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■内なる世界にいるという現実■~成果は外の世界にある。~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝。 北海道石狩地方に大雨特別警報が出された。 お気を付けください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 組織に働く者を取り巻く4つの現実。 その4 組織の内なる世界にいるという現実 誰もが自分の属する組織の内部を、 直接的な現実として見る。 外の世界で何が起こっているかは、 直接には知りえない。 しかも外の世界の現実は、 組織の中の基準によって咀嚼され、 抽象化されたフィルターを通して知らされる。 組織の中に成果は存在しない。 すべての成果は外の世界にある。 組織の中に生ずるものは、努力とコストだけであり、 顧客が自社の製品を購入してくれて初めて、 組織としての成果があがる。 ”内部には、コストセンターがあるだけである。” 「一定の業績を得るために投入した努力が少ないほど、  よい仕事をしたことになる。  市場が求める自動車や鉄鋼を生産するために、  10万人が必要だということは、  実のところ、エンジニアリング上の未熟を示すにすぎない。」 ~『プロフェッショナルの条件』 (Part2 働くことの意味が変わった 2章 なぜ成果があがらないのか)

■スピンオフの成功■~コストセンターの収益化~

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”多角化”の問題点には、3つの内的要因がある。 ◆組織や働く人の欲求 ◆規模の不適切さ ◆コストセンターの収益化 3点目 ◆コストセンターの収益化 規模の不適切さへの対策として行う際には、 一貫化という形が必要とした。 この一貫化とは、企業活動の外部プロセスである原料調達、 物流、販売チャネルなどを整理統合し全体との調和を取ることだ。 しかし、”一貫化”であっても、複雑さは増大し、 経験のない分野に進出することに変わりはない。 したがって、活動も多角化し、新しい技術も必要となり、 新しいリスクを生み出すこととなる。 そして、これらのことは、収入と費用の均衡がとれることが前提となる。 さらに多角化の要因として、”コストセンターの収益化”があるが、 このことについて、ドラッカーは、スピンオフで成功した イギリスのJ・リヨン社を挙げている。 「イギリスのJ・リヨン社は、ランドリー部門を  社内に持たなければならなかった。  直営のホテル、レストラン、喫茶店への  ランドリーサービスを外部から得ることは、  量的にも質的にも無理だった。  同社は、輸送部門も持たなければならなかった。  今日同社は、さまざまな顧客にランドリーサービスと  トラック輸送を提供して利益をあげている。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 41 多角化のマネジメント)     

■馬車のムチだけではつぶれる■~成果は組織の外にある。~

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人の組織の管理を行うための管理手段には、三つの特性がある。 一つ目は、”測定は、客観的にも中立的にも行うことはありえない”とした。 二つ目は、管理手段は成果に焦点を合わせなければならないということ。 ◆成果に焦点を合わせなければならない。   組織活動の成果は、組織の外にある社会、経済、顧客に対するなんらかの 貢献として表れる。 同様に利益を生みだすのも組織の外にある顧客である。 一方組織内部にあるものはコストセンターにすぎない。 組織が作りだした製造物は顧客が購入して初めて、商品となる。 つまり、この組織内部での製造過程は、ヒト・モノ・カネを費やすだけなのだ。 マネジメントが行う管理対象はこの内部工程であり、このコストにすぎない。 これらの内部工程に対する管理作業は、仕事の効率すなわち”努力”を記録し、 これを定量的に把握することは容易である。 一方、肝心の成果を生み出す活動、すなわち外の世界に表れるものを記録し、 定量的に把握することは困難である。 いくら内部の工程を効率化して、コスト削減しても、市場で顧客が価値を認め、 購入されるものを作り出さなければその組織は存続できなくなるんですね。 「いかに効率的であろうと、馬車のムチだけをつくっている企業は つぶれる運命にある。」 (6章 マネジメントの技能  29 管理)     

■サービス部門のマネジメント■~コストセンターの成果~

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昨日で、P.F.ドラッカー「マネジメント」第一章終了、 本日から第2章スタートします。 -------------------------- 今日の社会は、企業社会というよりも多元社会である。 ドラッカーは、マネジメントは企業のマネジメントだけではないとする。 政府機関、学校、研究所、病院、労働組合、法律事務所など、 いずれも組織であり、いずれもマネジメントを必要とする。 また、企業を見ると、管理部、総務部等いわゆるコストセンターの 機能とスタッフが増加している。 そのコストセンターは企業内部においては、サービス部門である。 プロフィット部門については、その活動と成果が評価し易いが、 これらのサービス部門は経済的な生産活動を行わないゆえに評価が難しい。 しかし、それらもまた、成果をあげるべくマネジメントしなければならない。 「社会や企業が機能するには、サービス機関が成果をあげなければならない。」 ~「マネジメント」