【サキよみチカラ 龍馬】 ■ 角を立たす ■
《高知県 梼原 維新の門》 龍馬は時代の変革者であるが、その厳しい生き様の裏には緊張の緩和効果としての“洒脱さ”があるとつくづく思う。 三味線を弾き、唄を自作自演し、和歌をたしなむ こういった龍馬があってこそ、ことを成し遂げていく意思が継続できたものと感じる。 「丸くとも一かどあれや人心 あまりまろきはころびやすきぞ」 この歌は、幼少期に剣術を学んだ日根野道場の教訓歌であったともいわれるているが、龍馬という人物を表すにはピッタリである。 ~仲良くすることは大事だが、一貫したものは持っておかなければならない。 八方美人で、物分かりよく何事も丸く収めようとする心は、 他人の意見や一時的な風潮に流されやすい。 龍馬は実際、柔剛両面からの戦略をたて巧みにキーポイントを押さえ目的達成に近づけた。 他の人の意見をよく聞き、できるだけ受け入れようとする態度は大事 だが、角が立つと言われようが、しっかりとした、強い個性は人間としての”価値”でもある。 自分自身をきちっと主張して初めて、他人との関係性が成立し本来の仕事ができるのではないか。