■ 5つの次元のマネジメント ■~手だけを雇うことはできない。~
仕事と労働(働くこと)とは根本的に異なり、 その労働は、生理的、心理的、社会的、経済的、政治的の 5つの次元から見なければならない。 この労働について、マルクスは、経済的次元を重視し、疎外も解決するとし、 エルンスト・メイヨーは、「手だけを雇うことはできない。人がついてくる。」 とし、心理的次元が重要とした。 しかし、ドラッカーはこれらの5つの次元はまったく別種のもので、 ひとつの次元のみでなく、全てを考慮しなければならないとする。 しかし、これらの5つの次元の取り扱いは難しく、 不可能とさえ思われるかもしれないとしたうえで、 次のとおり指摘する。 「不可能とさえ思われるかもしれない。 だがわれわれは、今日マネジメントしなければならない。 仕事の生産性をあげ、働く者に成果をあげさせるために、 何らかの解決策を、あるいは少なくとも調整策を 見出さなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第3章 仕事と人間)