■専門家には助けが必要■~道具、ガイド、エージェント~
専門家は、組織内の人たちが必要とするものを 供給することが最大の務めであり、そのためには 専門用語に頼らないコミュニケーションが必要である。 ドラッカーは、このことを専門家に認識させることが マネジャーの仕事であるとした。 さらに、組織の目標を専門家の用語に翻訳し、 逆に専門家の使う専門用語を組織の言葉に翻訳することも マネジャーの仕事である。 言い換えると、専門家が自らのアウトプットを組織の他の人間が 使えるようにの仕事と統合するうえで頼りにすべき者がマネジャーである。 専門家が効果的であるためには、マネジャーの助けを必要とする。 そのためにマネジャーは専門家のボスではなく専門家にとっての道具、 ガイド、マーケティング・エージェントでなければならない。 さらにドラッカーは、組織における教師であり教育者であるとともに、 自らの属するマネジメントを導き、新しい機会、分野、基準を示すことが 専門家の仕事であるとする。 「専門家が自らのアウトプットを 他の人間の仕事と統合するうえで 頼りにすべき者がマネジャーである。 専門家が効果的であるためには、 マネジャーの助けを必要とする。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第5章 マネジャー 21 マネジャーとは何か)