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■農民と使用人の激減■~最古で層最大の社会階層~

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おはようございます。 朝から厳しい日差しの川崎です。 内閣支持率の低下が止まらない。 政府は、支持率のために政治活動をしているわけではないとする。 ドラッカーは、利益は追求するものではなく、 企業活動が顧客満足を生み出した結果についてくるもので、 いわば、活動の正しさを図る、 バロメータであるとした。 同様に支持率も活動に対する評価結果である。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 第一次大戦以前は、 農民はあらゆる国で最大の人口を占めていたが、 やがて、先進国が発展途上国からの 食糧輸入を必要とするようになることは、 当たり前のこととされていた。 しかし今日、先進国のなかで 食糧を大量に輸入しているのは日本だけである。 その理由は、時代遅れの米作補助という 農業政策が近代農業の発展を阻んだからだった。 日本以外のあらゆる先進国で、 農民は労働人口の5%にすぎないにも拘わらず、 農産物生産は80年前の数倍になった。 また、1900年ごろ、農民に次ぐ大きな労働人口は 住み込みの使用人だったが、 今日、先進国では、 芝居や映画以外で”住み込みの使用人”を 見たことのある者はほとんどいない。 この様に、農民と使用人は あらゆる時代を通じて経済と社会の基盤を成し、 文明そのものの基盤だった。 「当時の人口統計上の分類によれば、  中の下の階層とは、住み込みの使用人を  二人しか雇えない人たちのことだった。  農民人口が19世紀を通じて減少し続けたのに対して、  住み込みの使用人は、  その総数及び労働人口に占める割合において、  第一次大戦まで着実に伸びた。」 ~『イノベーターの条件』 (3章 20世紀の変化の本質は何か)

■社会転換の世紀■~意味のない殺人、意味のない恐怖~

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おはようございます。 薄曇りの川崎の朝。 昨日の雷雨の名残のように、 湿気の多い暑い一日になります。 花火大会も各地で実施されますが、 雷雨と熱中症にお気を付けください。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬   ドラッカーは、20世紀ほど急激な社会転換を経験した世紀は、 有史以来初めてであり、 その特徴は、この社会転換の 多さと激しさであるとする。 むかしは、小さく緩慢な社会転換でさえ、 内戦、反乱、精神的、心理的な危機を 引き起こしていたが、 今世紀の激しい社会転換は いかなる波紋も起こさなかった。 20世紀は世界大戦、内戦、人種抹殺、大虐殺、 大量拷問など残虐非道の世紀だったが、 それらの殺戮と恐怖は、すべてが意味のない殺人であり、 意味のない恐怖だった。 ”ヒトラー、スターリン、毛沢東ら今世紀の悪の天才は、 破壊はしたが、何も生み出さなかった。” ドラッカーは、 今世紀が明らかにしたことがあるとすれば、 それは政治の不毛であるとする。 「人類に対し、永続的あるいは  永久的と言ってもよい影響をもたらしたものは、  ハリケーンの荒れ狂う海面の下にある  海流のごとき社会転換のほうだった。  海面上の暴力的な政治事変ではなく、  海直下の社会転換が、  社会、経済、コミュニティ、政治を変えたのだった。」 ~『イノベーターの条件』 (3章 20世紀の変化の本質は何か)

■世界を動かす理念■~過渡期の発生が避けられない。~

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おはようございます。 朝から厳しい日差しの川崎です。 昨日は大暑、暑の入り。 暑中お見舞い申し上げます。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、西洋の伝統である、 "得られぬ自由と平等の追求"が、 世界を動かす理念を生んできたとした。 そして、この西洋の伝統が、 西洋自らが生みだしたものによって 攻撃されているとする。 しかしその攻撃は、 新しい意味ある秩序を見つけさえするならば、 ただちに自壊するはずである。 「西洋の歴史に特有の動的な性格は、  西洋の強みであるとともに弱みでもある。  なぜならば、そのために、  今日のような過渡期の発生が  避けられなくなるからである。」 ~『イノベーターの条件』 (2章 経済至上主義は人を幸せにするか)