投稿

ラベル(知識労働)が付いた投稿を表示しています

■仕事と収入の保証■~社会の一員にする仕組み~

イメージ
おはようございます。 未明の川崎、昨日は雨の一日、 今日は晴れ、冬に舞い戻り 寒い一日になりそうです。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、働く者が 責任の重荷を負うためには、 仕事と収入の保証が なければならないとする。 働く者は、仕事と収入を 失う恐れがあるなかで、 仕事や集団、成果に 責任を持つことはできない。 かつて、技術の革新は 働く人から仕事を奪うとの怖れから、 イノベーションや生産性に対する 抵抗があった。 だがそれらの抵抗は、 人間の本性ではなく、 仕事と収入の保証が 与えられているところでは 抵抗は見られない。 必要なのは、責任を持たせるための 保証である。 雇用契約を結び、給与の支払いを いかに約束しても 実際に仕事を与えることが必要なのだ。 「給与を払い続けても、   現実に仕事を与えなくては   失業と同じ不安を与える。  必要なのは収入の保証だけではない。  積極的かつ体系的に仕事を与える仕組み、  すなわち働く者を   社会の生産的な一員にする仕組みである。」 ~「マネジメント【エッセンシャル版】」-第3章 仕事と人間 13 責任と保障」

■知識労働の評価測定■~知識労働者は多くの時間を要求する。~

イメージ
おはようございます。 曇り空の川崎の朝。 昨晩のTHE NEATBEATSライブ の名残で、耳が薄くふさがっている。 初体験。 音楽は良かったが、そのうち耳がいかれそう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ ドラッカーは、知識労働者との関係では、 特に時間が必要であるとする。 知識労働の評価測定は、肉体労働のように、 「標準は一時間50個だが、君は42個しか生産していない」 とは言えない。 なので、知識労働者が正しい仕事をしているのか、 どのくらいしているかについては、 そのような簡単な言葉で聞いたり 伝えたりすることができない。 彼らとは、何をなぜ行わなければならないかについて、 腰を据えて一緒に考えなければならない。 ここでもまた、まとまった時間が必要となる。 「上司と部下との間に、権力や権威が障壁として存在しないためか、  あるいは逆に障害として存在するためか、  それとも単にものごとを深刻に考えるためか、  理由はともあれ、知識労働者は  上司や同僚に多くの時間を要求する。」 ~『プロフェッショナルの条件』 (Part3 自らをマネジメントする  第3章 時間を管理する)

■成果が肉体労働と同種の労働■~質は前提条件であり、制約条件~

イメージ
おはようございます。 未明の川崎、連休3日目の朝。 昨日は自宅でCDや書籍の整理で、 ゆったりでした。 今日はスーパーよさこいの表参道に出陣しよう。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 知識労働の種類 その三:成果が肉体労働と同種の労働。 例えば、生命保険会社の保険金支払い、 病院のベッドメーキングなどがある。 これらの労働にとって、 質の問題は条件である。 マニュアルどおりに作業を行えば、 定められた質は確保でき、 量の確保はできる。 知識労働の生産性を高めるには、 その仕事が成果を上げるために、 どのような範躊に属しているかを 知っておく必要がある。 そこから、「何を分析すべきか」 「何を改善すべきか」「何を変えるべきか」 を決定できる。 ここから、知識労働の生産性の意味が明らかになる。 「それらの仕事の場合、質は前提条件であり、制約条件である。  仕事の質は、成果ではなく条件である。  最初から仕事のプロセスに  組み込んでおかなければならない。  組み込んでおきさえすれば、  成果のほとんどは量で定義される。」 ~『プロフェッショナルの条件』   (Part2 働くことの意味が変わった  1章 生産性をいかにして高めるか)

■ある雨の日の教え■~システムが人に仕える。~

イメージ
おはようございます。 薄明るい川崎の朝。 昨日北海道では、朝の気温 -2度、日中は27度、 なんと温度差29度、過ごし方が難しいですね。 明日からGW、東京地方は概ね快晴模様。 帰郷予定の高知では前半一部雨模様。 天候の変化に気を付けて、お楽しみ下さい。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピーター.ドラッカー∬ 昔、肉体労働においては、生産性の向上が重要で、 そのポイントはいかにシステムを構築するかにあった。 システムが、知識もスキルもない人たちに仕事をさせた。 しかし、接客や販売、配達などのサービス労働では、 顧客に貢献する主役は、人であり、 システムはそれをサポートするにすぎない。 さらに知識労働においては、人がシステムを動かす。 肉体労働では、人がシステムに仕えた。 サービス労働と知識労働では、システムが人に仕える。 知識労働において、システムが人に仕えるということは、 人がシステムに仕事をさせるべき力を持たなければならない ことを意味する。 知識労働者がシステムに対していかに力を発揮させるか。 それこそがドラッカーのいうマネジメントの要と言える。 「肉体労働では、人がシステムに仕えた。  サービス労働と知識労働では、  システムが人に仕える。  システムが人に仕えるということは、  人に力を発揮させなければならない  ということである。」 ~『P.F.ドラッカー 理想企業を求めて』   (第5章 企業は人である)

