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■社会的影響と社会の問題■~社会的責任はどこに生まれるか~

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おはようございます。 春の日差しの川崎の朝です。 三連休はうららかな気候、 春分の候ですね。 来週には桜の便りも聞かれそうでしょうね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 企業は社会的責任を マネジメントする必要があるとした。 そしてその社会的責任の問題は、 自らの活動が社会に対して与える影響と、 自らの活動とは関わりなく 社会自体の問題として生ずる影響、 この二つの領域において生ずるとする。 「いずれも、組織が必然的に  社会や地域のなかの存在であるがゆえに、  マネジメントにとって重大な関心事たらざるをえない。  しかしこの二つの社会的責任は、  まったく違う性格のものである。  前者は、組織が社会に対して  行ったことに関わる責任であり、  後者は、組織が社会のために  行えることに関わる責任である。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 16社会的影響と社会の問題」

■社会的責任をマネジメントする■~リーダー的な階層~

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おはようございます。 明るい空の広がる川崎の朝です。 森友学園問題で、籠池さんが 安倍さんから寄付があったと発言した。 感情的になり、血相変えて国会答弁していた姿が、 さもありなん。 稲田さんも同じ穴のむじな。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 企業の社会的責任について、 ドラッカーはマネジメントに対しての 過信があるとした。 その上で、なおかつ企業は 社会的責任をマネジメントする 必要があるとする。 企業はそもそも経済的な活動を 行うことが機能であるので、 経済上の課題にのみ取り組むべきとの考えもある。 さらに社会的責任には、 企業の経済的活動を抑制したり、 社会全体の経済的機能をも 制約する恐れもある。 また、企業のマネジメントの 本来持つ権限外の領域において、 権力を行使させてしまうというさらに大きな危険がある。 このような危険があるにも関わらず、 現代社会にはマネジメント以外に リーダー的な階層が存在しないため、 社会的責任はマネジメントしなければならないとする。 あらゆる企業にとって、 社会的責任は自らの役割を 徹底的に検討し目標を設定し、 成果をあげげるべき重大な問題である。 「あらゆる企業にとって、   社会的責任は自らの役割を徹底的に検討し目標を設定し、   成果をあげげるべき重大な問題である。   社会的責任はマネジメントしなければならない。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 15 マネジメントと社会」

■政府に対する幻滅■~マネジメントの新しい行動~

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おはようございます。 明るい陽射しの川崎の朝です。 昨日は寒い一日でしたが、 今日は陽春の気候、 花粉の飛び交う暖かな 一日になりそうです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、マネジメントへの要求の裏には、 政府に対する幻滅、 社会の問題を解決する能力への 不信の強まりがあるとする。 一世代前には、社会的な問題は すべて政府のマネジメントが 解決できると考えていた。 しかし今日、政府に対する期待は大きくない。 社会的責任についての 企業への要求の底にあるものは、 企業のマネジメントが 社会のリーダー的な階層としての 地位を受け継いだとの考えである。 リーダー的な階層としての マネジメントの台頭の結果、 企業活動の中心に社会への関心を据えることを 要求する声が大きくなった。 それは、生活の質の向上こそ、 企業の事業であるべきとの要求である。 「かつては、社会の価値と信条、  個人とその自由、よき社会を損なうことなく、  いかにして自動車や靴をつくるかが問題だった。  これに対して新しい要求は、  企業こそ社会の価値と信条を形成し、  個人の自由を実現し、よき社会をつくれという。  今日このような要求が、  マネジメントが新しい考えを持ち  行動することを不可欠にしている。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 15 マネジメントと社会」

■マネジメントに対する過信■~敵意ではなく、成功の代償~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 寒い一日、気温が下がると 雪混じりになりそうです。 国会での森友問題で、稲田大臣を問うている。 野党の質問に対して、 ”忘れていて嘘を言った。ごめんなさい。” 法律家でもあるんでしょう、 そんなこと通用するわけないでしょうに。 安倍さんがよく口にする、”失礼、無礼、不愉快”だ。 この二人はよく似てる。 不愉快千万。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ マネジメントの役割としての社会的責任につて、 人種差別や社会問題や環境問題の解決について、 要求が高まった。 これらはあたかも、 企業の経済活動の成功に向けられる 敵意とみなされたが、 ドラッカーはこれは、敵意ではなく、 成功の代償である、 とする。 企業の経済活動は、 人類の三分の一を100年の間に 豊かにしたから、その同じ力が、 残りの三分の二をさらに短期間で豊かに できるはずであるという期待からの要求である。 しかし、ドラッカーは、 これはマネジメントに対する 過信であるとする。   「たしかに社会的責任を求める声は、   あまりに多くを期待している。   だが、正しいことを期待している。   その声の底にあるものは、   権威に対する敵意ではない。   マネジメントに対する過信である。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章 社会的責任 15 マネジメントと社会」

