている  人間性まで表現しなかったとしたら、  本物の神話になるはずはないのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■集団の外に存在しているもの■~アリやハチも社会的動物~

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おはようございます。 未明の空、雲が多い川崎の朝です。 今日は雨模様、傘と防寒着をお忘れなく。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 アリやハチもヒトと 同じような社会的動物であり、 そのどちらも、 群れの支配者を引きずり下ろし、 自分の支配体制を構築できる、 とする。 しかし、集団そのものの 根本的秩序を変えられるのはヒトだけで、 そのヒトだけに国の神話が存在するのだ、 と続ける。 つまり、ヒトは集団の中に 存在している社会的動物ではあるものの、 常に個人として集団の外に 存在しているものなのだとする。 「最後の条件は、国の神話が常に、  他のいずれの集団にも所属していない者、  忠誠を感じない者について語っていることです。  国の神話は集団の習慣を築き上げ、  集団の行動へと導くのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■人はズーン・ポリティコンか■~自分の経験を合理化できる~

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おはようございます。 未明の川崎は冷え込んでいます。 昨日は4月並の陽気、今日は一転真冬の寒さになりそうです。 異常な温度変化、乾燥、インフルエンザ、 体調管理に十分お気を付け下さい。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 「本物の神話と本物の国を手に入れるために、 私たちはどんな神話を持つべきか」という 問いかけに対する答えを自分たちの力で 考え出すという仕事は、 非常に大切だとした。 そして、国の神話について 適切な解釈をするためには 確かな前提条件がいくつか 必要なのではないか、 と続ける。 第一の条件は、 組織化された集団は明らかな現実であり、 人は生まれながら、 その集団の中でしか生存できない社会的動物である ということ。 この事実を認めていない神話の解釈は、 それがどんなものであっても真実ではなく、 思いがけない間違いにつながっていく 可能性もあるのだとする。 「けれども、二番目の条件は、  私たちには国の神話があるというまさにその事実が、  つまり私たちには自分の経験を合理化できるという事実が、  人は社会的動物(ズーン・ポリティコン)だとまでは言い切れない、  そして、その存在が集団への帰属によって説明されたり  規定されたりするわけではない、  ということも教えてくれることです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■どんな神話を持つべきか■~その疑問に最終的な答えを出すため~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 これから気温上昇、初春の陽気になりそうです。 今日は知り合いのミャンマー人エンジニアが 高田馬場で開催するIT勉強会にお邪魔し、 久しぶりにPM道のさわりをご披露してきます。 若いエンジニアたちに期待してます。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 迷信は、論理と理性が放つ光の前で崩壊する、 とした。 そして、神話だけが、 現実に対して合理的に立ち向かう力を 私たちに与えてくれる、 ということを意味しているだ、 と続ける。 そうなると、現実に国というものが存在するのか、 それとも存在するべきなのかとの問いかけは、 まったく意味がなくなり、 国の神話があるというまさにその事実が、 意味のある問題提起はひとつだけしかないことを 教えてくれている。 それは、「本物の神話と本物の国を手に入れるために、 私たちはどんな神話を持つべきか、 そしてそれをどのように解釈すればよいのか」という問いかけであり、 これに対する間接的な形の答えは、 部族、都市国家、社会、法律、民族、人種などの 神話の標題を変える、国を意味するのに違ったことばを使うこととなる。 「もちろん、新しい標題には  それぞれに違った意味が与えられ、  明確な宣伝目的を持って広まっていきます。  ところが、この新しい標題が生まれると  すぐに昔からおなじみの疑問がわいてきます。  実は新しい名称は、  その疑問に最終的な答えを出すために  考え出されていたのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■超自然的な存在としての擬人化■~論理と理性が放つ光の前で崩壊する~

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おはようございます。 未明の川崎、今日も快晴です。 西高東低の真冬の一日ですが、 日中は暖かくなりそうですね。 良い週末をお過ごし下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 意識的に国を超自然的な存在として 擬人化してはならないとし、 さらに、私たちは擬人化の外観がなくても、 国を超自然的な存在として見ている、 とする。 そして、私たちは国に永続性を与え、 その姿が見えないのに現実性や 実力を与えているという事実から、 私たちは国に超自然の見えざる体を 与えていることがわかる、 とする。 「けれども、こうしたことがそのまま  合理主義者が考えるように、  私たちがただの迷信を相手にしているということを  意味するわけではありません。  迷信は、論理と理性が放つ光の前で崩壊するからです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■人間の生命の根源的な経験■~これが本物の神話というもの~

