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■外の世界を欺こうとするもの■~『タイム』、『フォーチュン』、『ライフ』~

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 おはようございます。 小雨の降る高知の朝です。 この雨、日中は続きそうですね。 今日は涼しそうです。 金曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ シェイファーは、 ナチスも 「ベルリナー・ターゲブラット」も、 自分のような人材を 必要としているはずだ、 とした。 モントゲラス伯爵はシェイファーに、 ナチスはあなたのように 尊敬される人物を前面に出して、 外の世界を欺こうとするのでは ないだろうかと諭した。 シェイファーは、 『タイム』の創始者ヘンリー・ルースからじきじきに、 『タイム』、『フォーチュン』、 さらにこののち創刊される写真誌『ライフ』の ヨーロッパでの首席特派員になってもらえないか、 という手紙を受け取っていた。 「『いずれは総責任者に』という含みを持たせた内容だった。  シェイファーの妻も、  このポストを受けてほしいと夫に懇願していた。  ところが、シェイファーは  いっさい聞く耳を持たなかった。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■ナチスは私を必要とする■~自分で世の中を変えられる~

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 おはようございます。 青空が広がる高知の朝です。 昨日は夏日になりましたが、 今日は晴れてもそこまで上がらないようです。 夜には台風一号の影響で雨が降るかも、です。 木曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ クレイムズは、 シェイファーは、 フランクリン・ルーズベルトに 大統領就任時まで仕えていた人物であり、 決して愚か者ではなかった、 とした。 そして、 ナチスの正体を誰よりもよく見抜いていたが、 自分の力で世の中を変えられるのではないかと 考えていたのだと続ける。 シェイファーは、 このような暗い時代だからこそ、 自分自身がこのポストに 就かなくてはいけないと思うのだとし、 最悪の事態を防げるのは 自分しかいないだろうとする。 さらに続ける。 「ナチスはわたしを必要とするでしょうし、  『ベルリナー・ターゲブラット』もまた、  わたしのように西欧をよく知り、  誰に話をすべきか、  誰の意見を聞くべきかを心得た人材を  必要としているはずです。  彼らの誰ひとりとして  外の世界のことを知りませんから、  わたしが必要でしょう。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■ルーズベルトを仕えた人物■~著名記者ポール・シェイファー~

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 おはようございます。 明るい陽射しの高知の朝です。 昨日の豪雨には驚かされましたが、 今日は一日晴れて初夏の陽気になりそうです。 水曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーはモントゲラス伯爵からの誘いは 嬉しい驚きだったが、 ドラッカーがロンドンに着くと、 伯爵も事務所を引き上げようと しているところだった。 伯爵もまた、 ナチスが政権をとったという知らせに接して、 職を辞したのだった。 伯爵は、 ニューヨーク出身の著名記者ポール・シェイファーが、 『ベルリナー・ターゲブラット』に就職するのではないか、 とひどく気にかけていた。 ドラッカーは、 『ベルリナー・ターゲブラット』は50年以上も前から、 『ニューヨーク・タイムズ』『ロンドン・タイムズ』に 勝るとも劣らない評判を誇っている、 と説明した。 「シェイファーは、   フランクリン・ルーズベルトに   ニューヨーク州知事時代から   大統領就任時まで仕えていた人物である。   シェイファーは決して愚か者ではなかった。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■アルバート・モントグラス伯爵■~「あなたが必要なのです」~

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 おはようございます。 本格的な雨が降る高知の朝です。 この雨は強く降りそうですが、 夕方には晴れそうです。 雷注意報も出てます。 お気を付け下さい。 火曜日、今日も一日よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは計画どおり 1933年にドイツからウィーンへ逃れ、 数週間後にはロンドンへ渡った。 ロンドンには旧知である ドイツ出身の高名なジャーナリスト、 アルバート・モントグラス伯爵がいた。 ドラッカーはウィーンを発つのに先立ち、 モントゲラスに手紙を書いたところ、 電報で返信があり、 できるだけ早く来てほしい と書かれていたが、 そこには「あなたが必要なのです」 と書かれていた。 「これはドラッカーにとって    嬉しい驚きだった。  ドラッカーがロンドンに着くと、  モントゲラス伯爵も事務所を  引き上げようとしているところだった。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■あまりに冷酷非道■~モンスターと恐れられた~

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 おはようございます。 高知は朝から雨です。 今日は夜まで続きそうですね。 昨日は朝から夜まで JAZZ LIVEに浸りました。 沢山のアーティストが高知にいるんだ。 頑張ってほしいですね。 月曜日、今週もよろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは 1937年にアメリカの土を踏み、 以後、ヘンシュの消息は まったく聞こえてこなかった。 ところが1945年にナチスが敗北した直後、 『ニューヨーク・タイムズ』の短い記事に ドラッカーの目は釘づけになった。 アメリカが血眼になって 捜し求めていたナチスの戦犯 ラインホルト・ヘンシュは、 空襲で焼け落ちた フランクフルトの自宅地下室で、 アメリカ軍の兵士たちが包囲するなか、 みずから命を絶った。 ヘンシュは、 ナチス親衛隊の中将として かの悪名高い殲滅部隊を率い、 ユダヤ人やナチスの敵の 根絶を指揮した。 「・・・・彼はあまりに冷酷非道で  血に飢えていたため、  味方からも「怪物」(モンスター)  と恐れられるほどだった。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■殺人マシンの製造■~世界が血の色に染まる~

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 おはようございます。 薄曇りの高知の朝です。 これから晴れてきそうです。 今日はLaVitaでのKOCHI JAZZ FESTA。 33組、12:00~20:00までたっぷり、 EIJI TRIOも楽しみです。 日曜日、良い休日をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ヒトラーの『わが闘争』には、 数年後にヨーロッパを襲う大量虐殺の 青写真が描かれており、 これから何が起ころうとしているのか、 目に浮かぶようだったとした。 クレイムズは、 1939年刊行の 『「経済人」の終わり』 (これはマネジメント書ではない)で ドラッカーは大量虐殺を予言している、 とする。 しかし実際には、 ヘンシュが自宅を訪ねてきた夜に早くも、 「ヒトラーは殺人マシンの製造に成功するだろう」 と悟っていた。 「ヘンシュはごく平凡な、  どこにでもいそうなタイプの人間だった。  つまり、ヘンシュと同じような何十万人、  いや何百万人もの人々が、  ヒトラーの手足となって組織的な殺人を  繰り広げるおそれがあったのだ。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)

■ヒトラーの『わが闘争』■~大量虐殺の青写真~

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 おはようございます。 明るい陽射しの高知の朝です。 一日晴れて初夏の陽気になりそうです。 土曜日、良い週末をお過ごし下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 新聞社の同僚だったヘンシュは、 ドラッカーを慰留に来たのだったが、 ドラッカーの決心は固かったため、 ヘンシュは態度を変え怒りをぶちまけた とした。 ヘンシュは、 ドラッカーの賢さに いつも妬みを抱き、 会社を辞めたいと考えていたが、 カネと名誉と権力がほしいために 辞められなかったと言った。 そしてヘンシュは、 「忘れるなよ。オレは必ず名をあげてみせるからな」 と言い放ったが、 この言葉にドラッカーは時代の行く末を見た。 ドラッカーは、 『わが闘争』にしたためた誓いを ヒトラーは確実に実行に移すだろう、 と確信した。 「ヒトラーのこの著書には、  数年後にヨーロッパを襲う  大量虐殺の青写真が描かれていたのだ。」 (『ドラッカーへの旅 知の巨人の思想と人生をたどる』 エピローグ)