■仕事を組織する方法■~職能別組織とチーム型組織~

イメージ
引き続きドラッカーは、仕事を組織する方法について述べる。 労働は大きく分けて肉体労働と知識労働に二分できる。 しかしこの分類に関わらず、すべての仕事は次の三通りの方法で組織できる。 ◆仕事は段階別に組織できる。  米の収穫を表すと、、  「設計する」 ⇒ 設計部   ↓  「基礎工事をする」 ⇒ 工事部   ↓  「柱を立て、屋根を作る」 ⇒ 建築部   ↓  「内装を仕上げる」 ⇒ 内装部  となる。 ◆仕事は技能別に組織できる。  自動車の製造工場をイメージすると、、  「シャーシが流れてくる」 ⇒ 担当技術者が工具を使いエンジンを取り付ける。   ↓  「エンジン付きシャーシが流れてくる」 ⇒ 担当技術者がシートを取り付ける。   ↓  「エンジンと座席が付いたシャーシが流れてくる」 ⇒ 担当技術者が車体を乗せる。   ↓  「車体が流れてくる」 ⇒ 担当技術者がタイヤを取り付ける。   ↓  となる。  製造すべき自動車が、工具、作用場所や担当者間を移動して製品として作られていく。 ◆仕事自体は動かさず、異なる技能や道具を持つ人たちが一つのチームとして動く。  ネットワークシステムの構築プロジェクトは、設計、プログラミング、品質管理、テストなどの各分野の専門技術者が集まって実行される。 「仕事は、常になんらかの形において組織される。  職能別組織とチーム型組織のいずれかの設計原理に基づいて組織される。  職能別組織とチーム型組織の双方を必要とすることも多い。  したがってあらゆる組織が、この二つの組織構造を  理解しておかなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第7章 マネジメントの組織 33 組織の条件)     

■成果に必要な継続学習■~作業者集団は、学習集団~

イメージ
働く人に、責任を持たせるべき仕事は”やりがいのある仕事” でなければならない。 ドラッカーは、そのためには3つの条件が不可欠とする。 ◆生産的な仕事  ◆フィードバック情報  ◆継続学習 第三の条件◆「継続学習」、何を学習するのか。。。 今、労働は、組織の中で行われる。 そしてそれは、知識労働として行われる。 その知識労働が成果をあげるためには、一人ひとりが一つの分野の 専門家とならなければならない。 こうして、組織は様々な分野の専門家の集団となる。 そして、この一人ひとりの専門家は、組織内の他の分野の 専門家と連携しシナジーを生み出す必要がある。 そのために一人ひとりは、他の分野についての知識を深めると共に、 自分自身が持っている知識と情報を他の分野に適用できるように しなければならない。 このことを学ぶことが「継続学習」である。 ドラッカーはこの継続学習が、働く者が自らの仕事や集団などについての 責任を持つための基盤であるとする。 「継続学習は、肉体労働と同様、事務労働にも必要である。  知識労働にはさらに必要である。  知識労働が成果をあげるためには専門化しなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第3章 仕事と人間 13 責任と保障)

■仕事と人のマネジメント■~新しい挑戦~

イメージ
「第3章 仕事と人間」でドラッカーは、知識労働者に関わる問題について指摘する。 現在、知識労働は複雑で大規模な組織で行われている。 なので、組織の外で働く知識専門家ではなく、組織で働く熟練した労働者と同種と言える。 そして、その組織に働く知識労働者に関する定義は不明確で、 仕事と人のマネジメントに関して、次の三つの挑戦に直面しているとする。 ◎被用者社会の到来 ◎肉体労働者の心理的、社会的地位の変化 ◎脱工業化社会における経済的、社会的センターとしての知識労働と知識労働者の台頭 「組織における知識労働者の地位、仕事、貢献は、いまだ明らかでない。  知識労働のほとんどは、その生産性を測定することはもちろん、  定義することさえできない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」