■仕事を組織する方法■~職能別組織とチーム型組織~
引き続きドラッカーは、仕事を組織する方法について述べる。
労働は大きく分けて肉体労働と知識労働に二分できる。
しかしこの分類に関わらず、すべての仕事は次の三通りの方法で組織できる。
◆仕事は段階別に組織できる。
米の収穫を表すと、、
「設計する」 ⇒ 設計部
↓
「基礎工事をする」 ⇒ 工事部
↓
「柱を立て、屋根を作る」 ⇒ 建築部
↓
「内装を仕上げる」 ⇒ 内装部
となる。
◆仕事は技能別に組織できる。
自動車の製造工場をイメージすると、、
「シャーシが流れてくる」 ⇒ 担当技術者が工具を使いエンジンを取り付ける。
↓
「エンジン付きシャーシが流れてくる」 ⇒ 担当技術者がシートを取り付ける。
↓
「エンジンと座席が付いたシャーシが流れてくる」 ⇒ 担当技術者が車体を乗せる。
↓
「車体が流れてくる」 ⇒ 担当技術者がタイヤを取り付ける。
↓
となる。
製造すべき自動車が、工具、作用場所や担当者間を移動して製品として作られていく。
◆仕事自体は動かさず、異なる技能や道具を持つ人たちが一つのチームとして動く。
ネットワークシステムの構築プロジェクトは、設計、プログラミング、品質管理、テストなどの各分野の専門技術者が集まって実行される。
「仕事は、常になんらかの形において組織される。
職能別組織とチーム型組織のいずれかの設計原理に基づいて組織される。
職能別組織とチーム型組織の双方を必要とすることも多い。
したがってあらゆる組織が、この二つの組織構造を
理解しておかなければならない。」
~P.F.ドラッカー「マネジメント」
(第7章 マネジメントの組織 33 組織の条件)
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