■企業は何を行い、何を行うべきか。■~いかなる貢献ができるか。~

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おはようございます。 薄明るい空の川崎の朝です。 国会で森友学園での質疑、 稲田さんもいよいよですね。 政治家の端くれなら、 往生際はすっきりとしたほうがいい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、かつては、 企業の社会的責任についての議論は、 三つの分野で行われていた、 とした。 ①私的な倫理と公的な倫理との関係 マネジメントは、どこまで個人としての 倫理に従うべきか。 また、組織に対する責任を果たすために、 どれだけ非倫理的な行動を許すか。 ②働く者に対する責任に関わる問題 働く者の、生活を維持し社会での立ち位置を提供する責任 ③地域社会への貢献という意味での責任 美術館、博物館、オーケストラの後援、慈善活動などへの寄付   「重要なのは、いかなる貢献ができるか。  ところが今日、社会的責任を論ずるとき、  重点はまったく別のところにある。  社会の問題に取り組み解決するために、  企業は何を行い、何を行うべきか。  人種差別をはじめとする社会問題や  環境問題の解決について、  行いうる貢献に重点が置かれている。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章社会的責任 15 マネジメントと社会」

■社会的責任の遂行■~マネジメントにとって第三の役割~

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おはようございます。 雲の多い川崎の朝です。 今日は一日曇り、 気温は緩みそうですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 組織のマネジメントには次3つの役割がある。 ●組織に特有の目的と使命を知る。 ●仕事の生産性を上げて働く人をの力を生かす。 ●社会的責任を果たす。 第4章でドラッカーは、 組織の第三の役割である、 社会的責任について触れている。 ドラッカーは、1960年代の初めから、 企業の社会的責任という言葉の意味が変わった、 と続ける。 かつては、企業の社会的責任についての議論は、 三つの分野で行われていた。  ①私的な倫理と公的な倫理との関係に関わる問題  ②働く者に対する責任に関わる問題  ③地域社会への貢献という意味での責任 「社会的責任の遂行は、   マネジメントにとって第三の役割である。   あらゆる組織のマネジメントが   自らの生み出す副産物について、   すなわち、自らの活動が人、環境、   社会に与える影響について責任を持つ。   さらにあらゆるマネジメントが、   社会的な問題の発生を予期し解決する、   ことを期待される。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第4章社会的責任 15 マネジメントと社会」

■成果と責任を組み込むこと■~言葉の遊びではない。~

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おはようございます。 薄明りの射す川崎の朝です。 段々晴れて、陽射しの心地良い 休日になりそうです。 お楽しみください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 「人こそ最大の資産である」という。 しかし、あらゆる資源のうち 人がもっとも活用されず、 問題、雑事、費用、脅威として扱われている。 では、人を生かすべきものとして扱い、 その適材適所を図るためには何が必要なのか? ドラッカーは、そのために実行すべきことを示す。 ●仕事と職場に対して、成果と責任を組み込むこと ●共に働く人たちを生かすべきものとして捉えること ●強みが成果に結びつくよう人を配置すること これらのことは、退屈な仕事や 人を面白く楽しいものにはしないし、 組織の緊張をなくしたり、 権力や金に関わる問題を解決することは できないかもしれない。 だが、信頼と成果をもたらす。 「言葉の遊びではない。  厳しく難しい。  ユートピアをつくりはしない。  だが、それは組織を業績に向かわせる。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 14 人は最大の資産である」

