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■成果こそ組織の目標■~人のエネルギーを解き放つこと~

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ドラッカーは、組織の問題について、忘れるべきことがあるとする。 つまり、無意味な論争は早く忘れるべきだということ。 その3点目 ◆唯一絶対の組織構造が存在するとの考え 階層型、自由型、チーム型、擬似分権型、システム型等の組織形態が議論されてきたが いずれも普遍的な構造ではなく、重大な弱点を持ち、適用範囲も限られていた。 唯一絶対の解答があるに違いないとの考えは忘れなければならない。 では正しい組織形態とは何か? ドラッカーは、組織のなかの人間が成果をあげ貢献できるようにする組織構造は、すべて正しい答えであるとする。 組織の目的は全体のバランスをとることにあるのではなく、人の働きを最大限にすることである。 適正な組織であるかどうかは、成果を上げることができるどうかにあるのだ。 「人のエネルギーを解き放ち、それを動員することが組織の目的であって、  均整や調和が目的ではないからである。  成果こそ組織の目標であり、その良否の判定基準である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第7章 マネジメントの組織 31 新しいニーズ)     

■階層がなければ組織全体が滅びる。■~単なる議論の場~

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ドラッカーは、組織の問題について、忘れるべきことがあるとする。 つまり、無意味な論争は早く忘れるべきだということ。 その2点目 ◆階層型であるべきか自由型であるべきかの議論 階層型組織が厳格な組織を意味し、自由型組織が自由な組織を意味するという考え方は間違いである。  ◇階層型組織:  それぞれ、自分の裁量で職務を遂行する自由があり、割当てられた職務を遂行する限り、それ以上の責任は課せられない。  厳格な責任論は存在しない。  ◇自由型組織:  特定の課題のための組織、特に小規模グループのことで、チームのメンバーに対して厳しく自己規律を要求する。  それは、全員がチームの仕事を行い、全員がチーム全体の生み出すべき成果に責任を持たなければならない。  組織の一員としての責任が問われる。 以上のように本質を理解しない組織形式での議論は間違いの原因となる。 ドラッカーは、階層型組織は個人に責任を課さない形態であるが、それでも階層はあらゆる組織に必要であるとする。 階層がなく、意思決定者がいない組織は、議論自体が目的になり、正しい結論を出すことはできなくなる。 これでは、組織全体の破滅につながる。 そのためドラッカーは、明確な命令権を持つ意思決定者が、一人存在しなければならないとする。 「階層はあらゆる組織に必要である。 最終決定を下すことのできる者がいなければならない。 さもなければ、組織は単なる議論の場と化す。 いかなる組織も全体の危機に見舞われる。 そのとき明確な命令権が一人の人間に与えられていなければ、 組織全体が滅びる。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第7章 マネジメントの組織 31 新しいニーズ)