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■リーダー的階層の持つ意味は?■~正統でない権限は専横~

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おはようございます。 昨日は寒の戻り、日本中が震い上がった一日でした。 今朝もまだ寒い。 さぁ、一週間頑張ろう! ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは組織社会におけるリーダー的階層は、 マネジメント以外にはありえないとした。 しかしマネジメントは、本来の機能を果たし、 本来の成果をあげるだけでは不十分であると続ける。 なにが必要なのか? 社会から正統性が認められることである。 社会から正しいものとして存在を認められ、 自らの組織がその機能を遂行するリーダとして 振舞う権限を与えられることである。 ドラッカーは、それがなければ”専横”、 つまり好き勝手に振る舞っているだけであるとする。 「正統でない権限は専横となる。  社会のリーダー的階層としてのマネジメントは、  自らの組織に与えられた機能を遂行するための  権限を持たなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 45 マネジメントの正統性)     

■哲学者たらんとする誘惑■~よき意図だけでは無能の言いわけにすぎない~

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おはようございます。 日本列島全体が寒い朝を迎えました。 ボストンテロの実行犯が逮捕された。 しかし、根本原因は解決していない。 ホームグローンテロという、根の深い課題がそこにある。 911は海外からの攻撃であったが、今回はアメリカで教育を受けたアメリカ人の行為だ。 移民という課題は、将来の日本の課題でもある。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 現代社会は、組織社会であると共に、知識社会である。 その中でマネジメントの役割は決定的に重要となる。 この組織社会におけるリーダー的階層は、マネジメント以外にはありえないのだ。 そのマネジメントの技能と能力の発展は重要である。 しかし、テクノクラシーでは十分ではない。 つまり、マネジメントの専門知識を持つ、 マネジメントの専門家として活動するだけでは 本来あるべき機能を発揮できないとする。 ドラッカーはマネジメントの役割を次のとおり示す、 ▲組織に本来の使命を果たさせること ▲働く人が生産的な仕事を行い成果をあげさせること ▲組織の行う事業が、より良い社会創りに貢献し、 そこに生活する人や組織に働く人によりよい環境を提供すること しかし、その社会意識を自覚し、主張するだけでは意味がない。 ドラッカーはここに、”哲学者たらんとする誘惑”があるとする。 成果を出さなければならないのだ。 いかに上手に描いても、絵にかいた餅は食べられない。 病院は病気を治し、企業はより良い製品を提供し、 国は国民の安全を守らなければならない。 組織がこれらの成果をあげることこそ、マネジメントの役割なのだ。 「よき意図は無能の言いわけにならない。  いわゆる社会意識が、自らの企業、病院、大学に  本来の成果をあげさせるべく  マネジメントすることの代わりになるとする考えは、  愚かさか狡さか、あるいはその両方を示すにすぎない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 45 マネジメントの正統性)     

■マネジメントは知識体系■~社会のリーダー的階層~

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おはようございます。 暗く肌寒い週末の朝です。 今日は穀雨、農作物にとっての恵みの雨、だが少し寒すぎる。 山間部では雪の混じる予報も出ています。 今日は「エンジニア適職フェア」に出展するわが社のブースの手伝い。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ 社会は、ニつの側面から発展してきた。 ひとつが、組織社会である。 そして、もう一つが知識社会である。 組織は事業活動として、マーケティングし、設計し、製造する。 それらを機能させるのはそこに働く人々であり、 そのための知識が必要となる。 その能力を得るために一人ひとりは、長期の教育を受ける。 知識社会である。 組織は働く人の知識を必要とし、 働く人は自らの知識を使って生計を立てる組織を必要とする。 この組織と、働く人の関係をうまく機能させるためにマネジメントが 必要となり、組織の発展に伴い、マネジメントも発展してきた。 ドラッカーは、このマネジメント自体が、一つの知識であり、 技能、知識を持つ体系であるとする。 そして、社会が組織に依存し、知識に依存することとなったということは、 とりもなおさず、組織のマネジメントが社会のリーダーとなることを意味するのだ。 「マネジメントは、組織が機能し、  それぞれの使命を遂行することを可能とする機関である。  そしてマネジメント自体、一つの知識である。  それ自体の領域、技能、知識を持つ体系である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 45 マネジメントの正統性)     