■人こそ最大の資産■~問題、雑事、費用、脅威~

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おはようございます。 今日は3月11日、東日本大震災から6年、 犠牲者の方々のご冥福をお祈りいたします。 被災者の方々、ご遺族の気持ちは 何年経とうと変わるものではなく、 福島原発も永久の傷を残したままだ。 あらためて、この事実を心に刻みつける一日にしたい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 「人こそ最大の資産である」という。 そしてまた「組織の違いは人の働きだけである」 ともいう。 しかし、あらゆる資源のうち人は、 問題、雑事、費用、脅威として扱われ、 もっとも活用されていない。 このような認識のもと、 人を資産として財務諸表に計上すべきであるとの 提案がある。 資産とはその性格上、処分することが可能であり、 清算するとき価値を持つものであるため、 人を資産として記帳することはやさしくない。 「人は、企業の所有物ではない。  売れないものは資産ではない。  訓練による利益の測定方法など、  実務上の問題もある。  しかしそれでも、  この提案には見るべきものがある。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 14 人は最大の資産である」

■人は弱い。悲しいほどに弱い。■~強みのゆえに雇われる~

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おはようございます。 川崎の朝、青空が広がっています。 今日は一日概ね晴れ、週末も好天の様ですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 マネジメントが持つものは、 責任を果たすための権限であり、 そこに必要なことは”分権化”である、 とした。 しかしトップマネジメントは分権化に抵抗した。 その理由は「高度な要求への恐れ」である。 働く者や職場コミュニティに関する責任を 与えられた者がマネジメントに対して 一切の失敗や停滞を許さないというような、 高度で完全な要求をすることを恐れたのだ。 しかし、彼らは、上司も 人間であることを知った上で、 マネジメントが報酬にふさわしい仕事を することを要求するのだ。 マネジメントの仕事は、 人の強みを発揮させることであるが、 人はそもそも弱く、感情や、価値観など もろもろの事柄に流される。 しかし人は、悲しさや退屈さや生活の必要性など “弱み”を理由にして雇われるのではなく、 持っている強みや能力のゆえに雇われる。 組織の目的は、人の強みを生産に結びつけ、 人の弱みを中和することにある。 「人は弱い。  悲しいほどに弱い。  問題を起こす。  手続きや雑事を必要とする。  人とは、費用であり、脅威である。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 14 人は最大の資産である」

■権限と権力とは異なる。■~誤解と恐れ~

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おはようございます。 青空が広がる川崎の朝です。 昨日は寒い一日でしたが、 今日は多少緩み、週末は春の気温になりそうです。 花粉がすごそうです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 働く者は仕事に責任を持つことにより、 働きがいを得ることができる。 一方マネジメントは、 働く者に成果をあげさせることが責任である。 しかし、ドラッカーは、 マネジメントは、この責任に関しての課題を 直視することがないと指摘する。 そこには、「権限と権力の混同」と 「高度の要求への恐れ」という 2つの原因がある。 「権限と権力の混同」とはなにか。 マネジメントは、働く人たちからの 責任を持ちたいとの要求に対して、 それがマネジメント自身の権限を奪われると 誤解し抵抗感を持つのである。 この誤解に対して必要なことは、 ”分権化”である。 権限を分けることにより、 働く者に主体的に成果を あげさせることが可能となり、 トップマネジメントは 本来の仕事に専念でき、 責任を果たし、自らの成果を より多くあげることができるようになる。 「権限と権力とは異なる。  マネジメントはもともと権力を持たない。  責任を持つだけである。  その責任を果たすために権限を必要とし、  現実に権限を持つ。  それ以上の何ものも持たない。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 14 人は最大の資産である」

■誰もがマネジメントである■~「仲間のマネジャー諸君」~

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おはようございます。 未明の川崎、今日の東京地方は 雨の寒い一日になりそうです。 雨具と防寒にお気を付け下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、 ”働く者”と”働くこと”の マネジメントについての答えは、 そのすべてが明らかにはなっていない、 とする。 組織社会となり、ほとんどの人が 組織に雇われて働き、 労働力の多くが高学歴を持つようになった。 そこで人を動かすためには ”アメとムチ”は無効となった。 そして、働く者と働くことの マネジメントについて、何が問題で、 どのようなアプローチが 有効かについて明らかにした。 さらに、実現困難かもしれないが 目指すべき目標も分っている。 ドラッカーは、その目標を 実現するための課題は、 誰もが自らをマネジメントの一員と見なす 組織をつくりあげることとする。 「誰もまだ、働く者に対して、  「仲間のマネジャー諸君」とは呼びかけていない。  そのようなことは今後もないかもしれない。  しかし、それこそが目標である。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 13 責任と保障」

■「責任」の組織化■~民主的マネジメントではない。~

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おはようございます。 暖かな朝を迎えた川崎。 穏やかな日曜日になりそうですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ IBMが行った、 組織に関するイノベーションの二つ目。 ドラッカーは、1940年にIBMが 最初のコンピュータを開発したときに 偶然に起こった、 とする。 このとき需要が多かったため、 生産技術の整備が終わらないうちに 生産を開始しなければならなくなった。 この非常事態に当たって、 生産は、生産現場において、 技術者と技能者が 協力して対応に当たった。 その結果、きわめて優れた生産技術が 生み出される結果となった。 安く、速く生産できるようになっただけでなく、 技術者たちが生産性の高い優れた仕事ぶりを示した。 これらの例は、民主的マネジメントでも、 参加型民主主義でもない。 日本企業ではボスは明確に存在し、 アッベもワトソンも自らの決定を 押しつけることを躊躇しなかった。 これらは何を示しているのか。 「家族的マネジメント、   参加型マネジメントなどの自称万能薬を含め、   これまでの理論のほとんどは、  「権限」の組織化に焦点を合わせてきた。   これに対して、日本企業、ツァイスのアッペ、IBMのワトソンは、   働くことのマネジメントの基礎として  「責任」の組織化を行った。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 12 人と労働のマネジメント」

■IBMの試行錯誤■~働く者が職務に誇りを持つ~

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おはようございます。 快晴の川崎の朝です。 昨夜は東京でもちらっと雪がふりましたね。 週末は穏やかになりそうです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、 働くことのマネジメントには、 一人ひとりの「責任」が重要とした。 そして、ドラッカーはIBMが行った、 組織に関する 二つのイノベーションを示す。 一つ目は、 一人ひとりの作業を可能なかぎり単純に設計し、 誰でもそれらの作業をこなせるよう訓練する。 そして、それらの作業のうち 少なくとも一つは、熟練技能や判断力を 必要とするものにしたこと。 このことにより、働く者が職務に 誇りを持つようになった。 さらに、現場に監督や職長の代わりに 現場アシスタントを置いた。 そのアシスタントは監督者や”ボス”ではなく、 実際に働く者が仕事を理解し、 そのための道具を使えるようにすることである。 「複数の作業を行わせることによって、  仕事のリズムに変化を持たせた。   生産性は大幅に向上した。   働く者の姿勢にも大きな変化が表れた。   同社では、働く者が職務に誇りを持つようになったことが   最大の収穫だったとしている。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 12 人と労働のマネジメント」

■自らの仕事を管理する■~改善、開発、改良~

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おはようございます。 未明の川崎。 昨日は3月末の気候、 今日は北風が強く 寒い一日になりそうですね。 気温の変化が大きいので、 体調にお気を付け下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ アッベはまた、継続訓練を導入した。 それは徒弟訓練を体系化し、 親方のもとでの教育と学校での訓練を 組み合わせたものだった。 彼はこれに加えて、 体系的な訓練講座を開き、 在職中ずっと参加させた。 技能者といえども、 技術者、化学者、設計者とともに、 作業方法の改善、新製品の開発、 工程と技術の改良について 研究すべきものとした。 アッベは、働く者は、 製品や仕事について、 情報のフイードバックを 必要としていると考えた。 そして、働く者自身が、 自らの仕事を管理しなければならないと 繰り返し言っていた。 「ツァイスでは、正式な雇用の保証はなかった。  アッベも技術者たちも、  無能な者を忠実さだけで雇っておく慣行は  真摯でないと拒否したに違いない。  しかしツァイスでは、  業績をあげることを学び  意欲のあることを示しさえすれば、  景気変動に関わりなく雇用を保証していた。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 12 人と労働のマネジメント」

