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■自らが持つイノベーション能力■~変化は後戻りしない~

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ドラッカーは、経営科学の”公準”には、 企業の持つ5つの事実が含まれなければならないとする。 5点目 ◆企業は、進化と革新の能力を持つ。 ”企業の内外では、後戻りのできない変化が常に起こっている。” 社会や個人の抱える問題や不満や、より良いものへの欲求は 常に移り変わる。 また、企業は、市場や競合、社内の強みや弱みなどの変化や、 経済、自然、政治等々の外部変化から影響を受ける。 そして一旦変化した状況は元に戻すことはできない。 企業は、その新しい状況に適合し、問題や不満に 対応しなければならない。 しかし、大事なことは、その状況の中に、 自社の強みを発揮できる領域を見つけ出し、 自らが変化を作り出すというイノベーション能力なのだ。 「企業は、産業社会における変化の主体でもある。 新しい状況に適合する進化の能力を持つと同時に、 周囲の状況に変化をもたらす革新の能力を持つ。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能  30 経営科学)     

■自ら経営科学者である必要はない。■~医者は医科学を使いこなす。~

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ドラッカーは、経営科学が意義ある成果をあげるためには、 あるべき姿である”公準”を確定することが必要で、 そこには次の5つの事実が含まれるとした。 ◆企業は、社会的存在 ◆企業は、価値を生み出す存在 ◆企業は、コストセンター ◆企業は、リスクを冒すことが基本的機能 ◆企業は、進化と革新の能力を持つ。 「経営科学が科学となるためにはもちろん、  貢献を行うためにも、これらの公準をもって  自らの基盤としなければならない。  経営科学にとってもっとも必要なことは、  独立した真の学問としての自覚を持つことである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能  30 経営科学)     

■企業とは、人から成るシステム■~誤りを含む事実が対象となる。~

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”経営科学”は、強力な潜在力を持つ道具である。 しかし、あくまでも潜在的であり顕在的にならない。 そこには理由がある。 ドラッカーは、”経営科学”が真の貢献を果たすつもりであるならば、 まず初めに、その対象を定義しなければならないとする。 その定義には、”企業とは、人から成るシステムである”との理解が 含まれなければならない。 したがってそこには、経営者や、働く人たちが現実に考え、行動し、 誤りを犯すという事実がある。 このことを基本的な事実として、研究と分析を行うことこそが、 経営科学が意義ある成果をあげるために、まず取り組むべきことである。 ドラッカーは、そのためにはまず、あるべき姿である”公準”を 作ることが必要であるとする。 「経営科学は、真の貢献を果たすつもりであるならば、  まず初めに、その対象を定義しなければならない。  その定義には、企業とは、人から成るシステムであるとの理解が含まれる。  したがって経営科学にとっては、現実のマネジメントの前提、目的、考え、  あるいはまちがいまでが、基本的な事実とならなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (6章 マネジメントの技能  30 経営科学)     

■経営科学とは分析の道具■~問題に対する洞察~

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経営科学について触れてきたが、最期にドラッカーは、 マネジャーの経営科学に対する役割について触れている。 そもそも経営科学とは分析の道具であるので、 その使用者であるマネジャーは、その道具がよくできてさえいれば、 道具の仕組みなど知る必要はないし、かえって知ってはならないとする。 しかし、マネジャーは、経営科学とは何であり、何をなしうるかは 理解しておかなければならない。 そのためには、経営科学に対して次の四つのことを要求しなければ ならないとする。 1 仮定を検証することができること 2 正しい問題を明らかにすること 3 答えではなく代替案を示すこと 4 問題に対する公式ではなく理解に焦点を合わせること  「経営科学の目的は、あくまでも診断を助けることにある。  経営科学は、万能薬でないことはもちろん、処方能でもない。  それは、問題に対する洞察でなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット