投稿

ラベル(予算)が付いた投稿を表示しています

■機能する取締役会■~最高裁の役割を果たす。~

イメージ
取締役会は、トップマネジメントにとって脅威であり、本来の機能を果たせない虚構である。 しかし、機能する取締役会は必要である。 ドラッカーは、機能する取締役会が必要とされることには、三つの理由があるとする。 【審査のための機関が必要】 【成果をあげられないトップマネジメントを交替させる機関が必要】 【渉外のための機関が必要】 ▲審査のための機関が必要である。 トップマネジメントの役に立つだけでなく、助言し、忠告し、相談相手となり、 危機に際して英知と決断を持って行動する機関が必要である。 また、企業は社会にとって重要な存在であるため、トップマネジメントに対して、 次のような管理手段を組み込まれていなければならない。 ・企業の使命や目的を考えさせると共に目標と戦略を確認する。 ・計画、投資、予算を批判的に検討する。 ・人事と組織について最高裁の役割を果たす。 「誰かがトップマネジメントをして、『事業は何か。何であるべきか』  を考えさせなければならない。  目標と戦略を確認しなければならない。計画、投資、予算を  批判的に検討しなければならない。  人事と組織について最高裁の役割を果たさなければならない。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 (第8章 トップマネジメント 39 取締役会)     

■欲求ではなく必要の充足■~公的サービスの顧客とは~

イメージ
公的機関が成果をあげる上で必要なものは、”仕組み”であり、 その適用には、公的機関を次の三種類に分けて考える必要がある。 種類2【予算から支払いを受ける公的機関】 典型として公立の学校や病院がある。 組織は公的機関が所有して、運営は競争状態に置くというサービス機関だ。 これらの公的機関の収入は、予算として、国を通して国民から支払われるが、 国民は公的機関にとって本当の意味での顧客ではない。 国民は望むと望まざるとにかかわらず、税金、保険料などの形で 強制的に支払いをさせられている。 一方サービスを受けるのは生徒や患者であり、彼らは顧客である。 しかし、顧客は否が応でもサービスを受けざるを得ない。 顧客の欲求から生み出されるサービスではなく、誰もが持つ必要性から 生み出されているのだ。 ドラッカーは、このような特性を持つサービス機関には、成果について 最低限の基準を設けると共に、競争が必要であるとする。 しかも顧客は、複数のサービス機関から選択できることが望ましいとする。 「この種のサービス機関が生み出すものは、欲求の充足ではない。 必要の充足である。 学校や企業内サービス部門は、誰もが持つべきもの、 持たなければならないものを供給する。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」

■人は、報われ方に応じて行動する。■~予算を生み出すものこそ成果~

イメージ
皆様   明けましておめでとうございます。 旧年中はお付き合いありがとうございました。 激震の一年が明けた新年、穏やかに始まりました。 この一年が皆様方にとって健やかな年でありますようお祈りいたします。 どうぞよろしくお願いします。 ドラッカーは、予算型組織に特有の性質について指摘する。 予算型組織の収益は、税金や母体沿組織の収益から配分されるので、 そこに働く人は、予算をいかに獲得するかが成果となると共に、 その結果が報われることとなる。 ドラッカーは、この状況は次の事実を示しているとする。 ”今日ではGNPの半分以上が、成果や業績に対し支払いを受けている企業にではなく、 約束やせいぜい努力に対し支払いを受けているにすぎない公的機関に流れている。” 「予算で支払いを受けることは、それがいかに必要であり、 いかに望ましくとも、誤った方向づけにならざるをえない。 病院や大学のように、成果ではなく、活動すなわちコストに対して 支払いを受けることも誤った方向づけにならざるをえない。 ほとんどの場合、この誤った方向づけを皆無にすることは至難である。」 ~P.F.ドラッカー「マネジメント」 私のランクは? Amazon.co.jp ウィジェット