■カール・ツァイス方式の秘密■~自身で職務を編成する~

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こんばんは 今日は、一雨ありましたが、 暖かな一日になりましたね。 明日は金曜、週末をお楽しみください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ カール・ツァイスの 経営を引き継いだアッベは、 科学者出身の最初の発明家として、 驚くほど生産的で、 精密レンズの製作にイノベーションをもたらした。 だがドラッカーは、その最大の偉業は、 発明や企業経営ではなく、 働くことと働く人のマネジメントにあった、 とする。 アッベは、科学的管理法としか名づけようのない 仕事の分析を行った。 光学ガラスを製造し精密レンズに加工するうえで 必要なプロセスを分析し、 この二つのプロセスを統合した。 「彼は、職務を編成する責任を  実際に仕事をする人たちに負わせた。  理論と技能を説明し、  彼ら自身で職務を編成することを求めた。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 12 人と労働のマネジメント」

■意思決定を考えること■~組織全体のために責任~

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おはようございます。 川崎の朝は晴れています。 今日は昨日の寒さから一転して春の気温。 三寒四温、体調には十分ご注意を。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 人が充実感を持って働くことができた 日本における成功事例の特徴、 その6点目。 組織のあらゆる階層において、 意思決定が何を意味するかを考え、 責任を分担することが期待される。 そして、組織全体のために 責任を果たす観点から考えることが期待される。 これらは、日本の基本的な信条と 価値観を反映しており、 そのまま欧米の土壌に移植することは 不可能である。 しかし根底にある考えは、 日本特有のものではなく、 同じ考えは、欧米でも同じように 効果をあげている。 「意思決定のプロセスそのものへの参加ではない。  意思決定を考えることへの参加である。  権限による参加ではない。  責任による参加である。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 12 人と労働のマネジメント」

■第一の責任は育成■~戦後日本の雇用体制~

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おはようございます。 昨日は夕方から春の嵐、 今日はぐっと気温が下がります。 温度変化にお気を付け下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 人が充実感を持って働くことができた 日本における成功事例の特徴、 その5点目。 〇マネジメントの第一の責任は育成 戦後日本の雇用体制の特徴は、 終身雇用であり、 一旦就職すると解雇されないため、 一定年齢までは年功序列によって昇進がある。 そういった緩やかな環境の中で、 若い者の面倒を見、 育てることこそ、マネジメントの 第一の責任とされてきた。 「強力なリーダー教育がないが、  これが、波風を立てない小心な者を  育成するうえで理想的に見える。  わずか20年の間に、世界二位の経済大国を築いた  独立心に富む攻撃的なトップマネジメントが、  この制度で生み出されたとは信じがたい。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 12 人と労働のマネジメント」

■日本企業での成功■~大組織向けに開発されたもの~

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おはようございます。 曇り空の川崎の朝、 夜には一雨ありそうですね。 一雨ごとに春、今日は20度近くまで 暖かくなりそうです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、 国家存亡のときに人は充実感を持って 働くことができた、 とした。 そして、これらのことは、 非常事態や外部からの刺激を受けなくても 起こしうることであるとし、 日本における成功事例を示す。 その特徴は、次の6点である。 1 職務の設計は、仕事の内容を   明らかにした段階で職場に任せる。 2 トップマネジメントを含むあらゆる人が、   退職するまで日常の課題として研鑽を続ける。 3 終身雇用制を持ち、ひとたび雇われれば   職場が保証される。 4 福利厚生が重視される。 「仕事の研究や分析のために、  欧米と同じ方法、道具、技法を使っている。  しかし、彼らは職務の設計は行わない。  仕事の内容を明らかにした段階で職場に任せる。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 12 人と労働のマネジメント」

■自らが大義に貢献する■~典型が、国家存亡のとき~

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おはようございます。 快晴の川崎、春の陽射しですが 気温はあまり上がらないみたいですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 働くことが成果と自己実現を 意味する組織とはなにか。 それはマグレガーのY理論でも、 X理論でもない。 ドラッカーは、その典型が、 国家存亡のときに存在したとする。 ダンケルク撤退後のイギリスや 第二次大戦参戦後のアメリカを例に挙げ、 そのとき働く者は、 自らが大義に貢献していることを 自覚していたとする。   「仕事が変わったわけではない。  上司が特に知的になったり、  人間的になったわけでもない。  しかし当時は、限られた期間だったにせよ、  働くことから得られる充実感が  完全に変化していた。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 12 人と労働のマネジメント」