■コミュニケーションと情報は別物■~経験の共有こそ、完全なコミュニケーション~
ミュニケーションの持つ4つの原則。 その4 ◆コミュニケーションは情報ではない。 ドラッカーは、コミュニケーションと情報は別物であるが依存関係はあるとする。 どいう意味なのか。 コミュニケーションについては、それが知覚の対象であるということについては、 既述のとおり。 では情報というものをどうとらえればいいのか。 まず、情報は論理の対象であり、形式を持った記号であるとする。 情報は記号であるので、それ自体に意味を持たない。 ”情報には人間はいない。人間的な要素はない。” むしろ情報には、感情、価値、期待、知覚といった、 人間としての”思い”が含まれないことが情報の有効性、 信頼性を高めることとなる。 しかし、情報は記号であるので、受け手が記号の意味やルールを知らなければ、 情報を受け取ることができない。 そのために、あらかじめその記号の意味について、発信者と受信者が 共通の認識を持っておく必要がある。 そこに、コミュニケーションの存在がある。 情報が記号としての役目を果たすために、コミュニケーションを必要とするのだ しかしコミュニケーションは、必ずしも情報を必要としない。 あらかじめ、どのような情報もない上での経験の共有は、完全なコミュニケーションをもたらす。 コミュニケーションにとって重要なものは、知覚であって情報ではないのである。。 「情報とは記号である。 情報の受け手が記号の意味を知らされなければ、 情報は使われるどころか受け取られることもない。 情報の送り手と受け手の間に、あらかじめなんらかの了解、 コミュニケーションが存在しなければならない。」 (6章 マネジメントの技能 28 コミュニケーション)