■人の手になる破局■~悲劇への感覚が失われた時代~
おはようございます。 薄雲リの川崎の朝、 日差しが少ない分、 昨日より涼しい一日になりそうですね。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、 西洋の歴史において、 二つの世界大戦の原因をつくった 19世紀という世紀ほど、 悲劇に対する感覚が 失われた時代はない、 とする。 1755年に15000人の 死者を出したリスボン大地震は、 当時すでに弱体化しつつあった キリスト教の信仰を揺るがすに 十分だった。 当時の人たちは、 15000人の死に 意味を見出せなかった。 慈愛に満ちた神の存在と、 この悲劇を調和させられなかった。 破局の意味について、 答えを見出せなかった。 ところが、今日すでに 何年もの間、 しかも毎日、われわれは リスボン大地震よりも はるかに大規模な破壊行為を 目にする。 「民族が飢え抹殺されるのを目にする。 この人の手になる破局を 現代の合理性によって説明することは、 19世紀のリスボン大地震を キリスト教の教えによって 説明するよりも難しい。」 ~『イノベーターの条件』 (付章 もう一人のキルケゴールー人間の実存はいかにして可能か)