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おはようございます。 未明の川崎の朝、今日は晴れてます。 昨日は積雪のおそれもありましたが、 大したことはなくてよかったですね。 今日は快晴の一日になりそうです。。 金曜日、今日もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 何であれ存在しているものを 否定することはできるとした。 そして、そんなことをしても、 私たちのさまざまな感覚による経験を 否定するのと何の変わりもない、 と続ける。 しかも、そうすることで、 政治的な効果を生むこともできなければ、 行動を起こすこともできなくなる。 政治の世界にいる人は、 人間の生命の根源的な経験として、 組織化された集団が存在する現実を 受け入れなければなりません。 「本物の神話として、   私たちみんなに共通している経験   そのものの象徴的な表現として、   国の神話を受け入れなければならないのです。   そして、これが本物の神話というものなのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■”忠誠”と呼んでいる経験■~存在しているものを否定~

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おはようございます。 雲が寒空を埋める川崎の朝です。 今日は乾燥状態の東京地方に、 久しぶりにお湿りがありそうですね。 折り畳み傘が必要そうです。 今日も一日よろしくお願いします。 - --------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 国というこの”集団”が 存続し続けるためなら 個人が命を落とすことなど 何とも思わない、 といった状況が存在していることが わかっているとする。 このような存在を合理的に説明し、 パンがまったくないよりも その塊の半分でもあるほうがまし、 という目先の考えに頼る状態から、 国を発展させようとする方法もあるだろうが、 こうした方法に頼っていては、 大きな発展など期待できないと続ける。 「確かに、非常に重要な政治的経験、  すなわち私たちが”忠誠”と呼んでいる経験についての  合理的な説明はできないものです。  そうした根源的な経験が存在すること、  そして個を除けば何であれ存在しているものを  否定することはできます。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■国を神話と呼ぶこと■~実体があると実感する経験~

おはようございます。 未明の川崎、 雲が多いようです。 今日は風が少し納まりますが、 気温は低いようです。 暖かくしてお過ごし下さい。 週中日、今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ここまでは「国の神話」について語るための、 講演の枕として話ししてきたが、 初めて国のことを神話だと語った人たちは、 ここで使っている意味での神話を 理解していなかったとする。 彼らは、国を神話と呼び次の様なことを 言っていたと続ける。 「現実に国といったようなものは存在しない、 存在するのは自分の力で生きている個人だけだ。 そもそも、国があるというのはウソであり、 そのウソよりいけないのは 国というものが存在するように取り繕うことだ」 「しかし国は、私が今まで使っている意味においては、  ”現実”の神話なのです。  ある集団の一員であるという経験  ――つまり、集団が本物である、存在している、  そして確かな実体があると実感する経験――は、  私たちの誰もが持っている経験です。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■神話が表現している経験の解釈■~哲学と論理学によって与えられる~

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おはようございます。 未明の川崎、空は快晴の様です。 昨日の日中は暖かな時間帯もありましたが、 今日はしっかりと真冬の寒さになりそうです。 暖かくしてお出かけください。 今日も一日よろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 神話は的を射た疑問を投げかけてくるが、 それについて必ずしも正しい答えを 用意しているとは限らない、 とした。 そして、その答えは、私たちが神話を解釈し、 神話が表現している経験を解釈することによって 初めて得られるものだと続ける。 簡単に言えば、答えは哲学と論理学によって 与えられるもので、 このふたつの学術分野はもっぱら、 基礎的な神話の分析、解釈そして 批評に取り組んでいる。 「これらの答えは正しいかもしれませんし、  間違っているかもしれません。  そのどちらになるかは、  哲学者と論理学者の主義主張、  手法そして意図によって決まるのです。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)

■疑問についての判断の産物■~的を射た疑問を投げる~

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おはようございます。 未明の川崎、 夜明けにはまだ30分ほどあります。 雲が多い空模様ですが、 雨の心配はなさそうです。 従って乾燥状態が続きますので、 ご注意下さい。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 神話はただの経験ではなく、 経験の象徴的な表現だ、 とした。 そして、神話はそれ自体、 すでに私たちの意識や理性、信念の産物であり、 言い換えれば、私たちの経験の中で 関係があるのは何か、 そして私たちの経験が教えてくれる 本当の意味とは何か、 という疑問についての 判断の産物だと続ける。 どんな神話も、 実際的なテストである 時間のテストに耐えたのであれば、 価値のある神話になるが、 もし、もっともらしいシンボルを使っても、 人類に共通の経験を表現できなかったとしたら、 そうした神話は生き残れなかったはずだ。 「神話はどんなときにも  的を射た疑問を投げかけてきますし、  常に健全な大論争を引き起こしてくれるのです。  それでも、必ずしも正しい答えを  用意しているとは限りません。  まったく答えがないのが実情です。」 ~P.F.ドラッカー 「ドラッカーの講義(1943-1989)~マネジメント・経済・未来について話そう~」 (1940年代)