■受益者は、資本家ではなく労働者■~豚と呼ぶのが口癖だった。~
おはようございます。 今朝も薄暗い川崎です。 明日から三連休、夏休も始まりますね。 天候の急変にお気を付けください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ テイラーは、分析によって得られたマニュアルどおり仕事をすれば、 誰でも第一級の工員としてその賃金を保証されることとなり、 それまでの熟練労働者の賃金を得られるようになるとした。 この時代のアメリカでは、 兵器工場と造船所の労働組合が尊敬の的だった。 テイラーの考えは、この労働組合に対する正面攻撃となり、 彼らはテイラーへの非難中傷だけでなく、 作業分析の禁止を法制化させた。 彼は、資本家を豚と呼ぶのが口癖だった。 労働組合を怒らせただけでなく、 資本家とも敵対した。 ”科学的管理法の最大の受益者は、 資本家ではなく労働者でなければならない” とした。 資本家の怒りを買ったのは、 仕事の分析は、少なくとも労働者の意見を聞いて 行うべきであるとしていたところにもあった。 この経営者への要求は、資本家にとっては、 異教とも呼べるものであり、 彼は、扇動家、社会主義者として攻撃されることとなった。 「工場における権威は、所有権ではなく 知識の優越性に基づかなければならないとした。 言い換えると、今日われわれが プロの経営者と呼ぶものを要求した。」 ~『プロフェッショナルの条件』 (1章 ポスト資本主義社会への転換)