■イノベーションの時代が来る。■~行こうとする場所から~

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おはようございます。 快晴の川崎、きりっとした空気が気持ちいいい朝です。 ボストンテロ事件、その経緯が明らかになりつつある。 FBIが捜査に当たっており、進展が早い。 連鎖も危惧される。 事件の状況解明と、その根本解明が急がれる。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、イノベーションを行うには、 組織全体に継続学習の風土が不可欠であるとした。 そして、イノベーションのための仕事は、 独立した部門に任せなければならないとする。 イノベーションを行う組織に関する指摘である。 イノベーションは、機能ではなく事業として組織する必要がある。 まず、新しいことに取り組むことを決定したら、ただちにプロジェクトマネジャーを任命する。 そして、プロジェクトマネジャーには、研究、開発、製造、マーケティングという職能別技能を始めから利用できる権限を与える。 既存事業は、リサーチ、研究、製造と、バリューチエーンのプロセスどおりに仕事を組織する。 しかし、イノペーション事業は、研究の前にマーケティングを行ってよいし、 製品を手にできるか明らかでない段階で資金計画を作成してもよい。 ”行こうとする場所からいましなければならないことへと仕事を組織”するのだ。 なので、イノベーションのためのチームは、既存事業のための組織の外に独立してつくらなければならない。 現状の体制や仕組みは、その継続を望み、変化ではなく、沈滞を甘受し、イノベーションを拒否する。 イノベーションはその拒否反応を乗り越えなければ目的を達成できない。 ドラッカーは、この変化に適応できる組織をつくることが、マネジメントにとって最大の課題であるとする。 なぜなら、それは、来るべき時代はイノベーションの時代だからである。 「変化ではなく沈滞に対して抵抗する組織をつくることこそ、  マネジメントにとって最大の課題である。  それは可能である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■抵抗の底にあるものは無知■~革新的な風土の醸成~

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おはようございます。 うす曇りの川崎の朝、日中は上着の要らない気温になるとのこと、 季節は確実に移ろってますね。 ボストンマラソン爆発事故は、テロと断定。 リアルタイムに事件の模様が世界に報道される。 911を彷彿させる事件。 犠牲者には、8歳の幼い子供も含まれている。 当然のこと、彼らにはなんの罪もない。 ご冥福をお祈りします。 連鎖の終焉はどこにあるのか? ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、イノベーションには目標と基準が必要とした。 そして、イノベーションには、組織内部の様々な抵抗が生まれるとする。 ドラッカーは、この抵抗について重要なことは、 変化についての定義であるとする。 変化というものは、これまでと異なることが起こること。 知らないことは、これまでの経験のない例外事項であり、 対処方法を知らない。 このことが不安を生み、拒絶感を生み出す。 なので、変化は、例外でなく新しい判断基準であり、 その変化が新しい事業を生み出すチャンスであると捉えたときに 不安は消える。 そしてそのために重要なことは、トップマネジメントの姿勢であり行動である。 どのような姿勢が求められるのか? 優れたアイデアというものは、常に非現実的であり、 多くのばかげたアイデアの中に生れ、その両者を簡単に識別する 手だてのないということを知るべきである。 そのためには、出てきたアイデアを実際的、現実的、効果的なものにするには、 どのようなものにしなければならないかを問い続けなければならない。 さらにドラッカーは、イノベーションを行うには、組織全体に継続学習の風土が 不可欠であるとする。 無知を払しょくし、未知を克服すべき継続学習のプロセスが必要なのだ。  「重要なことは、変化が例外でなく規範であり、  脅威でなく機会であるという真に革新的な風土の醸成として、  問題を定義することである。  イノベーションとは姿勢であり行動である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)     

■イノベーションの目標と基準■~これは正しい機会か?~

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おはようございます。 明るい川崎の朝、日中は相当暖かくなりそう。 今日はチャップリンの誕生日、ユーモアの中にペーソス。 きのう亡くなった、三国連太郎さんはチャップリンを目標にしたとのこと。 また一つ、巨星落つ、ご冥福をお祈りします。 ---------------------- ∬ちょこっと、ピータ.ドラッカー∬ ドラッカーは、イノベーションに関する目標やその評価基準は、 既存事業とは別のものとして設定する必要があるとする。 両者を同様に扱うことは、6歳の子供に50キロのリュックを 背負わせるようなもので、イノベーション活動がうまく実行 できなくなる。 考え方としては、既存事業については、要不要を十分検証して、 不要であれば即中止、必要であっても最低限の支援にとどめる。 一方イノベーションについては、次のことを考慮する必要がある。 ▲”正しい機会かどうか”を判断する。 ▲正しい機会であるならば、投入する人材と資源がどれだけあるかを判断する。 ▲そして、実行結果が期待をかなり下回った場合「手を引くべきか。どのように手を引くか」を判断する。 「重要なことは、期待するものを検討し、  書き表しておくことである。  イノベーションが製品、工程、事業を生み出したとき、  それらの期待と比較することである。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第9章 マネジメントの戦略 44 イノベーション)