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■専門家には助けが必要■~道具、ガイド、エージェント~

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専門家は、組織内の人たちが必要とするものを 供給することが最大の務めであり、そのためには 専門用語に頼らないコミュニケーションが必要である。 ドラッカーは、このことを専門家に認識させることが マネジャーの仕事であるとした。 さらに、組織の目標を専門家の用語に翻訳し、 逆に専門家の使う専門用語を組織の言葉に翻訳することも マネジャーの仕事である。 言い換えると、専門家が自らのアウトプットを組織の他の人間が 使えるようにの仕事と統合するうえで頼りにすべき者がマネジャーである。 専門家が効果的であるためには、マネジャーの助けを必要とする。 そのためにマネジャーは専門家のボスではなく専門家にとっての道具、 ガイド、マーケティング・エージェントでなければならない。 さらにドラッカーは、組織における教師であり教育者であるとともに、 自らの属するマネジメントを導き、新しい機会、分野、基準を示すことが 専門家の仕事であるとする。 「専門家が自らのアウトプットを  他の人間の仕事と統合するうえで  頼りにすべき者がマネジャーである。  専門家が効果的であるためには、  マネジャーの助けを必要とする。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第5章 マネジャー  21 マネジャーとは何か)     

■働く者自身の責任■~あらゆる段階における責重な資源~

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働く人に、責任を持たせるには”やりがいのある仕事”が必要であり、 そのためには「生産的な仕事、フィードバック情報、継続学習」の 3つの条件が不可欠とした。 そして、これら三つの条件は、働く者が持つ責任の基盤であるため、 それはマネジメントの責任であり、課題である。 しかし、実際にプロセス、道具、情報を利用し、 仕事をするのは働く者自身であるので、これらはマネジメントだけが 一方的に取り組むべき課題ではない。 働く者が持つ知識、経験、欲求は、自分自身が行う仕事のあらゆる段階で 必要な責重な資源となる。 なので、働く者自身がプロセス、道具、情報の検討に始めから 参加しなければならない。 このことは、実際に働く者には、仕事の仕方や、成果の量や質に対する 責任があることを意味する。 したがって、仕事、職務、道具、プロセス、技能の向上は、彼らの責任である。 ドラッカーは、これは厳しい要求だが、満たすことのできる要求であるとする。 「仕事をいかに行うべきかを検討することは、  働く者とその集団の責任である。  仕事の仕方や成果の量や質は、彼らの責任である。  したがって、仕事、職務、道具、プロセス、技能の向上は、  彼らの責任である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第3章 仕事と人間 13 責任と保障)

■働くことは自己実現の手段■~仕事を生産的なものにする。~

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ドラッカーは労働には、生理的、心理的、社会的、経済的、政治的の 5つの次元がありそのすべての問題を解決することは困難とした。 そして、労働つまり働くことは人にとって自己実現の重要な手段であり、 その自己実現の第一歩は、仕事を生産的なものにすることにあるとする。 そのためには、仕事を人の働きに即したものにしなければならない。 ドラッカーは、仕事を生産的なものにするには、分析、総合、管理、道具の 四っつの観点が必要と続ける。 ▽分析:仕事に必要な作業と手順と道具を知る。 ▽総合:作業を集めプロセスとして編成する。 ▽管理:仕事のプロセスのなかに、方向づけ、質と量、基準と例外についての管理手段を組み込む。 ▽道具:仕事の為の具体的な道具を明らかにする。 「科学的管理法すなわち仕事の客観的な組み立ては、  自己実現に矛盾しない。  別のものであっても、補い合うものである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第3章 仕事と人間)