■マルクス主義の失敗■~階級のない社会の実現~
おはようございます。 雨は降ってはいないが、 梅雨らしい暗い空の川崎の朝です。 週末をお楽しみください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、 その後起こるファシズム全体主義の台頭の要因は、 マルクス主義の失敗にあるとする。 そして、それは経済の失敗ではなく、 階級のない社会を 実現できなかったことにあるとする。 マルクス主義の基本的な教義は、 ”資本主義は、生産規模の拡大に伴い 必然的に、労働者中心の社会構造になる。” というものであった。 このことから、少数の搾取者の手から 生産手段を解放すれば、 階級のない社会を もたらすことができるはずであった。 ところが実際には、 共産主義国において 特権を有する者の数は、 生産単位の拡大に伴い、 減少するどころか 幾何級数的に増加していった。 「マルクス主義が教義としての力を失ったのは、 階級のない社会を実現できず、 それどころか自由のない硬直的な階級を 必然的にもたらさざるをえないからだった。」 ~『イノベーターの条件』 (2章 経済至上主義は人を幸せにするか)