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■測定できるものは、過去の事実■~未来についての事実はない。~

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人の組織の管理を行うための管理手段には、三つの特性がある。 三つ目は、管理手段は測定可能な事象のみならず、 測定不能な事象に対しても適用しなければならないということ。 ◆測定不能な事象にも適用しなければならない。 管理の為に行う、測定、定量化は組織内部の事象のみが可能だが、 外部で起こる事象は測定が困難である。 しかし、その組織内部の事象にさえ、重要だが定量化しえないものがある。 例えば、前年度の利益は定量的に測ることはできるが、 優秀な人財を惹きつけ引きとめるという事象は定量化できない。 だが、”優秀な人材を惹きつけ引きとめることは、前年度の利益よりも重要である。” また、例えば、馬車のムチの製造企業はそれが市場に受け入れられている時期においては、 ”衰退”という変化を測定することは不可能だった。 これまで、市場に受け入れられていたという現在までの事実は事象として測定できたが、 これから起こる変化は”事実”ではない。 事実でないことを測定することは困難。 管理は、過去の事実においてのみ容易なのだ。 しかし、管理手段は、測定可能な事象のみならず、 測定不能な事象に対しても適用しなければならない。 「測定できるものは、すでに発生した事実、過去のものである。 未来についての事実はない。 しかも測定できるものは、ほとんどが外部ではなく内部の事象である。」 (6章 マネジメントの技能  29 管理)