■企業とは、人から成るシステム■~誤りを含む事実が対象~
”経営科学”は、強力な潜在力を持つ道具である。 しかし、あくまで潜在的である。顕在的にならない、理由がある。 ドラッカーは、”経営科学”が真の貢献を果たすつもりであるならば、 まず初めに、その対象を定義しなければならないとする。 その定義には、”企業とは、人から成るシステムである”との理解が 含まれなければならない。 したがってそこには、経営者や、働く人たちが現実に考え、行動し、 誤りを犯すという事実がある。 このことを基本的な事実として、研究と分析を行うことこそが、 経営科学が意義ある成果をあげるために、まず取り組むべきことである。 そのためにはまず、あるべき姿である”公準”を確定することが必要で、 そこには次の5つの事実が含まれるとする。 1 企業とは、社会的、経済的な生態システムの一員である。 2 企業は、人が価値ありと認めるものを生み出す存在である。 3 企業は財務活動として、コストを掛け製品を作り市場に投入し、 利益を生み出し、顧客満足の測定尺度する。 4 経済的な活動とは、現在の資源を不確かな未来に投入することである。 5 企業は、新しい状況に適合する進化の能力を持つと同時に、 周囲の状況に変化をもたらす革新の能力を持つ。 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット