■アシスタントはボスではない。■~働く者が仕事を理解する。~
働くことのマネジメントには、一人ひとりの「責任」が重要とした。 そして、ドラッカーはIBMが行った、「責任」の組織に関する 二つのイノベーションを示す。 一つ目は、 一人ひとりの作業を可能なかぎり単純に設計し、誰でもそれらの作業を こなせるよう訓練する。 そして、それらの作業のうち少なくとも一つは、熟練技能や判断力を 必要とするものにしたこと。 このことにより、働く者が職務に誇りを持つようになった。 さらに、現場に監督や職長の代わりに現場アシスタントを置いた。 そのアシスタントは監督者や”ボス”ではなく、実際に働く者が仕事を理解し、 そのための道具を使えるようにすることである。 「複数の作業を行わせることによって、仕事のリズムに変化を持たせた。 生産性は大幅に向上した。 働く者の姿勢にも大きな変化が表れた。 同社では、働く者が職務に誇りを持つようになったことが 最大の収穫だったとしている。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第3章 仕事と人間)